【ドラマ】コールドケース3〜真実の扉〜(日本版)
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持っていかれました。
このドラマを観終わると、どの話もいつも気持ちが持っていかれる。
オリジナルはアメリカのテレビドラマ。日本版はリメイクでWOWOW制作。
ボクはシーズン2までAmazonプライムで観ていた。
シーズン3もプライムに追加されたていたので、観始めたらほぼ一気に観てしまった。
舞台は神奈川県警察捜査一課。
まず、過去に起こった未解決事件で始まり、何かのきっかけでそれが動き出し、捜査一家のチームが捜査を開始する。
現在と過去を行ったり来たりしながら解決に至る、いわるゆクライムサスペンス。
しかし、それだけではなく、親子や兄弟など、様々な愛情が交差する。
テーマに取り上げられる問題は、シーズン3だけでも児童虐待やDV、中国残留孤児まで様々だった。
犯人に同情してしまうケースも少なくなく、最後はほとんどの場合、ハッピーエンドではない。
人が持っている弱さや、ほんの少しの誘惑に嵌ってしまったことで起こる悲劇。
誰もそれを望んでいたわけではなく、時には暴かれない方が良かったと思える事件も。
しかし、捜査一課のチームは苦悩の中、真実にたどり着いてしまう。
それでもどこかに解決したことによる光がある。
その光を感じながらのエンディング。
エンディングテーマをバックに台詞はなく、事件に関わった登場人物たちの現在と過去の姿が写しだされる。そこには亡くなった被害者の姿もあり、時には笑顔も。
このエンディングの見せ方が良い。
ここで持っていかれちゃうのよ。
捜査一課のメンバーが、これまた良い。
クールで気が強く、どこか陰のある主人公の石川百合は吉田羊。
バディを組む最若手で犯罪者を強く憎む高木信次郎が永山絢斗。
いかにも叩き上げで穏やかな金子徹に光石研。
少し離れたところで斜に構えている立川大輔に滝藤賢一。
そして彼らを束ねる懐の深い課長代理の本木秀俊が三浦友和。
このキャスティングだけで、それぞれがどんなキャラクターかが分ってしまう。
そしてみんな何か問題を抱えていたり、重い過去を持っている。
その重さがそれぞれの役者さんたちにあるわけですよ。
このドラマの魅力のひとつがテンポだと思う。
とにかく余計なシーンが挟まれていない。
例えば、主人公が関係者に話を聞いて、容疑者が浮かび上がると、次のシーンでは光石研がその容疑者のマンションのベルを鳴らしている、という具合。
それだけならよくあるシーンだけど、それが連続して続いていき、たるんだシーンがない。
そこに登場人物たちの、時にはユーモアを織り交ぜた小気味の良い台詞回し。
この流れがグルーヴ感を生み出すので、そのリズムに乗るように最後まで物語に引き込まれてしまう。
そして前述のエンディング。
話は全て、アメリカ版の7シーズンから厳選されたものを日本に合わせたもののようで、シーズン1、2では、アメリカ版のどの話か分かる回もあった。
アメリカ版も全部観たんだよね。
そして言い忘れちゃいけないのが、その回ごとの豪華なゲスト陣。
挙げるとキリがないくらい、誰もが見知った顔が並ぶ。
しかもみんな、安心して観ていられる達者な役者さんばかり。
Amazonプライムでシーズン1から無料。
オススメです。