仕事のコツ
私の強みでもあり、時には弱みになるのは目標達成欲である。
ついでに面倒くさがりなので、さっさと片付けたがるので、
常に最短距離で達成する方法を模索しているように思う。
ストレングスファインダーを調べた時にTop10に未来志向・最上志向・戦略性・達成欲・目標志向が入っているのを見て、そのまんまだと思ってしまったぐらいである。
たまに複数の短期目標を同時に追いかけ燃え尽き症候群のようになったり、体調を崩したりするのが弱みとして動く時なのだが、
大抵の仕事はこの目標達成欲と面倒くさがりのおかげで成果を上げ認めてもらえていたように思う。
そんな私の仕事のコツは2つ。
一つ目は目標達成のためのサイクルであり、二つ目は周囲とのコミュニケーションの取り方である。
前提として大切なこと
前提として大切なことがある。
それは、「成し遂げるべき『目的』を頂点として、目的を成し遂げるために達成が必要な『目標』が続き、目標の達成に必要な『手段』がある」からこそ達成できるということであり、その『目的』がなければそもそも仕事は生まれていないということである。
つまり、Why→What→Howの三層構造なのである。
それをわかっていないと、どんなに目標達成を工夫しても評価はされないだろう。
上司やクライアントの想いや意図といった目的からずれてしまえば、「これじゃない」「こういうことではない」と評価されないのはわかると思う。
だからこそ、相手がどうしたくて、自分は何を求められているのかの理解から始まるのである。
目標達成のためのサイクル
目標達成が苦手だという人がいる。
ただこの場合、大抵、目標の立て方に問題があることが多い。
目標と言っても2種類ある。
長期目標と短期目標だ。
例えば、会社ならば長期目標がビジョン2030ならば中期経営計画は直近3年のもであり、事業計画はこの1年度の分の目標と言える。
つまり、いきなり長期目標に辿り着こうとする人が多いと思うのだ。
これだけ変化の速度が速い世界の中では、3年後すらも見通せないのではないのだろうか。
だからこそ、未来のありたい姿、それに向けての分解していったときの短期目標は1年後・1ヶ月後でいいのだと思う。
そして目標は書き換えていいのだ。
目標に向けて動き出すと「あれ?」と思う時があることもある。
動き出したらこそ、本当に自分が求めている本質的なことは何かがわかることもあるからだ。
動き出すことで知ることができた情報、学びや気づきがたくさんある。
それによって変わるのは自然なことだから、むしろワクワクしながら目標の立て直しをすればいいのだと思う。
ただ目標について忘れてはならないのは、何を得たら「達成」と言えるかを数値でできるものは数値で、数値で言えないものならイメージを写真のような具体的な絵にすることである。
目標設定を行えたら次はどうやって辿り着くかだ。
カーナビを思い出して欲しい。
行き先を入力すると複数の経路が出てくる。
どのように到達するかの道は1つではないのだ。
だからこそ、進んでみて、この道は私には合わなかったということはあるものなのだ。
だからこそ、アクションを起こす中で手段や目標などを再設定する。
それらを実践し、また再設定する。
これは自然なことだと理解しておくことが重要なのである。
この柔軟性を持つことが目標達成のポイントでもある。
それを可能にする思考回路はなんだろうか。
私はリフレクションの時間を大事にするようになってから、仕事の速度がかなり上がったと思っているし、精度も上げることができるようになったと感じている。
そのリフレクションでやっている思考は、「予測」「認知」「判断」「行動」「学習」を回しながら整理することだ。
そして現在地での自分の感情を見つめることである。
どんなに最短でも自分が受け入れ難い場合は、思い切ってやめることにしている。
さて、ではこの思考回路を考えていきたい。
基本的には下記である。
例えば、あなたが上司に人事制度を見直したいんだよねと言われたとしよう。
「では、とりあえず、今の人事制度を分析してみるか」と思ったならばそれは大間違いだろう。
何時間もそれにかけていいなんてビジネスマンはいない。
そこで、「当たりをつける」つまり仮説を立てることが必要なのだ。
「こんな問題を抱えていそうだ」「社員からこんなニーズがあるのかもしれない」と思い描いておくこと、これが予測にあたる。
その予測したこと、つまり仮説を上司にぶつけヒアリングをする。
ちなみに、「見直したいんだよね」と言われて、「どうしてですか?」と聞くのとでは違う「評価」が返ってくる。
なぜなら、全くそこにアンテナを立てていなかったと暴露しているようなものだからだ。
間違っていてもいいから、自分で仮説を立て、それをぶつけることで引き出す力が求められているのである。
自分が仮説があたっていることもあれば、解くべき問題を新たに発見することもある。
これが「認知」だ。
そして、その問題の解決のために「私は何を提案すべきか」と考える。
この提案内容となる具体的な打ち手を考えるのが「判断」だ。
さらに、その判断に基づいて「どのような資料にすべきか」と考え、実行に移すことが「行動」である。
最後に、この経験から得られた学びを、同じような機会に活かしていく「学習」ができれば、次の予測の精度は大きく高まるだろう。
あとは、先日話した「量質転化」である。
(https://note.com/yukikotsukimori/n/ne377bb7ac3b8)
仕事の質を上げるためには、量をこなすしかない。
但し、何も考えずにただ量をこなすのでは転化に時間がかかる。
できるだけ質の向上につながりやすいかたちで量をこなしていく必要があるからこそ、リフレクション(内省)が重要なのだ。
リフレクションとは、客観的に自分の仕事の進め方や行動、考え方などを振り返り自分を見つめ直し「気づき」を得ることだと考える。
この習慣があるか否かで、精度の上がり方も速度の上がり方も変わると実感している。
実はこれに気づいたのは、尊敬する経営コンサルタントの方の一言だった。
はっきりと仕事の仕方が間違っていると教えてくれたのだ。
「叩かれ台を用意しないで、相手から十分に引き出すことはできない」
こんなすごいコンサルタントの人でも叩かれるとわかっていて自分の仮説を準備してあたるんだと改めて認識した時、自分の仕事の仕方がまだ不足していたと反省したことから、私もやり方を変えたのである。
周囲とのコミュニケーションの取り方
最近、意外にもこの周囲の人から協力やフォローをもらえるためのコミュニケーションに苦労している人が多いと感じる。
しかし、よくあるアンケートで退職理由No1が「人間関係」であるように、
いかに周囲の人(ステークホルダー)を味方につけておくかはとても重要だ。
「面倒なこと」になるか否かは、大抵、行動に移す前に味方にしてあるか否かであると思っている。
目標を達成するためには、まず目的に対し同じ方向を向いて協力してもらうことが必要である。
「一人でできることは高がしれる」
このことをきちんと理解していれば、味方にできていないことがどれほどリスクを抱えることになるかはわかるだろう。
では、そのためには何が必要になるだろうか。
相手に自分と同じぐらいの当事者意識とパッションを持ってもらうことができれば自分も動きやすくなる。
安心感が芽生えるし、自然と欲しい情報や手助けを得られるようになり使用できるカードが増えていくからである。
当事者意識はその目的の理解と意義を理解してもらうことと本人のやりたいこととの重なりを探すことで得やすいだろう。
しかし、このパッションの要因は色々かもしれない。
単純に好きだからかもしれないし、その人の目指すことと重なっているからかもしれない。
協力したいという想いにつながる、感情や価値観。
これが全て見えているわけではないので、日常のコミュニケーションの中で相互理解を深め知ることが重要なのだ。
その上で、自分がしたいと思っていることをわかりやすく伝え、それに対してどのように感じるかを聞くことが重要である。
この「わかりやすく」が難しいらしいのだが、相手がわかる言葉で相手の琴線に触れる「わかるストーリー」で伝えることを心がけている。
人を動かすのは理論ではなく感情。
この言葉を肝に銘じ、日々、ニュートラルに他者とコミュニケーションをすることがベースにあっての、伝える力なのだと思う。
あとがき
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