私たちは同じ舟に乗っている
4月9日に99歳で亡くなった
英国のエディンバラ公フィリップ殿下の葬儀が
4月17日に行われました。
(写真はロイヤルファミリーのTwitterアカウントより
お借りしております)
まだパンデミックの対策を取らなくてはいけないため、
ロンドン市内のパレードなどはなく、
各国からの弔問客もなく、
葬儀はウィンザー城の敷地内で
近親者30人のみの参列で行われました。
葬儀が行われた
城内の聖ジョージ礼拝堂は
多くの王族も眠る由緒ある礼拝堂なのですが
1997年のダイアナ妃の葬儀を思い出すと、
そのあまりの違い驚かずにはいられません。
でも、コロナ禍の世界にあっては
仕方のないことですね。
ダイアナ妃が亡くなった時には
ケンジントン宮殿やバッキンガム宮殿だけでなく
街のあちこちに多くの花が
手向けられていましたね。
フィリップ殿下が亡くなった後も
宮殿に花を手向ける人たちがいたのですが、
王室は市民に、
「フィリップ殿下のために花束を手向ける代わりに、
殿下が支援した数々の慈善団体への寄付を検討して欲しい」
と呼びかけたのだそうです。
また、英国政府もパンデミック対策に配慮し、
王室の居宅に集まったり
追悼の品を置かないように
国民に呼びかけました。
ちなみに、葬儀が行われた聖ジョージ礼拝堂は
2018年にハリー王子とメガン妃が
結婚式を行なった場所でもあります。
その際にはエリザベス女王の隣には
フィリップ殿下が座っていたのですが、
今回の殿下の葬儀の際には
女王が一人でポツンと座っていらして
感染対策のためとわかっていても
やはりお寂しいだろうなあ
と思いつつ拝見しました。
週末に
フィリップ殿下の葬儀に関する動画を見たり
記事を読んでいたのですが、
アンドリュー王子が
葬儀の数日前のインタビューで、
父を失った喪失感を
「まるでこの国のおじいさんを失ったようだ」
と表現しつつ、
このようなことをおっしゃっていました。
「父は数ヶ月前、私に電話でこう言いました。
『私たちはみんな同じ舟に乗っているんだ。
それを決して忘れてはならない。』
残念ながら父が亡くなったことで
大切な人を失った自分たちの悲しみだけでなく、
この1年、あらゆる人が経験してきた悲しみを
あらためて実感しました。
パンデミックで本当に多くの人が亡くなり
(多くの人が)大切な人を失ってきたので、
本当に私たちはみんな
同じ舟に乗っているんです。
父はコロナウィルスで亡くなったわけではないので
状況は少し違いますが。」
このコロナ禍では
国の区別なく、
世界中の人が同じ舟に乗っていると
言えるかもしれませんね。
なかなか明るい光が見えない毎日
ではありますが、
こんな時だからこそ
お互いを思いやる
やさしい気持ちを忘れずに
過ごしていきたいですね。
今回も最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
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