雪割納豆のあれこれ⑫昔ながらの引き割り納豆!
雪割納豆の製造で、まず一番始めに行うことは、引き割り納豆をつくる事。昔ながらの伝統的な、引き割り納豆造りについてご説明する。まず始めに、丸大豆を焙煎し、引き割って、実と皮を選別し、大豆を半分割った状態にする。皆さんがイメージし易いのは、ビールのおつみの枝豆。枝豆は青々として、鞘の中に表面が皮に覆われた豆がある。その青々とした枝豆を、その時収穫せずに、茶色く枯れた秋頃に収穫すると大豆となる。品種などで大きい物や小さい物に分かれている。豆腐や味噌、醤油、納豆は、秋ごろに収穫した大豆を加工して製品を造っていく訳です。いま皆さんがお店で買って食べているパックに入ったひきわり納豆は、昔の引き割り納豆ではないものがほとんど。引き割り納豆は、いつの頃から商品名になったのだ。小粒・中粒・大粒・ひきわりと好みは分かれるところだが、納豆の大きさや形状の種類である。何が言いたいかというと、引き割り納豆ではなく、刻み(カット)納豆であるということです。昔の納豆は丸大豆納豆が主流ではなく、引き割り納豆が主流であったのだ。それは何故か、一番は丸大豆を煮ることは大変なんです。納豆やお味噌などを作るのに、大豆をやわらかくしなければなりません。大豆を鍋に入れて、水から煮ていくと、五時間から六時間ぐらいかかります。そのぐらいかけないと、菌たちが繁殖しやすい豆の状態(やわらかさ)にならないのです。昔は圧力窯はありません。圧力窯のない時代に豆を煮るのは、想像以上に大変な作業なんです。私も子供の夏休み自由研究で、家庭で納豆を作ってみましたが、工場の機械で行う事とは大違い、大豆を煮るのが大変でした。だから昔は、大豆を割って半分にして、火の通りを良くして、納豆つくりをしなといけないと言う事です。あれ、なぜ最初に焙煎するの?と疑問に思う方もいるはずです。焙煎しないと上手く引き割れないからです。焙煎前の大豆は水分が多く、その状態の大豆は上手く割れません。興味とお時間がある方は、ぜひご家庭で大豆を買って、フライパンで煎ってみてください。その意味が分かります。そして煎る前に大豆を一粒食べてみてください。青臭くて苦いです。美味しくありません。大豆は火を通すと甘くなり、おいしくなります。節分の時期に是非やってみてくだい。今、スーパーや小売店で売っている、ひきわり納豆は、とても優秀な機械で、乾燥した大豆を細かくカットしたものです。製造者やお客さんのニーズに合わせて、丸大豆を細かくカットしているのです。良い悪いは全くありません。技術の発達でそれだけ納豆製造も進化したのです。私もパック納豆はひきわり派です。
雪割納豆は昔ながらの引き割り納豆の造り方で今も製造しています。上の写真は焙煎機。下から直火を当て、ドラムを回転させて大豆を煎っていきます。その後、大豆を引き割る機械で引いて割っていきます。本日は長くなってしまいました。引き割りとひきわりの違いでした。本日はここまで、お読み頂きありがとうございます!
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