ギリシャ神話と真理
ギリシャ神話の神々は、宇宙の真理・法則の象徴でした。
宇宙の誕生から生命の誕生、人体、数字も含めて宇宙にある真理を象徴している。マクロでもミクロでも一つの真理・法則に沿って働いている。
故に、神々の物語は一見意味不明に思えるが
視点を変えて見た時に全て繋がりを持つ。
例えば、神々同士の争いは
「進化」の過程を象徴している。
人体の構造がどのように進化してきたか。
脳の発達が及ぼしたものがティターノマキアーであり
本能を理性が抑えこんだ。
また、生命の誕生は、カオスからガイアが生じる様から説明できる。未分化な細胞が様々な機能を持つ器官に分化していく。受精卵の成長を見れば、不思議と神々の働きと一致する。
神々の親に諸説あるのも頷ける。
機能的側面と発生的側面それぞれ違う視点で見るからだ。
このギリシャ神話の神々を真理の象徴と仮定したら
物語が描くのはその相関図である。
例えばカオスは混沌と言う意味だが、まさしく未分化な細胞の塊である。つまり受精卵であり、宇宙の誕生時の様子。
諸説あるがカオスから生まれたのが大地母神ガイア、暗黒神エレポス、夜の女神ニュクス、愛と欲望の神エロース、奈落神タルタロス。
ガイアは未分化な細胞が分化の役割を獲得した細胞と言える。宇宙規模でいえば役割を内包した物質。
それぞれの役割を生み出す。
その条件が夜と暗黒。
DNAが複製されるための条件。
複製に有害な紫外線を遮断する必要がある。
夜の女神ニュクスが時に、テミスの娘運命の女神モイライ三姉妹(運命の糸つまり染色体を司る)の母とされる由縁もここにある。
ガイアが一人で生むのは
外胚葉たる天空神ウロノス、
内胚葉たる海の神ポントス、
中胚葉たる山の神ウーレアー。
ガイアはエロースの働きかけで息子ウロノスとの間にティターン12神を生む。
これは外胚葉のさらなる分化。
外胚葉からは神経系、表皮が生じる。
神経系の中枢ークロノスの誕生である。
エロースは愛と欲望の神、本質は鉄。
鉄の持つ両側面が愛と欲望。
鉄はドーパミン(欲望)とセロトニン(愛)の生合成に関わる物質であり、細胞の分化に大きな影響を与える。
このエロースが原初神とされることの意味を考える。
鉄が生命の誕生になぜ重要な要素になるのか。
これは地球誕生にも深く関わるし、
人類の進歩にも大きな影響を与えている。
鉄の持つ根源的な本質なのではなかろうか。
鉄は人類の生活を豊かにもしたが
同時に戦争の規模を拡大させた。
鉄は酸素運搬を始めとして人体の機能に欠かせない栄養素ではあるが、過剰摂取は体内の炎症反応を増悪させる。
鉄は地球の磁場重力を形成し、地球に大気(酸素)を結び
つける。ヘモグロビンの機能と一致する。だが重力は動きを制限する。
全てが表裏一体である事も見てとれる。
このように、物語は全てがつながっている
親子関係は発生の過程を示し、
争いは進化や機能獲得時の過程を表す。
ギリシャ神話は真理の物語でした。