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植物になる。

週に一度のダンスクラス『Movement to Imagination』に参加して約1か月。今週、参加したクラスが超絶、面白かったので文章にしてみます。

参加者はわたしを含めて3人。
3人とも日本人なのに居場所はニューヨーク、ボストン、日本。なんだかとてもワールドワイド。しかも3人ともダンサーでもなくダンス経験もない。

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それなのに気がつくと、みんな舞ってます(笑)。

この日はウォームアップのあと、からだで円や波を描き、いつものように(わたし自身は)内側から外側へのエネルギーの広がりや自由をより深めようとしていました。その時、先生からこんなリクエストが。


「電話ボックスのような細くて狭い箱の中に入っている感じに」

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電話ボックス?! 


もう何年も存在すら忘れていたけど、その言葉を聞いた瞬間、いろんなことが一気に蘇った。いろんな人が使っているからこその独特な匂い。狭いわけじゃないのに縦長になりたくなるボックス感。グリーンの電話のボタンの感触。ピピーピピー。テレカが戻ってきた音。そういえば、昔はテレフォンカードなんてなかった。彼氏に電話するために10円玉をいっぱいポケットに入れて、うちを抜け出した夜。わたしの脳内にいろんなものが溢れた。同時に、からだは狭い空間に押し込められ、いったいどうなるのだろう?と思ったら細く長く、その空間の中で縦への広がりを自然に探し始めていた。


「植物みたい」


植物ってすごいなといつも思う。嵐のときも灼熱地獄のときも、そこにいたくなくてもどこかに行きたくてもどんな時でもずっとずっとそこに根ざし、静かに生きている。降る雨に「もう水は必要ない」とも言わず、射す日差しに「暑すぎる」とも言わない。ただただそこにいて、静かに成長し、静かに最期の時を迎える。その姿がとても美しいなと思う。憧れる。


電話ボックスの中のわたしは朝顔。くるり、くるり。緩やかに空に向かって蔓を伸ばしつつ電話ボックスに絡みつく蔦のようにもなっていた。


そしてこの日、わたしはメロンゼリーになって終わりました。ぷるん。

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