花の音楽・朝の空気と淡い香り【クラシックピアノを聴いて感性を磨く】
こんにちは!yukiです。
今日は、
「クラシックピアノを聴いて感性を磨く」
シリーズの4回目です。
クラシックに馴染みのない方も、
気軽に楽しめるように書いています!
前回まで「水の音楽」をテーマに書いてきて、
まだまだ「水」で続けられそうなんですが、
ちょっと飽きるかもなーと笑
なので今回からは、
アラカルト的にいろんなテーマを
混ぜていこうと思っています。
今回は「花の音楽」。
取り上げるのは、
ロシアの音楽家・ラフマニノフ作曲の、
「リラの花」です。
ひっそりした佇まいの、
やさしく美しい小品です。
楽しんでいただけますように!
【この企画への想いはこちらに綴っています】
「リラの花」Op.21-5
さっそく、
曲を聴いてみましょう。
ラフマニノフ作曲、
「リラの花」です。
たおやかで静謐なメロディーが素敵ですね!
ひんやり冷たい空気や、
柔らかくひろがる光や、
微かな淡い香りを感じるかのよう。
甘さもあるけれど、
おしとやかな感じがします。
リラの花は、こんな感じです。
(フリー画像です)
素敵な花ですね!
この曲は、もともと歌曲でした。
作曲者自ら、
ピアノ用に編曲した作品なのです。
歌曲についていた歌詞の和訳は、
下記のとおり。
まさに、
この作品から感じる世界観に
ぴったりな歌詞ですよね!
“巨人”ラフマニノフ
さて、ラフマニノフのことを
知らなかった方も多いかと思います。
実は僕も、
大人になるまで
よく知らなかったのです。
あるとき、
ピアノの先生とこんな話になりました。
「先生はラフマニノフって好きですか?
僕、あまり聴いたことがなくて...」
「えー!めっちゃ良いのに!
わたしなんて学生のころ好きすぎて、
まだ付き合ってたころの夫に
“ラフマニノフと結婚するから、
あなたとは結婚できません”
って言ってたほどよ!」
「まじですか笑」
※80年前に亡くなられています
そうして聴くようになったのですが、
いつしか僕もハマってしまいました笑
ラフマニノフは、
いろいろな意味で巨人でした。
ピアニストとして、
作曲家として、
そして身体的にも。
身長は約2m、
手を広げると30cmも
あったそうです。
ピアノの魔術師とか言われた
リスト(“愛の夢”の人)の孫弟子にあたり、
超人的な技巧を持っていました。
一方、性格はとても内向的で、
自己肯定感も低い人だったそう。
作品を酷評されて心の病になってしまったり、
ロシア革命により祖国を追われたり、
家族を養うために演奏活動に専念せざるをえず
力を注ぎたかった作曲ができなかったり。
たくさんの辛苦を経験された方でした。
ラフマニノフは、
次のように言っていました。
「私の音楽は、愛や苦しみ、
悲しみや宗教心を語ったものなのです」
彼の創作全体をみると、
暗い曲が多いです。
明るい曲でも、
ふとした瞬間に、
哀惜や苦渋のようなものが
見え隠れしています。
ほほえみながら
涙を浮かべているような…。
いくつか、
僕の好きな曲を
掲載しておきますね。
どれも明るく素敵な小品です。
お時間あるときにぜひ!
前奏曲 Op.23ー4
前奏曲 Op.32ー5
ひなぎく Op.38ー3
楽興の時 Op.16ー5
【おまけ】ピアノを弾く方向け
最後に、
ピアノを弾く方向けのコーナーです。
ちょっと難しいと思います。
ラフマニノフの作品について、
ピアニストのジルベルシュテインは
次のように言っています。
響きを豊かにするには、
倍音量が増えるタッチで弾くことに加え、
響きを膨らます軸となる音はどれか、
探っていかなければならないということ。
ラフマニノフは、
ピアノの構造と可能性を知り尽くし、
鋭敏な聴覚も持っていました。
そして、ピアノの響きの可能性を
限界まで引き出せる曲を書いたのです。
耳を研ぎ澄まして練習すると、
新たな発見があるかもしれませんよ!
僕も頑張ります。
最後まで読んでいただき、
ありがとうございました。
それでは、今日もよい1日を!
(今回のカバー写真は、
朝に近所で見つけた花でした!)
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