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18歳成人化と,薄っぺらい政治教育,希薄な教育評論家
話がそれますが,以前オリンピックの新体操での19歳?選手の喫煙と飲酒についての処置に,尾木直樹氏のブログで「失敗を積み重ねて子どもは成功を学ぶ」というようなコメントとがありました。おおよそは賛成です。がしかし・・・
十九歳は,現行法では制限付きですが成人です。ましてやオリンピックのその種目での代表格の選手ですので,「自覚」が足りなかったというのも本当なのではと思います。処分の軽重についてはわかりませんが,そういう印象を持っています。
また書くかもしれませんが,日本にはなぜ尾木ママ以外に「教育評論家」がいないのでしょうか。教育評論家として,毒にも薬にもならないようなことしか言えない方以外に,毒にも薬にもなる意見をいう評論家がいてもいいのではと思っています。
日本では、学校に関わったことのないという人はまず居ませんの一億総教育評論家ということなんでしょうか。
経済評論家だとかファイナンシャルプランナーと呼ばれる人たちは,公の場で自己主張したり,経済の動向を予測したりして,会社や実際の家庭にまで入り込んで仕事をしてますが,
教育評論家というのは,皆が一応学校や教育に関わったことがあるという関係から、一万人いれば一万通りの教育観があるので,多分,当たり障りのない意見しか言えない職業なのだと思います。
そして、経済の動向に比べれば,いかに教育の動向が軽視されているか?という表れでもあると思います。 もっと教育評論家と呼ばれる人がたくさん出てきて 議論をして、意見を戦わせるくらいのことをしても良いなと私は思います。
「教育」は身近で,地味ですけれども,二十年・三十年後の日本の世の中を左右する人材を育てる重要な役割を持っていますので,やはり教育評論家はもっと必要だと私は思います。
追記,あくまで私個人の意見ですが,選挙権を先に既成事実にして,成人年齢を十八にしたのは,与党が「若い世代は政治に疎い」ので,保守が有利と判断したためだと思っています。グローバルな視点からというのは隠れ蓑です。
社会科教師だったころの見解で申し上げるなら,事実「政治」についての学習は,小学校では,六年生三学期の押し迫った時期でほとんど学習せずに中学校へ送り出されます。
中学三年生でも,政治の勉強は,時期的に要点をかいつまんで教えるしかできません。小学校で学んでいるはずの内容から,いわばゼロから教えることが多くあるからなんです。
高校でも,政治・経済は教えるのも・学ぶのも,教師は政治的には中立の立場で教えるので「形と仕組みと枠組み」のみになってしまいます。とても,自分の判断で政策を吟味して投票できる能力は身に付きません。ここが若い世代の政治に無関心か政治離れのもとになっています。懸念しています。
高校生の政治教育ならば、例えば,自由民主党から,ずっと並べていって,日本共産党まで,あるいは、小規模なの政党まで含めて取り上げていき,どんな主張しているのか?どんな公約を掲げているのか、何を目指しているのか,一通り偏りなく,まんべんなく教えてもいいと思います。 ただし、教師は何を支援しているか、どこを支持しているかということには介入しないという原則で行うべきです。
あくまで高校生自身が、どの政党の考えに自分の考えが一番近いのかということがわかるようにしてやることが、大人の、あるいは社会科教師の務めだと思います。