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「自分の存在意義」LGBTトランスジェンダー鈴木優希
僕は生まれた時は「女」だった。今は戸籍を変えて「男」になった。
LGBT、FTMトランスジェンダー鈴木優希 40歳。
これまでの人生はずっと「性別」の悩みの中だった。
自分は何者なのか?
がわからなかった。「女」なのか「男」なのか?
戸籍を変えた今もよくわからないけど、ただ一つ大きく昔と違う事は、もう性別なんてどうでもいいという事。
ただカッコイイ「人間」になりたい。
存在意義とは
こんなに親を、家族を泣かせた。誰が悪いわけじゃない。
でもこの性同一性障害は僕だけじゃなく、鈴木家にそして母に大きなショックを与えた。
2個上には姉がいる。7個下には弟もいる。
僕が生まれてきた意味とは、何だったんだろう。
存在意義を見出すべく、今も生きている。
仕事?社会貢献?
僕は自分らしく生きて収入を得る事にこだわってきた。自分を偽ることはしたくない。いや、もう出来ない。
「自分らしく生きる場所」をテーマに同じLGBT性別違和の仲間を集めて25歳の時、VenusというBARを地元である名古屋の錦三丁目で始めた。
ただそこは「仕事」なので社会貢献とまではいかない。
同じLGBTの性別違和の仲間を雇用しても労働力がない子にはそこに「居場所」は与えてあげられない。
やる気がない子には「居場所」はないのだ。
仕事のできる子の評価は出来るが、出来ない子に長い期間寄り添ってあげることは出来ない。
職場は働く場所であって学校ではない。
同じ性別違和の悩みもわかる。生きづらさもわかる。
でも経営者として判断しなくてはいけない時がある。
その狭間で、いつも自分が掲げた「自分らしく生きる場所」というテーマとの矛盾を感じていた。
そのモヤモヤは何年経っても、僕なりに試行錯誤してみても解消できなかったが今回初めて挑戦したことがある。それは、
本業から離れてみた。
頭だけ本業である飲食店経営と離れて考えてみた。
「商売」という気持ちを外したらフラットにやるべきこと。やれる事が見えてきた。
そこが見えたら、後は行動あるのみ。
行動をすると、目的を達成するために必要な事が見えてくる。そこには「仲間」もいるし「資金」もいる。
そこでまた本業の大切さを知ることとなる。
これまでの人生。後悔もある。でも失敗も後悔も全部に意味があったことに気付く。すべてが繋がって「今の鈴木優希」がある。
LGBTセミナー講師・オンラインサロンの塾長と新しく始めた事には、これからまた沢山の「失敗」があるだろう。でも、ひとつひとつを自分の学びとして、僕の元に集まってくれた同じ境遇の人たちへ伝えていきたいと思う。
その先に僕が生まれてきた「存在意義」に辿り着いたらと願う。
鈴木優希のセミナー活動、LGBTについてのコンテンツを掲載しているオフィシャルサイトも是非見て頂けたら幸いです。