積極的に「車輪の再発明」をしたい: コピー研究会Week2
Week2は、書店で見つけた「気になる」を、4つにパターン分けしてみました。まだまだ粗いと思いますがなにとぞ。
「ターゲット」という言葉をあえて使っていますが、今後いい言葉を見つけていきたい。
①共感型
心の声が言語化されているパターン。
発見したときの心の声は「そうそう、そうなんよ」
購入に至るには、共感だけでなく、本であれば、①立ち読みする気になり、②さらなる「面白そう」を引き出すという2段階のステップが必要。
あるいは(and/or)「これを読むわたしイケてる」という心まで満たすことができれば、購入まで至るかもしれない。
②需要「顕在」型
「自分のための本だ」と思って手にとるパターン。共感型に近いけれど、言語化よりもその答えに興味があるパターンがこれだと思う。より、需要が切実とも言える。逆に言えば、共感型は必ずしも「答えがありそう」と期待できなくてもいいのかもしれない。
コピーを発見したときの心の声は「なになに?!」
本であれば、立ち読みされるくらいもともとターゲットの顕在化したニーズが強い、もしくは興味をさらにひく言葉でニーズを高め、立ち読みまで持っていければ、購入までのハードルは低そうだ。
③需要「潜在」型
認識に至っていない、見た人の潜在的な認識とのギャップを顕在化する言葉。
発見したときの心の声は「えっ」「あっ、たしかにそうだ」の2段階。
「雑草」や「ゴールド会員を顧客は目指したくなる」という「これまでの常識」をひっくり返してくれる。その反対は、「まぁそうだよね」「そりゃそうだ」と、驚きを生まないコピー。
雑草もLTVも、興味なんてまったくないトピックでも、「つい」手が出てしまう。いちばん、コピーがコピーの仕事をしていると言えるのかもしれない。憧れる。
ただ、本であれば「さらに強い欲求を満たしてくれる」本が周りにたくさんある。ターゲットのニーズが低いところからのスタートなので、「目についた」地点から「購入」へのハードルは高そうだ。アイキャッチ以上のクロージングコピーが重要になってくるんだろう。
もちろん、これが、園芸やLTVにもともと関心があるターゲットなら、話は別だ。
④文脈依存型
「日経新聞にサウナ」という、「まわりの堅苦しさとのギャップ」で目についたパターン。
コピーを発見したら、心が動くというよりは、じんわり見てしまう、という感じ。強いていうなら「ん?!(ここにサウナ?意外)」
この広告のクロージングコピーにかぎれば、「医学的な最新エビデンス」という「権威」が購入までの欲望を高めてくれそうだ。
まとめ
こうして見ると、コピーの難易度は
①ターゲットのニーズの強さ(というかニーズが強い人の数)
②他と比べてどう目立つか、埋もれないか
という2つがあるように思った。
もちろん、他にもいろいろあるだろうけど。
「車輪の再発明」という言葉がある。無人島で過ごした人が「車輪」という便利な道具を発明して嬉々としていたら、すでに先人に発明されて世に広まっていたという、学習効率の悪さを揶揄するような言葉だ。
「巨人の肩に乗れ」はその逆で、先人の知恵をうまく使えという意味だ。ポジティブにとらえられることが多い印象がある。
でもでも結局、自分の頭で考えたことがいちばん身になりそうだなぁ、と「コピー研究会」Week2 にして思ったのでした。