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【保育の場から】しつけとかより甘えさせてあげるのがよいときってある
以前勤めていた保育園での話。
ちょっと心配になるくらい、聞き分けのよい2歳さんがいました。
行動の切り替えのときも、まだ遊ぶの、とか言いながらもお話しすると理解して切り替えられる。
食べたくない野菜も、他の子が食べているのを見ると頑張って食べる。
着替えもお片付けも、意欲的に自分でやろうとする。
いい子だなぁと思いながらも、内心は大丈夫かなって思っていました。
ちゃんと自分の気持ちを発散できてるのかな?と。
たまに不安そうな表情というか、大人の顔色を見ているように感じられるときがあり、それもまた気になるポイントでした。
賢いんだろうな、とは思ってた。
下のお子さんが産まれたあともそれは続いたのですが、ある日のこと。
いつも笑顔で登園していたのが、泣き叫んで「ママがいい!おうちに帰る!!」。
家でもママにベッタリで、赤ちゃん返りしているようだ、と仰っていました。
登園後しばらく泣き叫んで、保育士が抱っこして気持ちが変わるのを待って遊べるようになる。
そんなことがしばらく続きました。
そのときから、日中に「やだよー」とか「まだしないよ」とか「やってよ」とか、甘えるような言動が増えました。
できるんだからちゃんとやりなよ、と言いたくなりそうなところですが。
私たちは安心していました。
やっと2歳らしく自分の気持ちを表現できるようになったんだね、と。
下のお子さんが産まれたあと、ずっと我慢して頑張り続けていたのだと思います。
これはこの子にとって大切な時期なんじゃないか、と心得て、なるべくその子のペースを尊重しながら生活することに。
ほんの少しでもその子とふたりきりで遊んだり甘えることのできる時間をとったり、やってほしいと言うことは手伝ったり、行動の切り替え時に嫌がったらなるべくキリよく納得できるまで待つ、などといったことです。
(子どもの言いなりになるのとは違うことは、なんとなく読みとってください)
それをしばらく続けていると、徐々に泣き止むまでの時間が短くなりました。
行動の切り替えや自分ですることも、徐々にまたできるように。
そしてなんとなく、以前よりさらにその子と気持ちが近づいたというか、仲良くなれたような感覚がありました。
嬉しかった。
大人だって、身近な人に「今は甘えさせてよ~」って思うこと、ありますよね。(ない?)
ここで優しくしてくれたらまた頑張れるから!みたいな。
子どもは特に、愛されてるって感じたい人たち。
自分をちゃんと受け止めてもらえるって安心できれば、また頑張れるのです。
なにしろ子どもたちは基本的には、自分でできるようになりたい人たちなのですから。
もちろん、これはその子の場合です。
お子さんの性格や家庭環境、状況により対策は異なると思います。
だけどやっぱり、ここぞというときに存分に甘えられる大切な時期が人それぞれあるといいんではないかと思っています。
なんとかそれぞれのシグナルを見逃さないように。
観察、観察、また観察です。