イタズラな恋愛白書«我可能不會愛你»(英語:In Time with You)
出演:林依晨(アリエル・リン)、陳柏霖(チェン・ボーリン)、王陽明(サニー・ワン)、陳匡怡(アンドレア・チェン)ほか
監督:瞿友寧(チュウ・ヨウニン)『イタズラなKiss〜惡作劇之吻』『美味関係〜おいしい関係〜』
脚本:徐譽庭(シュー・ユーティン)
台湾放送:2011年5月 民視、八大
尺:105分×13話
友達以上恋人未満のすれ違い
先日、新作台湾ドラマ《愛情發生在三天後》に関する記事で、脚本家が「イタズラな恋愛白書」と同じということに触れましたが、それがきっかけとなり「イタズラな恋愛白書」を見た時の心のときめきが復活し、挿入歌の”我不會喜歡你”が脳内でリピート再生されます。それくらい好きなドラマでした。
高校時代からのつきあいの程又青(チェン・ヨウチン)と李大仁(リー・ダーレン)。ドラマ開始時は李大仁は程又青のこと好きなんだろうなっていう様子が感じ取られるのだけれども、又青は大仁のことを男とみていない…。
大仁は彼の勤め先に入社した積極的な女子に取られ、自分の気持ちに気づいていない又青はいらだつが、大仁がその娘と別れ、又青に思いを伝えようと思ったら、今度は又青が元カレとくっつくというすれ違いが続いてしまいます。もうもどかしいったらこの上ない!!!
最終話近くで、又青が大仁の歌が録音されたテープを聞くシーン。又青とともに号泣してしまいました。それが挿入歌の”我不會喜歡你”です。暗い歌なのですが、歌詞が大仁の思いそのもので、カラオケでも熱唱しちゃいます。
私は中学・高校と女子校で、大学も女子サークルだったのでこういう青春過ごしたかったなぁって思います。でもまぁ、別れちゃう可能性も考えると、同窓会とか気まずくなるのかな…。
作品および人気の高さ
大仁は理想の彼氏として大仁哥は台湾のみならず世界中の女性をメロメロにしました。
※このニュアンス、日本語でなかなか伝えられない。あえて韓国語を使おう、ダーレンオッパってニュアンスです。
また、本作は台湾のみならず東南アジア等各国で人気が高く、2013年にはアリエルを起用し、シンガポール観光局のミニムービー《從心發現愛》が作られました。ストーリーは又青がシンガポールを巡りながら大仁への思いを再確認するという内容です。(シンガポールは本編でも出てきます!)
2015年のロイ・チウ主演ドラマ「結婚なんてお断り」でチェン・ボーリンがゲスト出演したのですが、その際の役名が李大倫(リー・ダールン)で程小菁(チェン・シャオチン)との離婚相談に来るという設定です。名前も設定もそっくりで、みんな「イタズラな恋愛白書」の二人の話だ!とピンとくるなんとも粋な演出。いやいや、離婚しないでくれと言いたいですが、まぁ、こうやってほかのドラマで役名似せて出演するという演出が通用するくらい台湾中を虜にしたドラマってことですよね!
本作は日本でもリメイクされています。タイトルは「僕はまだ君を愛さないことができる」、主演は足立梨花と白洲迅。タイトルは原題に近く、二人の役名も陽と蓮で原作に近いのが良いですね!
邦題が残念
唯一残念なのが邦題…。原題を直訳すると「僕はたぶん君を愛さないだろう」なのですが、監督と主演女優が同じという点で「イタKiss」に邦題を寄せたようです。ストーリーの路線も違うし、本作のアリエルは「イタKiss」のアリエルとは全然違う、大人のキャリアウーマンだしで、「違うのになぁ
~」と私的には不満が残ります。
ちなみに「イタズラな恋愛白書Part2」というのもあるけれども、これもまた別の作品でして、同じ製作陣で作ったからPart2にしたようです。「イタKiss」が日本でも人気だったのでそれにあやかりたいセールス戦略もわかりますが、せめて副題で原題を使うなどして、原題の持つニュアンスも大切にしてほしかったなと思います。