祈りのような声と文-羊文学-
私は羊文学が好きだ。
最近よく『平家物語』や『呪術廻戦』、『推しの子』などのアニメのオープニング曲やエンディング曲を担当しているので、知っている人は多いかもしれない。しかし私の周りには知っている人はいなく、語れなかったのでここで語っていく。
羊文学とは
羊文学とは、ボーカルとギターの塩塚モエカさん、ベースの河西ゆりかさん、ドラムのフクダヒロアさんの三人で構成される、スリーピースバンドである。オルタナティブバンドであり、塩塚さんの楽器のような重厚かつ繊細な歌声と軽やかな音の河西さんのベース、二人の音を支えるフクダさんのドラムが心地よい。
歌詞がいい
三人のパフォーマンスも素晴らしいのだが、私が特に好きなのはその歌詞である。
例えば『マヨイガ』という曲では、
という歌詞がある。こんな綺麗な歌詞があるだろうか。なんだか生きることを許された気がする。当たり前のことだけど、傷ついたら泣いていいんだな。ただ元気を出して、前をむけ、という歌詞ではなくて、生きる上で泣くことも重要なのだと、柔らかな表現で伝えてくれる。
また、『あいまいでいいよ』という曲では
肩の力が抜ける歌詞である。そうだよな、本当のことを後回しにしてもいい時くらいあるよな。「あいまい」を「曖昧」と書かないところも好きだ。
羊文学の歌詞には安心感があるのだ。自分の酸いも甘いも全て受け入れてくれるような気がする。朝日を浴びた海に漂うような雰囲気のなか、物事をいい意味で諦観している。大きな自然のような包容力を感じる。
とにかく聞いてほしい
私がだらだら語っても意味ないので、これだけは聞いてほしい曲リストを書いておきます。さっき紹介した二曲もこのリストに入っていますが、割愛します。
・OOPARTS
SFチックな世界観の曲。力強いボーカルの「生きたいだけ」という歌詞は心にくる。
・honestly
苦しい時にたくさんきいた。自分の感情や存在に疑問を持った時に聞いてほしい。
・ロマンス
恋の歌。歌詞がとにかく茶目っ気があり、可愛い。
ぜひ聞いてみてください。