感想:55歳、大人のまんなか/広瀬裕子
「○○歳の〜」という、よくあるエッセイ(男女問わず)。
何冊も読んできたけど、正直ピンと来るものは少ない。
なぜか。それは年齢でその生活や考えを、決めることができないから。
だって人それぞれに、生きてきた環境等違うもの。
たまたま手にした今作。
綿100%のサラッとしてしっくりくる、Tシャツのような心地よさ。
著者の広瀬さんは、元々「空間設計」に携わっている方。
その「空気の読み方」っていうのかな、それが私にフィット。
エッセイなので、問題提起の形で感想。
⭐️「いつでも入院できる準備はしてある?」⭐️
・私は「入院グッズ」と袋に書いておいてあります。
以前急に入院することになって、必要なものを揃えるのに苦労したので。
これは入院だけじゃなく、急な外出でも当てはまるね。
⭐️「ポートレイト、撮ってる?」
・スマホ&自撮り時代なのに、私は極力避けちゃってる。
5年ごとに「ポートレイトを撮る」っておくと、もしもの時。
5年単位って、結構自分の表情も変わりそう。
⭐️「コンサートや演奏会に、何着ていく?」。
・『演者への才能・努力への感謝の思いを胸に』きちんと。
なるほどねえ。そんなの考えたこともなかったな。
⭐️「老後っていつから?」
・『老後なんてない。何歳になっても、自分は変わらず自分のままで。
それが続いていくだけ』。ははあ。
自分の歳をたまに忘れるくらい、鈍感に生きている私。
それでもいいのね。
『人生は勝ち負けではなのです。その歳その歳で、できるだけ泳ぎやすい場所で、心地いいフォームを見つけられたらと思います』
心地いいフォームか。いま自分は無理して、もがいてないだろうか。
自分のことは、自分が1番わかっていなきゃ。そう思えた1冊でした。
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