俯瞰して自分の作品を見つめる#52
ここのところ、ありがたいことに音楽制作で忙しい。
特に来週に納品となっている作品が大詰めだ。
初めての打ち合わせから考えると約2ヶ月かかった仕事で、非常に良いものになっていると自負している。特に中川典彌さんの映像が素晴らしい。
わたしもテーマ曲をどうするかということから楽器編成まで色々考えて、かなり没頭してこの作品と向き合ってきた。作り始めた時期がコロナ真っ只中で家からなかなか出られない状況だったので、部屋にこもって一日中曲を作った日もある。
そんなこんなで楽曲自体は完成したのだが、意識しなければならないのは「作品に入り込みすぎない」ことだと思っている。
どうしても没頭して作っていると、作品と自分が近くなりすぎてどこが悪いのかよくわからない時が多々ある。
「すっごくよくできた!」と思っていても、一歩引いて見てみるとメロディがしつこすぎたり、つくりが荒っぽかったり、全体のバランスが悪い時がある。
俯瞰して物事を考える、というのは最近意識していることで、作品作りでもできるだけ俯瞰して曲を見たい。
ここはこうした、こうしなければということは一旦置いておいて、ぼーっとしながら聴いたり何か作業をしながらチェックすることもある。
それを何回も何回も繰り返していく。
すると全体的なバランスが整っていく。ここはこうしたほうがいいなってアイディアも浮かんでくる。
俯瞰して物事を考えるときには、自分の中にドローンがあってブーンとそれを飛ばす感じのイメージ。
今の自分がどんな状態なのかってことを、反省したいときにもおすすめだ。
俯瞰してわたしを見つめると、今のわたしの状態はややワタワタしすぎ。
ゆっくりと呼吸をして、毎日の習慣を大事にして、そして仕事に取り組むといいな、と。
自分の中のドローンを定期的に飛ばして、空の上から自分を見つめていきたい。