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ラジオドラマ「青空」 人も犬も猫も、幸せに生きられる平和を祈って

8月16日の夜、TBSラジオで
「青空」というラジオドラマが放送されました。 
  


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(こちらの写真はRadikoの番組ページよりお借りしています)

「青空」は、
脚本家・樫田正剛氏が
反戦の思いを込めて作り上げた作品で、
国の命令に背いて戦中を生き抜いた
少年と犬と猫の物語です(Radiko番組ページより)。  

本来は2時間ほどのお芝居として
繰り返し上演されてきたそうですが、
今回は戦後75年特別番組として
1時間のラジオドラマの形で放送されました。 

主人公は、少年・大和(やまと)。
 
1937年、小学1年生の大和は
すでに軍国少年です。 
 
野良犬の芝犬を拾い、
「麦」と名付け、妹のように可愛がります。 
 

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近所には野良猫のキジトラ・小太郎がいて、
しょっちゅう遊びにやってきます。 
 

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1941年12月、太平洋戦争勃発。
 
一般家庭にも金属類回収令が出され、
お寺の鐘からマンホールの蓋まで、
次第に街から金属類が消えていきます。   
 
でも、供出が求められたのは、
金属類だけではありませんでした。  

1942年(昭和17年)には
岡山県の役場から猫を求める声が上がります。
 
北方の兵隊の外套の裏地にするためでした。
 
1944年(昭和19年)になると、
犬は無駄飯食いと言われ、
厚生省が犬猫の供出を求めます。 
 
「お国のために、
兵隊さんの外套になれ、肉になれ」 
そんな風に言われ、
犬を捕まえて供出すると一頭3円という値が
ついたこともあったそうです。 
 
お金欲しさに人が犬探しに必死になる、
そんな時代があったのでした。
 
ドラマの中では、警官が
「(犬の供出を受けたら)毛皮には傷をつけるな。
肉は兵隊の食料になるのだから、丁寧に扱え。」
と話しているのを聞き、
大和が空襲に紛れて
麦と小太郎と一緒に逃げ出します。 
 
そして武蔵野の山の中に逃げ込み、
使われなくなっていた
炭焼き小屋で暮らし始めます。 
 
ドラマでは、彼らが終戦を迎えるまでが
描かれていくのです。 
 
犬や猫が、金属の供出を求めるように
供出を求められていたことがあったということ、
 
わたしはつい先日、
あるラジオ番組で聞くまで知りませんでした。 
 
ドラマの中では大和くんが
小太郎と麦と一緒に逃げ、
2匹も生き延びます。 
 
でも、わたしが聞いたラジオ番組のお話では
ある家庭で飼い犬を供出することになり
供出前夜には体を洗ってやり
家の中にあげて、
夜も布団で一緒に寝たそうです。 
 
今なら犬を家の中にあげることも
布団で一緒に眠ることも珍しくありませんが
当時、
「犬を家にあげる」
「犬を布団に寝せる」
ことはまずないことだったのです。 
 
最後に、せめても、という
家族の方のお気持ちだったのでしょう。 
 
家族同様に育てた犬や猫を供出した方達は、
どれだけ辛かったことでしょう。 
 
実際、そうして供出した犬や猫が
どれだけの役に立ったかわかりませんが、
二度とこんな悲しいことが起こらないよう、
日本だけでなく、
世界中が平和であることを願ってやみません。 
  
 

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ドラマのテーマは重いものでしたが、
笑いも取り入れ、
子供達も聞きやすいように作られていました。
 
最近は子供達が戦時中の話を聞く機会も
少なくなっているそうですね。 
 
「この番組を、学校で子供達が
みんなで聞く機会ができるといいのに」
と思いつつ聞いていました。
 
アナウンサーの皆さんの熱演も、お見事でした。 
 
「TBSラジオ戦後75年特別番組 
日能研presents ラジオドラマ『青空』」、
本当に素晴らしいドラマでした。 
 
一度放送されただけで終わるのではなく
このドラマがたくさんの方に
届いてほしいと思い、
ご紹介させていただきました。 
 
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
 
*「人生よかったカルタ・こども編」    
 
今回は、「ぬ」、
「ぬかるみで靴がドロドロになってよかった」。  
 
どんな理由でも良いので、
(フィクションでもいいので、) 
「よかった」理由を考えて見てくださいね。  
  

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わたしの解答例は
「舗装されている道路のありがたみがわかって
よかった。」    

わたしが生まれ育った北見市では
わたしが小学校に上がった頃は
まだ道路を舗装している最中でした。  

人口がどんどん増えて
住宅地も外へ外へと広がっていた頃です。 
 
わたしが5歳で引っ越した地域は
まさに街を作っている最中だったのです。 

まだ舗装されていない土の道路は
冬の間は凍てつき、春になって雪が溶け出すと
その道路はどろどろのぬかるみになり、
まさに今回のお題のようなことが
実際にあったのでした。 
 
あなたはどんな「よかった」理由を考えますか?
ぜひ、聞かせてくださいね。

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