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制作日記-精妙なる現実

 
現実をみてみるがよい。君のことをわかっている人が、まわりに、どれほど居るかね?君の作品をみて、その本質を理解できる人が、どれほど居るかね?それに、好感をもってくれる人が、どれほど居るかね?といった声に押しつぶされそうになることがあります。


そんなことをやっていて大丈夫か?という周囲の心配と自分の不安が一緒くたになって、我が身にまとわりついてきます。そもそも、自分自身でも満足できていないのに、他人に評価されるなんてことはありえないし、他人に気にいられようと、一生懸命にコピペをしたとしても、それで良いのか?と心の奥のもう一人の自分が責め立ててきます。


私は、表現活動には向いてないので、ほかの生き方を探ってみますと言い残し、そこから、違う世界に旅立ってゆくのも、よし。


『サレンダー』
--自分を明け渡し、
人生の流れに身を任せる--

マイケル・A・シンガー

この本は、自分の自己実現の道は、瞑想以外にないと信じ切って、それだけに集中したい著者に、次から次へとやってくる、それとはズレたオーダー。しかし、それに気持ちが挫けるのではなく、主体的に自分の能力を解放し、他人に奉仕してゆくという人生を描いた自叙伝です。あぁ、こんな人生もあるのだなーと興味深く読みました、自分自身にあてはめても、アーティスト以外にないと信じているのですが、この著者のように自分の意図ではないオーダーにずいぶんと応えてきたように思います。


それだけに集中できるように与えられている人生もあれば、寄り道を、たくさんして、自分を成長させてゆく人生もある。それは、自分から進んで勝ち取ってゆくようなものではなく、与えられているものを謙虚に受け取ってゆく姿勢も必要なのだ、ということを教えられます。


なので、できるときは、全力でやり、そうできないときもあるということを知り、今、自分が与えられている課題に対して、いかに謙虚であるかを内省しないといけないと思います。


自分事ですが、ずいぶんと、アートに集中できない期間が続いていたのですが、今は、思いっきり表現してみろ、過去や未来のことは、無視して、つくりたいものをつくり、描きたいものを描き、その苦悩や、モヤモヤで、観てくれる人たちに何が伝わり、何がおきるのかを、試してみろという囁きがきこえてきています。


なので今日も、その施事に勤しみたいと願います。


今日も、ありがとうございます!


今、この瞬間。では!


© 2023 Yuki KATANO




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