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LGBT当事者のシンプルな気持ち。

僕はLGBTのTであるトランスジェンダー。女から男に戸籍を変えて生活している鈴木優希42歳。

今、国会でもLGBTの話題が多くなってきた。議員の失言なども多く取り上げられて、意見を求められることもあるが、

僕は過剰であると感じている。
「認めて欲しい事」「変わって欲しい事」はもちろんあるけれど、過度な保護ではなく、LGBTQ存在することが「普通」である世界を求めている。

生産性がない。

以前問題になったある政治家の発言。
子供を作れないから、生産性がないという意味らしい。

確かに、僕たちトランスジェンダーは本来の性別の生殖器を失う事で希望の戸籍を手に入れる為、子供は望めない。
レズビアン、ゲイといった同性愛者も同じく。そういったことからの発言だろう。

僕はこの発言にどう思ったか?

それは、「その通り」

生産性は...「ない。」

子供は欲しいけれど、自然には無理。
しかし、恵まれない子供の里親になったり、パートナーの子供を自分の子の様に育てたり、人工授精で子供を作ったりして、しっかりと「親」の役割をしているLGBTQも多い。

その方たちは、この発言をどう思うだろう。

僕は子供もいないから、生産性がない。上等。
傷つくことはなかった。
でも、ひとつ伝えたい。

僕たちだって生きている。

僕の周りのLGBTQの仲間たちも同様。
命懸けで身体を変えて、自分らしく働ける場所を探し、懸命に生きている。
税金だって支払っている。

そんな僕たちは本当にこの国にとって「生産性がないのか?」

最初に伝えた通り、LGBTだから、全てを認めて欲しいわけではない。
これまでもっと差別、区別されてきたから失礼な発言なんてもう慣れっこなのだ。

LGBTに関するこの発言がこんなに大きな話題に取り上げられることがありがたい世の中だとさえ感じる。
ただ、やりたくても出来ない。どうしようもないことで否定されるのはとても悲しい。
僕たちは、当事者じゃない人たちからしたら普通じゃないかもしれないけど、「普通」でいたいだけ。

過剰に守られなくてもいい。存在を否定することだけはやめて欲しい。

僕が代表を務めているLGBT社会人交流会「BRUSH UP」ブラッシュアップの仲間たちと話していても同様。
当事者が社会に求めているものは意外にもとてもシンプルなものだと感じている。

あまり擁護に過剰にならず、様々な当事者の意見を聞きながら政治家の先生方にはLGBTに関する法案についてじっくりと検討していただきたいと願う。

2022.7.19(火)LGBT社会人交流会「BRUSH UP」第10回無事終了。沢山のご参加ありがとうございました!

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