人を"育成できない理由"の正体
成長責任
まず前提として、個人の成長という観点では、個人としても成長していく義務があると考えています。いわゆる将来の自分のために成長は不可欠です。しかし、会社において成長責任は個人だけでなく、管理職または職場の先輩にミッションとして設計されています。では、その管理職がなぜ、育成することが困難なのか。考えられる理由を考えてみたいと思います。
人材育成ができない5つの要因
①必要性・重要性の認識不足(他のことの優先順位が高いから…)
☐育成、育成って言うけど、本来、自分で成長するものじゃないかという気持ち(自分自身もそうやって育ってきた)
☐必要だとは思うけど、業績を上げるのが一番、育成はその次という気持ち
②目標状態の理解不足 人材育成ができているとは、どんなレベルなのかが分かっていない
☐出来ているつもり、やっているつもり
☐自分は育成されたことがないから、出来ていないと言われても、どんなことが出来ればいいのか想像できない
☐他の人がどういうレベルで取り組んでいるのか知らない、分からない
③やりかたの理解不足 日々のマネジメントにおける育成のやり方が分かっていない
☐自分も部下時代にちゃんとやられたことが無いので、具体的にどんな手順で進めればいいのか、分からない
④能力・スキル不足 部下の育成課題や、与えるべき仕事を提示する能力がない
☐部下の課題がよく分からない/もしくは思いつき、思い込みで設定(裏側はじっくり考えたことがない/他人任せで見えていない)
☐どんな仕事を与えたらいいのか、想像できない/もしくは思いつきで設定(裏側はじっくり考えたことがない/他人任せで見えていない)
⑤阻害要因の問題 充分なレベルの人材育成に取り組めない理由がある(忙しすぎる、部下が多すぎる)※⑤は実際には①の問題であることが多い
☐忙しすぎて、ちゃんと育成する時間がとれない
(裏側はそこまで重要だとは思っていない)
まとめ
育成においての考え方として、相手(部下・後輩)のせいにしてはそもそも、この問題が解決することはありません。(例えば、資質や性格、特徴のせいにしてしまう…)自身の能力開発なくして、相手に教える引き出しの数は増えません。「自分自身は昨年より、どれだけ多くの情報をインプットし、相手に教え、部下を成長させられているか」
過去の自分となんら変化がない状態では相手に見透かされてしまうのです。