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神話解体新書 古事記

夫れ混元すでに凝り、気象未だ効われず、名も無く為も無し。誰かその形を知らむ。
古事記序文である。

古事記について調べていくうちに、それが星の物語であると考えるようになった。
星々のサイン、足跡をどう読んできたか。
季節を知る手掛かりとしてきたか。

星は時を告げる。
星は巡る。時も巡る。
姿、形を変えながら、歴史は繰り返す。
古事記の複雑さは、姿を何層にも重ねて描いている所にある。
漢字を、音訓を、利用して情報を入れ込んだ。

星々の関係性を発見し、その物語を紡ぎだし、知恵を子孫に伝えた。
人々は、先祖の知恵に感謝し、星に祈った。

そして、この時を掌握したものが、世界の支配者となる。
神倭伊波礼毘古である。
北の大時計、北斗七星を創造した。
荒ぶる神等を言向け平和し、伏ろね人等を退いたいらげたまいた。
邇芸速日命は、逃げ足速い光ー水星。
登美能那賀須泥毘古は、金星暦。
これらの神々を、北の大時計に組み込み、時計を完成させた。
そこには「水」「火」「風」の歴史も沈殿している。

どのように古代の人々が星を分析したか。
何日で区切り、何を目印に、何を使って?
それを考えた一族の歴史、物語に封印された歴史を
紐解いていきたい。

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