繊月 / 滲む空に猫でわたしはきょう言葉のうつくしさにふれました
ブロック弊にすわり空をじっとみている猫
そのうしろ姿が綺麗で見惚れてしまう
わたしもつられて空に目をむける
滲む空に白い月
ねぇ。あなたもしかしてバロンなの?
後ろ姿の凛々しさっていいなぁとおもいます。わたしは猫背。姿勢のわるさはお墨付き。姿勢の正しさを意識すると背中が痛くなります。いつかのある日に見かけたその猫は、哀愁というよりは凛々しさのあるうつくしい背でした。
ちょうど日が沈みマジックアワーも終わり青の一瞬の時間でした。そこでみえる白い月を愛でるかのようなその猫はとてもうつくしかったです。
ねぇ。あなたもしかしてバロンなの?
人間の言葉を発しそうなその姿に思わずそう声をかけたくなりました。
◻︎猫と月でつながりを教わりながら「繊月/センゲツ」という言葉に辿りつく。初めてしったその言葉にぐらっとなったのです。もしかすると誰もが知っているコトバかもしれません。わたしはといえば、はじめて知ったその意味になんともいえない滲んだきもちになりました。わたしはきょう言葉の美しさにふれました。無知からの広がりに感動したのです。ねぇ。やっぱりあなたはバロンなの?