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この人生。生きる覚悟 

僕は性別を女から男に変えて生きているFTMトランスジェンダー。鈴木優希 1980年生まれ。
仕事は地元名古屋で同じLGBTQの仲間を集めてオナベバーVenusとレズビアンバーWの経営をしている。

ネガティブは何も生まない

僕はずっと性同一性障害を抱えて生まれてきた事をマイナスに思っていた。
個性だ!とか自分らしさ。なんて思ったことは一度もない。

僕はずっと「みんなと同じ」が良かった。
みんなと同じように、心と体の性別が同じでいたかった。
女として生まれたなら、男の人を好きになって恋愛して結婚して子供を産んで母になって...そんな人生が良かった。

僕は女として生まれたのに心は男。
すべてが上手くいかなかった。

だからずっと、こんな風に生まれたから...と拗ねていた。
「性同一性障害」という病名がついてからも、障害はマイナス。そんなイメージを拭うことは出来なかった。

カミングアウトをしてだいぶ心は軽くなったけれど、親は不憫に思っただろう。母には「男に産んであげれなくてごめん」と言われた。
そんな言葉に甘えて人のせいにして甘えていた時期があった。

ただ逃げていても事態は変わらなかった。
誰かのせいにしても、これは僕の人生だ。
誰も変わってはくれない。

この心と体で生きていかなくてはいけない。やっとそう思えたのは20代半ばだった。

吹っ切れたのは恋愛

あれだけ深い闇の中で絶望していたくせに、そこからの脱出は意外と単純だった(笑)
彼女が出来たら、世界が変わった。
その人のために頑張れる。普通の男じゃない自分をマイナスと思われたくない!
本来の負けず嫌いの性格が現れた。

男より良い思いをさせてあげたい。
男より稼ぎたい。

そんな思いだけが僕を動かした。
親に守られてぬるま湯に浸かって生きてきた僕が、生まれて初めて「ハングリー」になった。

自分の為には出来なくても人の為なら出来ることがある。
でもそれは=自分の為。

負けたくない自分は、ネガティブに全てを諦めていた頃とは違った。
もちろん負けず嫌いの精神だけで、上手くいくほど社会は甘くは無かったが、負けたくないというポジティブは失敗しても前に進む。

思ったように進めなくても、学ぶという一歩がそこには必ずある。

この人生を生きる

誰かのせいにしても、僕の人生は変わらない。
心と体が一緒になる事は無い。

じゃあ、鈴木英理子 性同一性障害。のち治療を始め、鈴木優希 男の戸籍となったFTMトランスジェンダーのこの人生を受け止めるしかない。
普通の人なら当たり前に出来ることが出来ないことも多い。でも、GID性同一性障害の僕の人生だから経験できたこともある。

僕が心と体が同じで生まれたなら、オナベバーの経営もすることはなかった。
毎日ハードだけど、なかなかに刺激的で楽しい毎日を送っている。

体を変えるリスクに負けない気持ち

心はポジティブに変えられるが、女の身体を男に変えた事の副作用とも付き合っていかないといけない誤算はあった。
死ぬまで打ち続けないといけない男性ホルモン。それによる副作用で定期的に大学病院に通う。
体の不調を感じると今でもネガティブの闇に落っこちてしまいそうな時もあるけど、僕はこの人生を生き貫く覚悟をした。どうせなら、笑って過ごしたい。
楽しい事を沢山したい。そんなハングリーさというか「欲」がまだまだある。(笑)

出来ないことも弱気な心も存在することは事実。
一人じゃ越えられないことも、いろんな人に助けてもらいながらこの人生、この心と体で生きていく。
覚悟は決めた。この人生を生き貫いてみせる。

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鈴木優希のセミナー活動関連のお知らせ、性同一性障害のお子様を持つ親御さんへのメッセージなどLGBTについてのコンテンツを掲載しているオフィシャルサイトもご覧いただけたら嬉しいです。そしてコメントもお気軽にお待ちしています。





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