写真で振り返るイベントレポート Minimalファンミーティング vol.2 その③
この記事について
2019年9月7日(土)19:00から渋谷TOCビル第1ビルで開催された Minimalのファンミーティング「¡Hola! Nicaragua! Vol.2」に参加させて頂きました。
この記事はイベントレポートの最後として「産地に行く意味」「貿易について」「会場での撮影」をお送りし、締めくくりたいと思います。
レポートその②はこちら。
産地に行く意味
山下さんからバトンタッチして銀座店の亀井さんへ。ニカラグアに行かれて農家の方にお会いして、感じたことや、想いをお伺いできました。
「やっぱり人と顔を合わせて、同じ空間で話して、やっと信頼関係は深まると感じた」とお話しされていたのが印象的でした。
普段はお客様と銀座店で話していて、その反応をMinimalの工房に伝えられるけど、今回はカカオ豆の農家さんにも伝えることができたそうです。
「こういうチョコレートが食べたい」とか要望があれば、銀座店で私に伝えてください。ニカラグアの方にもお伝えできます、と少し笑いながらおっしゃっていました。
ニカラグアの人達はとにかく真面目。伝えたことを真摯にうけとめて、10年、20年続けられると感じた。自分もまじめにしようと考えた。
自分たちの力ではどうにもならないことがある。お客さんもよければ助けてください。ニカラグアの豆に興味を持ってほしいです。
と、お店もお客様も一緒にニカラグアを支援できたら嬉しいということを仰っていました。
貿易について
亀井さんからバトンタッチして、普段はオフィスでスタッフ業務をしている村本さんに。どうやってニカラグアからカカオ豆を運ぶのか、貿易の具体例をお話しされました。
「とっても緊張します」と仰られていた村本さん。しっかりと自分の考えを述べられていて、聞き入りました。
ちなみに1年くらい前に、山下さんから貿易やろうって言われたそうです。全く貿易のことは知らないので、毎回が勉強とのこと。
山下さんもウィキペディアを見ながら対応されているそうです。貿易国が変わると、前の書類が使えないなど様々が苦労があるとか。
Minimalが目指す世界を実現するため「誰もやっていないことをやる」ことからスタートすると仰っていました。
コンテナ
常温の輸送だと環境をコントロールできない。湿度が悪いと品質が悪くなる。日本に届くまでに1ヶ月はかかる。せっかくのおいしいカカオ豆が台無しになる。通常はこの輸送方法を使っている。Minimalでは冷蔵コンテナを利用。温度も湿度もコントロールもでき、農家が作ったまま持ってこれる。価格は通常コンテナの5〜6倍。ちなみにマイナス20度まで冷凍もできる。
袋
通常は麻袋。Minimalではジップロックのような完全密封の袋を利用。香りが逃げるのを防ぐ。一般的にはやらず、ファインカカオのメーカーもまずやっていない。でも誰かがやらないとこの作業に意味があるかわからない。もしかしたら意味はないかもしれない。当然、袋の価格が高くなる笑。
価格
通常は国際価格。Minimalはフェアトレード。品質で評価をして市場の1.5倍以上の価格で購入する。農家の方にもっと良いカカオ豆を作ってもらう。パートナーとして適切な支払いをする関係を続ける。
物流
通常は輸出者側に責任が出る。でもニカラグアの農家さんはやったことない。なので美味しいカカオ豆を自分たちで運べない。改善するためにMinimalで費用負担。農家に行くまでに川を渡るとか、そういう状況のため、輸送の中継地点を作る(用意する)など、とにかく大変とのこと。
担当者
通常は貿易のプロがやるけれども、前述の通り、まったく初めてから担当されているそうです。毎日が試行錯誤の連続とのこと。すごいですね。
またMinimalがやるべきこととして3点述べられていました。
① ニカラグアのカカオ豆で、美味しいチョコレートを作り、世界で評価されることを目指されている。たとえばインターナショナルチョコレートアワードICAで賞を取って、ニカラグア自体の評価を上げるなど。
② お客様にニカラグアの背景などを伝えて、お客様も巻き込んで、お客様が言語化できるようにしたいと仰られていました。
③ またニカラグアの農家の方へフィードバックを伝え続けるともおっしゃっていました。農家の方は自分たちがカカオを作っていても、誰がどこで食べて、どう思っているのか全くわからない状況が続いていたそうです。
お2人のお話を聞きながら会場でリラックスされる山下さん。
会場での撮影
さてここで、亀井さんから提案が。「会場のみんなと一緒に今から動画を撮りたい」とのこと。
実は10月、11月とまたニカラグアに行くので、そのときに日本の声を届けたいということでした。
亀井さんはニカラグアに訪問していたときに、TwitterでニカラグアンTVという動画レポートを発信されていました。Twitterで1話〜7話まで観れるとのことで、そのいくつかを会場でも拝見しました。
Twitterのハッシュタグ 「ニカラグアンTV 」から他の動画も楽しめます。現地で夜中を寝ずに編集されていたそうです。そのため昼の移動中は爆睡だったとか(笑)
村本さんは大学からスペイン語を学んで話せるそうで、めちゃくちゃスペイン語の発音が上手でした。
撮影にはしっかりと、台本を用意されています。
Estamos esperando el cacao de Nicaragua! は
「ニカラグアの美味しいカカオ楽しみにしています!」という意味でした。
ちゃんと練習のスライドも用意されています(笑)
みなで何回か練習して、さて撮影へ。会場にいる50名ほどの参加者と、Minimalのスタッフさん全員でカメラに向けて声を出して撮影しました。
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Estamos esperando el cacao de Nicaragua!(ニカラグアの美味しいカカオ楽しみにしています!)
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会場も一体感に包まれて、楽しかったです。ニカラグアの農家さん達に喜んでもらえると良いなと思いました。
最後に
山下さんから最後にまとめのお話を頂きました。
「誰もまだやったことのない道を進み、たくさん失敗しても、人が喜ぶことをやりたい。1人ではできないので、多くの人と一緒にやりたい。スタッフだけではなく、お客さんとも創っていきたい」
「もし、自分1人でニカラグアにいっていたら、ニカラグアンTVは絶対にやっていないし、今回の動画撮影もなかった。1人じゃなくて、3人で行ったから出来たこと。」
「minimalは未完成。みなさんも一緒にできたら、みんなで地図を作っていくような事をしたい。」
「小さな完成品ではなく、偉大なる未完成品、を目指したい。」
「会社は大きくなくていいし、長く続くことを大事にしたい。でも変わらないことは衰退に繋がるので、もっと進化させていきたい。」
「最初は産地・現地に行くつもりはなかったけど、立ち上げメンバーが行って、自分も行ってみて気持ちが変わった。今は行くのがとても楽しい。」
「2100年に向けて、良い世界を作りたい。みなさんと一緒に楽しく。肩に力を入れすぎず、一歩一歩、前に行きたい。止まっても、戻ってもいいから進みたい。」
と仰っていました。
このイベントでは、Minimalの考え方にも触れて、ニカラグアのことも知れて、そして一緒に参加させて頂いている気分になりました。
今回お話しされた3人以外にも、Minimalの方達がイベントのアシストやサポートをしてくださっていました。
細やかな配慮で、とても気持ちよく参加させていただいたなと思いました。
次回のニカラグア訪問は10〜11月予定とのこと。その報告は年末に実施予定だそうです。5周年のイベントと合わせて実施されるかも?とのことでした。楽しみです。
素敵なイベントありがとうございました。
MinimalのWebサイト
山下さんのnote