祖母の口癖
近頃、なにか物を探している時、
亡き祖母の口癖を口ずさんでしまう事がある。
例えば、
このまえ使ったアレ、どこに置いたかなー、という時。
「いーつのことーだかー、思いだしてごーらん」と、
繰り返し歌いながら、うろうろ、ガサガサと
箪笥を開けたり閉めたりしていた。
引っ越しの準備で、
(アレどこやったっけかなーー)
とウロウロしていると、
その祖母の歌いかたと曲がった背中を思い出す。
いーつのーことーだか、思いだしてごーらん♪
と口ずさんでみる。
そして、目当ての物が見つからなくても、
「だいじょーーーぶ」と言っていた、曲がった背中。
これも、真似する。
途端に心がふっと軽くなる。
大好きだった祖母との思い出は尽きない。
そんな今日この頃。
何年経っても思い出は褪せない。
とい。