サブスクリプションは既存のビジネスを180度ひっくり返す力がある
2019年9月11日(水)19:30からfabbit銀座で開催された『先駆者に聞くサブスクビジネス導入法 〜所有から利用へ〜』に参加させて頂きました。
Nサロンの招待枠です。主催は日経COMEMO。ありがとうございます。
結論から述べると、サブスクリプションは既存のビジネスを180度ひっくり返す力があると理解できました。
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サブスクリプションの理解は月額課金の便利なサービスという印象でした。コストに比べて膨大なデータにアクセスできる。
動画系ではNetflix、Hulu、Amazon Prime、音楽系ではSpotify。オーディオブックはAudiobookや、Amazonオーディオブックなどを使っています。他にもiCloudやスマホアプリの年間契約なども色々と利用しています。
ただ、デジタル領域以外にもサブスクリプションサービスは広がっていると感じていました。日々のニュースでは、車、服、花、食、化粧品などを見ることが増えました。キーワードはこのイベントにもある「所有から利用へ」が正にぴったりです。
また、個人的に、モノを買うときは、メルカリなどで売りやすいかな?と考えて買うことも増えてきました。質の良いものが良い値段で売りやすく感じます。つまり、買って最後まで使うのではなく、ある一定期間、売るまでの間を使っているという感覚に変わってきました。
購入から利用にマインドが変わってきているので、個人的にはサブスクリプションサービスを使う生活の準備はできていると考えてました。
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このイベントには「OYO LIFE」 CEOの勝瀬さんが登壇されるのを知り参加させて頂きました。スマホで完結する住宅のサブスクリプションサービスでニュースで話題になっていた事を覚えていたからです。
当日のイベントは3名の登壇者が、サブスクリプションビジネスをテーマにみっちり1時間30分以上のお話をされました。
株式会社ビービット 代表取締役 : 遠藤 直紀 氏
株式会社マネーフォワード 取締役 : 瀧 俊雄 氏
OYO LIFE CEO : 勝瀬 博則 氏
参考になる話ばかりでした。個人的にいくつか印象に残った話をピックアップさせて頂きます。
写真左から、ビービット遠藤さん、マネーフォワード瀧さん、OYO LIFE勝瀬さん
ビービット遠藤さん
遠藤さんは当日のモデレータ役も兼ねてご登壇されていました。とても博識で、元の文献なども踏まえてお話されていたのが印象に残っています。
・サブスクの最大成功はアドビ・セールスフォース。
・年一のカンファレンスで顧客と来年の方向を決めていく。
・人はサービスを辞めていく。もし 値上げしたら、そのタイミングで解約する人も出る。トータルどっちに転ぶか。
・プライシングマネジメントが重要。AI、ビッグデータでダイナミックプライシングも実現できる。
・タイムズシェア(カーシェア)の強みは、車を持っていることではなく、駐車場を占有していること。つまり他社は車をここには置けない。これが強み。
マネーフォワード 瀧さん
サービスの先にいる「お客様が見えるか」を大事にされて、過去は自らも手を動かし改善をされていたお話が印象的でした。
・実はチャットも3年間は瀧さんがやっていた。(ボットと言っていたが)
・「お客さんが見えたか」がキーワード。見えなければもっとチャットする。
・お客さんの行動ログをずっと見ていた。ある瞬間に「あ、この人いまご飯食べている」などが見えるようになってきた。
・毎日改善。オペレーションこそがサブスクリプション。
・イケているサービスを作ると、一緒に働くメンバーのエクスペリエンスも上がる。
・銀行のネットサービスは履歴を2ヶ月しか見れない。マネーフォワードは12ヶ月以上前の履歴を見れるように、そこを有料にした。
・有料にするとクレームも減った
・人間は家計簿でダメな自分を見つける。そこで何か役に立てればいい。
マネーフォワード使ってみたいな、と思いました。
OYO LIFE 勝瀬さん
個人的に勝瀬さんのお話がとても興味深かったです。既存のビジネスモデルを、どのように捉え、新しいビジネスを立ち上げるか、その考え方の一旦に触れさせて頂きました。(太字は特にに印象に残った内容です)
OYO LIFEは賃貸住宅のサブスクリプションサービスです。
収入の1/3が賃貸に支払われる
市場がとても大きい。賃貸不動産は12兆円規模。
時間の1/3を家で過ごす
外に出ず、家からも買い物ができるようになった。Amazon、Googleは家の中に入るためにスマートスピーカーを投入している。
賃貸は、収入と時間の1/3を押さえるサブスクリプションになる。家のデータがビジネス資産となる。これは既存の賃貸をひっくり返せる力がある。
・あたり前と思っていることを疑う。
・ホテルと賃貸でユーザーエクスペリエンスが全く違う。
・ホテルはチェックアウト時に支払い、賃貸は先払い。
・三木谷さんにピッチをしたら断られたけど、孫さんは面白がってくれた。
・OYO LIFEはスマホのみで契約できる。
・既存の不動産屋は在庫管理はしておらず、情報共有がメイン。
・つまり全ての物件を持てば、デジタル上で在庫管理が必ずできる。
・スマホで契約できるが裏ではAIが審査を高速に実施している。
・ダイナミックプライシングも導入しており常時AIが稼働している。
・在庫を持つため巨額のコストがかかるが、そのかわりに参入障壁が異常に高くできる。
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勝瀬さんの、既存のビジネスをひっくり返す力があるという部分に興味を持ちました。
いま、当たり前と思われているモノ・コト・サービスを違った目線から見れば、新しいビジネスが作れる。大きな市場はひっくり返る可能性もあり、安定に見えているビジネスほど危ないんだなと思いました。
180度反対の視点で既存のビジネスを見ることが重要だと感じました。
サブスクリプションビジネスの本質を理解する良い機会になりました。ネットワーキングもあり、登壇者の方達ともお話をさせていただき、とても良い機会をいただきありがとうございました。
ちょっと余談ですが、質疑応答から派生したブランドの定義も興味深かったです。昔は社名がブランドでしたが、現在は
「暇だな、、、Netflix」
「行動を想起するもの」だそうです。なるほど、と思いました。
当日はグラフィックレコーディングも実施されていました(すごい)。このnoteではイベントの一部をピックアップしているのですが、内容を1枚にリアルタイムでまとめられているのはすごいですね。香林 望さんが担当されたとのことです。
その多岐に渡るイベント内容が、公式レポートでCOMEMOのnoteで公開されています。より詳しくはこちらをどうぞ!
追記 (2019年9月18日)
深津さんがOYO LIFEを試されるツイートを拝見しました。お部屋サブスク良い言葉ですね。PDCAメモ楽しみです。