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北京郊外で車がパンクし、初対面の女性と語り合う

NHK Eテレ「こころの時代」の再放送で
フランクルの特集を見た翌々日、
夫とともに北京郊外に用事で出かけました。
小一時間かかる道中、
大学を出たばかりかとも思われる
まだ学生っ気が残るような若い女性が案内役として
私たちの車に同乗してついてきてくれました。

さて用事を済ませた後、帰ろうとしたら、
なんと車のタイヤがパンクしています。
こんな地下鉄もバスもないような郊外で
タイミングよくパンクするなんて
なにかの運命でしょうか。

運良く修理場が近くにあることがわかり、
夫はパンクした車でなんとか数百メートルを運転し、
修理場までたどり着きました。
わたしと案内役の女性は歩いて修理場へ。
修理は1時間半ぐらいまでかかるというので
修理場でデリバリーをとって昼食を食べることにしました。

夫が頼んだデリバリーが新疆ウイグル料理屋の麺や
羊肉と人参がご飯の上に載ってる丼だったので、
20年前、結婚したばかりでウルムチに住んでた頃を思い出し、
当時は羊肉ばっかりで野菜は人参だけだった
なんて思い出話をしながら楽しく食事。

すると案内役の女性が突然しんみりし、

「こんなふうに誰かと話をしながら食事をしたのは初めて。
 いつも一人で食事しているから。」

と言った。本人いわく、

「食事がこんなに楽しいのは初めて」

だという。
仕事で忙しくていつも一人で食事しているから
こうして誰かと話しながらゆっくり食事することなんて
なかなかないのかな、と思ったが、
彼女は自分の育った家庭のことを話し始めた。

つづく。

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