転職活動で強みを聞かれると困るあなたのために
実は最近、友人や知人に
転職の相談をされたり、職務経歴書に何を書けばいいいのか相談されることが多い。
その際に話を聞いていると、よくこんなことを言われる。
「転職はしたいけれど、私なんて大したことないできないし・・・」
「私なんて正社員採用されて3年経ってないぐらいだから・・・」
そう、、なぜか決まって「私なんて」と口にするのだ。
私も完全にキャリアチェンジとなる40歳の転職はこの状態だった。
「私なんてもう40になるし」
「私なんて専門性が低いし」
この「私なんて」という思い込みが、
自分の足を引っ張っているのに気づかずに
毎日のように、この言葉を頭の中でも口頭でも反復して
自分で自分の自己肯定感を下げて自信をなくさせ
面接に進んでもチャンスを逃しているのに気づかなかった。
キャリアチェンジが転職を困難にしていたのではなく
この思い込みが足を引っ張っていたんだと私が気づいたのは
転職活動が終わってからである。
だからこそ、この機会にnoteに書いておきたいなと思った。
また、この50歳目前で転職した経験から得た面接ってこういうことかと思ったこともあるので、それは次回書いてみようと思う。
No.1でもOnly1でもないのが普通
転職活動で必要となる職務経歴書を書く上で必要となるのが、
自分の体験の棚卸しと自分のキャリアプラン、そして強みや得意なこと。
これは、面接で聞かれる質問にもよく含まれる。
体験の棚卸しも自分のキャリアプランも、
結局は自己理解をするためのものであり、強みや得意というものを見出すためではないかとも思う。
職務経歴書は最初の上司に、数年に1度は必ず更新するようにアドバイスされたことがある。
それも、自分ができること、したいことを整理するためだ。
最近相談される中で、
強みや得意という言葉を「他人と比較してできていること」「自分にしかできないこと」と考えている方が多いように思える。
そういえば、確かに私も40歳の転職時は、人と比べてできているかを基準に考えていた。
しかし、今の自分は、特別なスキルや経験を持っている人の方が少ないということに気づいている。
人と比べて秀でていることも「特別」であることも必要はないし、企業もそこは求めていないのだと思う。
しかも、結局は、自分が働きがいを持ちながら楽しく働けたらそれでいいのですから。
では、なぜ、この「強み」を理解していないといけないのか。
会社には今回の募集で求める人材像がある。
同時に既存社員の中に入った時にどうかという面接官の頭の中で作られるイメージがある。
これを確認するための手段は、履歴書・職務経歴書・応募者本人の面接の3つしかない。
自分を誇大広告すれば、普通は飛び抜けて秀でている人も特別な人もいないのだから、面接官の中でのチームの中にあなたが入った時のイメージに違和感が出るのは当然なのだ。
だから、誇大広告で武装するのは緊張もするし無駄な作業だと言える。
しかし、誇大するつもりもないけれど、
そもそも書けることがわからないんだという人もいると思う。
その時は自分の持っているものを下記のポートフォリオで表すと良いと思う。
強みや得意がなぜ発見しにくいのか。
それは本人が意識せず、簡単に、当たり前にできることだから。
「ゆきちゃんにとっては当たり前で苦労することも私にはできれば避けたいこと。
逆にゆきちゃんにとっては”うわっ”て思うことかもしれないけれど、
私にはちょっと時間をもらえればできるってことがあるじゃない?」
先輩に笑顔でそう言われたことがあり、なるほどなと思ったものだ。
ちなみに、この先輩と私のストレングスファインダーの上位10個はほぼ重ならない。そして、私にはまだできないことがとても上手で、いつもすごいなって思っている。
さらに、別のメンタル不調やお子様のご事情があり退職した先輩が表現した内容がとても印象的だった。
「ここで働いていた間ずっと右利きなのに左手ばがりで仕事をしていたから、次の仕事は右手で自分らしくありたい」
これも同じことだと思う。
右手での仕事はスムーズに運ぶのでストレスも少ない。
数年苦しかったんだろなと思う一幕だった。
だからこそ、Canの領域に何があるかを知っておくことは大事なのである。では、このCan探しはどうしたらいいのか?
強みや得意の探し方
実は、そんなに大変なことではない。
強みや得意が「楽に当たり前にできること」だと定義すること自体ができていなかった人が多いのではないかと思うからだ。
1.楽に当たり前にできることを書き出してみる
では、楽に当たり前にできることをまず書き出してみるといいだろう。
それは、色々考えられる。
笑顔をキープすることが苦にならない人であれば、そのチームで心理的安全性に貢献しているかもしれない。
1つ1つの業務を結びつけてまとめていくのが苦ではなく、勝手に合理化をしてくれているかもしれない。
ちなみに、私は優先順位を考えるのが速いのでタスク管理とスケジュール管理は得意である。
2.他者の行動で「もっとこうすればいいのに」とイライラした出来事を思い出す
それから、他者の行動で「もっとこうすればいいのに」とイライラした内容を思い出すのも役立つ。
なぜ、イライラしたか。
それは「私ならもっと早く片付けられるのに」「もっと簡単にできるのに」という嫌な自分が隠れているからである。
この嫌な自分は自分がそれを簡単に短時間にできるとわかっていることから生まれる。
つまり、Canが隠れているのだ。
ほぼ同時期に配属された同僚の話だが、
その人は私よりも優秀だったけれど、なかなか上司やプロジェクトのメンバーからの評価が上がらなかった。
そんな時に、その彼に「なぜうまくいかないのだろう」と相談されたことがある。
その時に、「そもそも、うまくいかないと思ったのはなぜか」と尋ねたら
「もう方向性も見えているから、やるべきことも決まったようなものなのにずっと進まなくてイライラしていて、どうしてこの人たちとうまく進めないんだろうと思ったんだ」と言った。
「方向性が見えたのは誰が?あなたが?チーム全員が?」と言うと
ハッとした顔をして、「まさか、自分が見えてるだけと言いたい?」と聞き返してきた。
「そういうわけではないけれど、もしそうだったら、あなたはチームの中でどうあるべき?」と聞くと
「自分の考えているものと皆が思っていることが一緒か認識を確認しないといけないのか。確かにピンとこないって顔してた。」と。
この彼は論理的思考や戦略的思考が強く、問題解決が得意。しかもそれをビジュアライズするのが得意で、恐ろしくそこに至るまでの速度が速い。
だからこそ、周りが同じ速度で来ていないことにイライラしていたのだ。
しかし、そもそも同じ意図か、同じ速度できているか、諸所で確認や認識合わせしないといけないのにすっ飛ばしていた。
だからこそ、上司からすれば何を考えているかわからないし使いにくいとなっていたのだと思う。
「1からいきなり5に行ってしまうのがパターンになっているけれど、それで着いて来れる人とそうでない人がいるんだから、確認してあげないとね。普通は、1の次は2、2の次が3だよ」と言ったら
大笑いして「確かにそうだ、こういう指摘してくれた人は初めてだよ。言ってくれてありがとう。なんか昔、学校の先生とか母親とかにも注意されたことがあった気がする」と言って作戦の練り直しだと呟きながら去っていった。
自分ができることは他人もできることかもしれないけれど、
辿り着ける速度は得意不得意で変わる。
そのこともヒントになると思う。
3 .自分のことをよく知っている人に聞いてみる
これはとても有効な手段。
自分の視点からでは気づけなくても、他者にはよく見えているからだ。
なぜなら、他者はそれが得意だと思っているからこそ、”仕事”として依頼してくるからだ。
一緒に働いたことがる人やお世話になっている上司や先輩などに率直に聞いてみるといいのではないかと思う。
今回の転職で知ったのだが、バックチェックやリファレンスと言って、
過去に一緒に働いたことがある上司や同僚、取引先などに
アンケートやインタビューで聞くという項目を採用フローの中で使っている会社もあるらしい。
別に自分が言った内容と一緒でなくてはならないということではないだろうが、他者の視点で何を得意と見ていたか、上記のポートフォリオのCanや一緒に働いた時の感想はそれだけ一緒に働くことをイメージするのに大事ということだろう。
まとめ
嫌いで苦労するものを選ぶ人はいないだろう。
ただ、人は好きで楽なこと「Will」を見がちだ。
そっちばかり目が行くとわからなくなる。
実は、Willを叶えるためにも
好きか嫌いかと問われれば好きではないけれど、楽(当たり前)にできること「Can」を理解した上で、それが「他者・社会・世界が求めていること」なのだから仕事として取り組む。
そして、好きだけれどまだ苦労をする「未来のWill」を継続できる時間を稼ぎ、Willに強化していくという方法もあるだろう。
というのも、残念ながら、Canの方がWillより成功するのは速いし、他者にも求められているので報酬も大きいことが多いからだ。
今は、副業などでこの”未来のWill”を育てWillに該当するものを増やす(ライフワークの要素)ために、本業を生活維持の手段(ライスワーク)とする人も増えているのではないかと思う。
ただ、単なるライスワークだとしても、このCanを理解し有効活用しながら
Willや未来のWillを本業の中でも活かす方法を手探りしながら探すだすこともできるのではないかと思う。
理解していれば意図することができるからだ。
お知らせ
特別な経験がなくても、あなたの強みは確かにある。
ただ気づけていないだけ。
日常の中に当たり前にできるからこそ隠れてしまっているだけ。
だからこそ、あなたらしい強みを見つけ、自分らしく働く一歩を一緒に踏み出せるといいなと思いました。。
転職エージェントではない、普通のライフキャリアコーチの私とだからこそ、一緒に探せるものがあるかもしれません。
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