ユキ先生の「大人のための授業」part38-私もHSPだったみたいです~HSPの紹介と対処法~
こんばんは、ユキ先生です。
本日は、保健体育の授業として、「HSP」について取り上げたいと思います。
今回より、本授業の概要を載せることにしました。あくまで大ざっぱな目安ですが、ないよりはマシかなと。
・文章量:やや多め(10分~15分程度)
・この記事を読んで得られること
・HSPが医療においてどういった立ち位置なのかを知る
・HSPが抱える悩みを知る
この記事を書くきっかけ
とあるコンカフェバーで飲んでいたときの話です。コンカフェというのは、「何らかのコンセプトで、メイド服がコスプレに変わったもの」と思ってください。
昨日飲み過ぎて今日はお茶を飲んでいたところ、見るからにヤバそうな中年男性が、店員にしつこく「LINEの連絡先教えてくれ! ここ、ガールズバーだろ!」と食い下がっていました。ここはガールズバーじゃないんですが……
そもそもとして、女性店員が見るからに嫌がっているのに対し、連絡先をきいてどうするつもりだったのでしょうか? 恋愛テクの基本中の基本「脈がなくなったら即座に諦めて次へ行く」、覚えておこうね!
で、私は、こういう客に敏感です。いや、私も客なのですが、接客業に従事している人に理不尽な要求をする客が、虫唾が走るほど大嫌いです。
もちろん、その客にとって私は完全に「第三者」です。また、お店としても「客同士でトラブルを起こされると困る」というのをよく知っています。よって、私はわかっていても見守っていました。それ以上のことをしてはならないためです。
結局その客は悪態をつきながら帰っていきました。二度とくんな
こんな風に、自分が何かされているわけでもないのに、他人の気持ちをまるで自分事のように反応してしまう、それが今回のテーマ、HSPの特徴の一つです。
はじめに~HSPの定義~
「そもそもHSPってなんぞ?」という方のために、簡単に説明いたします。
HSPはHighly Sensitive Personの略です。直訳すると「超敏感な人」です。
抑えておきたいのは、現時点では病気でもなく、障がいでもない点です。
病気やケガなどに使われる国際的な分類、DSMやICDにおいて定義されておりません。現状は気質という扱いになります。
また、HSPになる原因はまだよくわかっていませんが、遺伝と環境により影響を受けることがわかっています。この場合の環境は、胎児、つまりお母さんのおなかの中にいる時点も含むそうです。実際、私の母も妹もHSPでした。
HSPが知られるようになった「繊細さん」という書籍
日本においては、恐らく「繊細さん」シリーズの書籍で、HSPという言葉がある程度普及したと思われます。逆にそれまで普及しなかった日本ってクソなのでは
他にもHSPに関連する書籍はたくさんあります。ただ、最初にHSPに関する書籍を読むのであれば、この本をおススメします。
HSPの「理解されない」苦しみ
世の中には、ずーっと車に乗っても酔わない人もいれば、秒で酔う人もいます。それに意義を唱える人はいないでしょう。
これはもう生まれつきであり、対処法といっても酔い止めを飲むくらいしかありません。
で、HSPも同じように「ほぼ生まれつき」であり「どうしようもない」にも関わらず、「気にし過ぎだよ」とよく言われます。これは、車に全く酔わない人が酔う人の気持ちがわからないのと同様、HSPでない人がHSPの人の気持ちがわからないのと同じです。
そもそもとして、「ある程度」普及したとはいえ、まだまだ世間的な認知は十分とはいえません。そのため、「気をしっかり持てばコントロールできるだろう」と思われがちです。それは、「外を見ていれば酔わないよ」程度のアドバイスでしかありません。
そういう事情もあり、精神疾患を併発しやすく、結果として仕事を辞めざるを得ない人がたくさんいます。
HSPと相性が悪い男性脳
日本においてはまだまだ「男性社会」です。で、男性のほとんどは男性脳と呼ばれる脳の構造を持っています(正確には、男性のおよそ9割と女性のおよそ1割)。
そして、男性脳は基本的に闘争を好みます。これは、「自分の遺伝子をより確実に残す」ために、「俺は他のオスより優秀なんだ!」ということをアピールする、という、石器時代あたりの遺伝子が、未だに根強く残っているためです。その結果として、男性脳は共感能力を犠牲にしています。
冒頭の「相手が嫌がっていることに気づかず無理やり連絡先をきく客」も、恐らく男性脳の持ち主なのでしょう。相手が明らかに怯えているにも関わらず、共感能力が著しく低いため、気づかないのです。きっとモテないんだろうな
一応お断りしておくと、男性脳全員が共感能力を持ち合わせていないわけでもありません。単にそういう傾向がある、という話です。
相手が客だったら、まぁ適当にあしらって追い出せばすむ話です。しかし、相手が職場の上司だったら……逃げられません。どうしてもその人と仕事をしなければなりません。そして、それが少し前の私でした。まぢ病みました……。今では上司を(強制的に)変えてもらい、共感能力が非常に高い上司となり、落ち着いています。
リアル琴浦さん~相手の気持ちが勝手に入ってくる~
「琴浦さん」という漫画、アニメをご存知でしょうか? 主人公の琴浦さんは、相手の気持ちがわかってしまう特殊な能力者であったため、色々と苦労しつつ、最終的には理解のある仲間に囲まれ、優しくてちょっとえっちな恋人にも恵まれました。
で、私も琴浦さんとだいたい同じ能力を持つ、と聞くと驚かれるでしょうか? もちろん、漫画のように相手の考えていることがそのまますべてわかるわけではありません。ただ、相手が私をどうとらえているかはだいたいわかります。そして、それは意識せずとも勝手に行われます。これが恐ろしいところです。ネテロ会長のような「人間の底無しの悪意」を私は何度も感じてきました。そりゃメルエムもバックステップ連打しますわ
もちろん、これで「助かる」こともままあります。しかし、望んでもいない「相手の気持ちが勝手に入ってくる」のがずっと続くため、普通の人より精神的な疲労感が強いのです。よって、勝手にすぐ疲れてしまいます。
「サイコパス・ファンクション」というテクニック
すでに「繊細さん」などの書籍などにおいても、「HSPはこういう生き方をすればよい」というのは書かれています。そういったことはこの記事には書きません。代わりに、私独自の対処法を紹介します。ずばり、「サイコパス・ファンクション」です。
「サイコパス・ファンクション」とは、別にサイコパスになろうというわけではなく、サイコパスの持つ「他人の気持ちを踏みにじる」能力だけを一時的に借りて使う、そういうイメージです。
相手の悪意を感じたうえで、あえてそれを踏みにじる。もっとも、HSPの方が全員これを実践できるとも考えていません。あくまで私はこうしている、という紹介になります。
訓練方法として、まずは町のキャッチセールスをガン無視するところからはじめてみるとよいかと思います。「結構です」とか言う必要もありませんし、目を合わせる必要もありません。「邪魔な岩だな」というくらいの認識でガン無視しましょう。メイド喫茶もどきの客引き893が急増した秋葉原では必須のテクニックとなります
最後に~HSPな方へ~
一口にHSPといっても程度があります。
私は中程度らしいです。私より敏感な方は、私よりいっそう苦しんでいらっしゃるかと思います。さぞ大変で辛いかと思います……。
今ではHSPに関する書籍がたくさんでております。読むだけでも「そう、それ!」となって心が軽くなります。何でもよいです、ぜひ一冊、読んでみてください。
そして、苦しんでいるのは、あなただけではありません。共に、この生きづらい世の中を生き抜いていきましょう。