今「性別違和」で悩んでいる全ての人へ。トランスジェンダー鈴木優希より
僕は性同一性障害で生まれ、LGBTのT。性別を「女」から「男」にトランス(超えた)したFTMトランスジェンダーの鈴木優希 40歳です。
今「性別違和」の悩みの中にいる全ての人に伝えたいこと。
それは、
「大丈夫」という言葉。
今、悩んでいる気持ちもわかる。
僕も同じだったから。
だけど、性同一性障害と共に40年生きてきた僕は知っている。
環境は変わる。
法律も変わる。時代も変わる。
そして、1番は「自分が変わる」のだ。
僕は、心と身体の性別が違う性同一性障害を抱えて生まれた事で、この人生は終わった。と思った。人生を諦めていた。自暴自棄になって、たくさんの人に迷惑をかけてしまった時期もある。
そんな僕が今、やりがいのある仕事について自分らしく人生を生きている。
自暴自棄とは真逆で、この命を大切にしたいと思い生きている。
自分がどっちから来たかもわからない。
出口の見えないトンネルの闇の中で、彷徨っていた昔の自分に言ってあげたい。
「大丈夫だから」と。
先人達に感謝
そして令和3年の今は、LGBTへの理解の追い風の中だ。
同性パートナーシップも普及し、JT・NTTデータ・サントリー・イオンなどなどいくつかの大企業ではすでに、同性パートナーも家族と同様の扱いを受けられるまでになっている。
前にも紹介したANAのマイル制度も同性パートナーシップを結んだパートナーも使用可能となっている。
性別変更の為のガイドライン(法律)も、なるべく身体の負担を減らすように改正を検討され、手術なしで変更出来るように申し立てを起こしてる案件もある。
僕が知っているだけでもこれだけ変わった。
僕は40歳。僕が悩んでいた頃はこんな「今」は想像もつかなかった。
ただ、僕の時代もポケベルからケータイに移行し、ネットが普及しだした頃だったので、まだ「性同一性障害」「性別違和」について調べる方法と情報はあった。
僕より10個上の当事者の方。20個上の当事者の方から話を聞くと、僕でも恵まれていたんだ。と思わされるほど、差別に晒されていた。
怖ろしくて、カミングアウトなんて考えたこともないとおっしゃった方もいた。
親が亡くなるまで、ただひたすらに自分を押し殺して、生まれた「性別」として生きた方もいた。
「自分らしく」なんて望めなかった時代が確かにそこにはあった。それでも、先人達が必死にもがき苦しみながら、僕たちにバトンを渡してくれたのだ。
それがあるから、「今」がある。
そこに感謝を忘れてはいけない。
そして、「今」を生きてる当事者も次の世代にバトンを渡さなくてはいけない。
そのために、出来ること。
決して大きな事はしなくて良い。出たくなければ、主張もメディアに出ることもしなくて良い。
自分らしく懸命に生きるだけで良い。
それだけで、あなたの周りの家族・友達・恋人が性別違和、性同一性障害、LGBTに対しての理解者となる。
1人が2人になり、3人、4人となりその輪は生きていく中で確実に繋がっていく。
自分らしく生きる。
それだけで良い。
鈴木優希オフィシャルサイトはこちら鈴木優希のセミナー活動、LGBTについてのコンテンツを掲載しているオフィシャルサイトも是非見て頂けたら幸いです。
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