東武特急「リバティ」に乗ってきた。
昨年のクリスマス・イブ、西武鉄道の看板特急「Laview」に初乗車。
一方、東の雄である(池袋では東西逆だけれど)東武鉄道には、同じく最近デビューした「リバティ」という特急が走っている。
こちらにも一度は乗りたいと思いつつ、都心東寄りの浅草を起点に走っているので、ちょっと足がかりが遠かったのだ。
そんな「リバティ」に乗車すべく、11月下旬の平日休みに北を目指してみた。
まずは、自宅最寄り駅から朝の上り「京王ライナー」に乗車。夕夜間の下りにはよくお世話になっているが、朝乗るのは久しぶり。快適に新宿到着。JRを乗り継いで、宇都宮線の栗橋へ。
ここで、東武日光線へと乗り換える。残念ながら、すぐ「リバティ」ではない。この急行東武日光行きは、お隣りの南栗橋始発。以前、東京メトロ日比谷線へと乗り入れていた編成を短縮改造して再活躍しているのだ。
終点の少し手前、日光線から鬼怒川線が分岐する下今市駅に下車。駅名看板が右書きになっているのは、もちろん理由がある。
ここまでSuicaで来たけれど、この先はこのきっぷを利用することになる。窓口の駅員さんから買うと、ハガキと同じ大きさでびっくり。
乗り放題きっぷで再入場。旧跨線橋レトロギャラリーを眺めてみよう。
続いては、別の現役跨線橋を通って駅舎の反対側へ。
転車台広場と名付けられた空間になっている。
転車台と言えば、秩父鉄道の終点三峰口駅にあったように蒸気機関車が主に使用するもの。そう、ここ東武鉄道にも蒸気機関車が牽引する観光列車が走っているのだ。
これが、下今市駅の転車台。山口県のJR西日本長門市駅から運ばれてきたのだとか。
こちらが、下今市機関庫。2両の蒸気機関車と1両のディーゼル機関車が見えている。
土休日を中心に、蒸気機関車はこの客車を引っ張って鬼怒川温泉駅との間を往復運転している。
下今市からは、ボックスシートの電車に乗って単線の鬼怒川線へ。「リバティ」は、まだ登場しないよ。
新藤原行きで下車したのは、この駅。
割と最近にできた新駅なのだ。
東武ワールドスクウェアにはとても興味があるのだけれど、一人で入るにはちょっと入場料が高いかなあ。誰か一緒に楽しんでくれる人がいれば、そんなこともないのだろうけどね。
という次第で、園内には入場せず。展示してある蒸気機関車を眺めて駅へUターン。
駅近くの踏切で遭遇したのは、JRの車両。昔、成田空港と行き来していたのを厚化粧でお色直し。東武鉄道との乗り入れ特急に転用されたという顛末。
乗り放題きっぷを活かして一駅後戻り。朝の急行と同じグループの車両だね。
小佐越駅に入ってきたのは、待望の「リバティ」。
おお、感激の初乗車。浅草始発なのにどうしてこの区間に乗るのかと言えば、下今市から先の区間のみ乗車の場合は特急券不要だから。我ながらケチだよね。
鬼怒川温泉駅で観光客を大勢降ろした後、乗り放題きっぷのエリア終端新藤原に到着。東武鬼怒川線の終点でもあるのだけれど、特急「リバティ」はこの先、野岩鉄道、会津鉄道へと乗り入れて福島県の会津田島まで顔を出している。浅草からだと終点まで3時間以上。本格的な長距離特急だよなあ。
新藤原駅外観。この駅に降りるのは2回目だったか。
ここから先は、野岩鉄道会津鬼怒川線。民家の真下をトンネルで貫いているのがユニークだ。
野岩鉄道のログマーク入り駅名標。
先ほどとは別の編成で、会津田島からやって来た「リバティ」。
もう一度、特急券なしの短距離乗車。
二駅戻って、鬼怒川温泉駅に下車。思ったとおり、ここから特急に乗り込む人が多い。もちろん、特急券を持っているお客さん優先だから、特急券なしの身は辛いよね。
蒸気機関車が牽引する列車「大樹」は、この駅で折り返し。こちらの転車台は、広島県のJR西日本三次駅から移転してきたそうだ。
晩秋の好天に恵まれた鬼怒川温泉駅前。紅葉のピークは、もう過ぎた後だろうな。それなりに観光客はいたけれど。
元日比谷線乗り入れ車の普通電車に乗って、乗り放題きっぷのもう一つの終点東武日光へ。途中、下今市で「大樹」が汽笛を鳴らして発車するシーンと遭遇。土休日と違って平日は一本のみの運転だけど、さすがに乗客はまばら。これなら、蒸気機関車の雰囲気を味わってみるのもよかったかな。
東武日光駅前から見る山並みも鮮やか。
こちらは、東武からやや離れた位置のJR日光駅。貫禄と歴史ある駅舎だけど、今じゃ主役はすっかり東武の方。JRも直接対決はあきらめて、東武との乗り入れ特急を運行している。東武の日光駅にJRの特急が到着するのって面白いよね。
駅舎2階はこんな感じ。さすがに気品あるたたずまい。
日光松並木をチラ見。
駅舎のホーム側もレトロな雰囲気に。
帰りは、こちらのJR日光線にて。
宇都宮からは、湘南新宿ラインのグリーン車に乗り込む。本来ならグリーン料金1,000円のところ、400円相当のJREポイントで乗車できたのはラッキーな気分。
何年も訪問できていない北海道を思いつつ、帰宅の途へ。
~おわり~