白髪が生えない人

　年を取っても白髪が生えてこない人が稀にいます。
　彼らと他の人にはどのような違いがあるのでしょうか。

遺伝的要因
　白髪の生え方には遺伝が大きく影響しています。
　親や祖父母に白髪が少ない人がいる場合、その遺伝子を引き継いで白髪が出にくいことが多いです。

メラニン色素の生産
　毛根のメラノサイト（色素細胞）がメラニンを生産する力が高い人は、加齢に伴っても色素が保たれ、白髪が出にくくなります。
　メラノサイトの活性は加齢とともに減少しますが、活性が維持されやすい人もいます。

ストレスと生活習慣
　ストレスや睡眠不足、栄養の偏りなども白髪の原因になります。
　健康的な生活習慣を維持している人は、白髪の発生を遅らせることができることがあります。

ホルモンバランス
　ホルモンも髪の色に影響を与えます。
　年齢によってホルモンバランスが変化しますが、その変化が緩やかである人は白髪が少ない場合があります。

酸化ストレスの影響
　髪の毛や皮膚の細胞は酸化ストレスにさらされていますが、抗酸化作用の強い生活（ビタミンCやEを含む食事など）が酸化ストレスを抑え、メラニンの減少を防ぐこともあります。

　全体として、これらの要因が組み合わさり、年齢に関わらず白髪が少ない状態を保つ人がいます。
　しかし、この中で最も大きな要因は遺伝のようです。

　最近の白髪治療法として、頭皮に成長因子を注入するといったものがあるようですが、治療法が確立するにはまだ時間がかかりそうです。