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エッセイ #9|「おいしい昼の記憶。」

我が家は、夫婦で会社を経営している。

会社を立ち上げて1年半、徐々に、「我が社」のルールが決まりつつある。

その中でも食べることが大好きな私たち夫婦にとって、「食事問題」はとても重要。

ただ、仕事柄デスクワークが多い分、3食きっちり食べると確実に太るし、

食事を全て手作りにするとなると、どちらかに負担がかかったりして、精神衛生上良くなさそうだ。

試行錯誤を重ねた結果、我が家のメインの食卓は「お昼ごはん」になった。

私がカウンセリング業務がある時は、大抵夫がお昼ごはんの準備をしてくれている。

ふわふわのタマゴとチーズが挟んである焼き立てサンドウィッチや、疲れた体に沁み渡る甘いお揚げさんが乗ったきつねうどんなどの軽食の時もあれば、

白身魚のムニエルやアンチョビとレモンのパスタ、フレッシュな野菜を使ったグリル料理など、シェフ顔負けの料理達が食卓に登場することもある。

私が準備する時は、大抵和食で、その中でも、夫が美味しい!と毎回大絶賛してくれるという理由で笑、カニ玉丼と豆腐とワカメのお味噌汁が定番だ。

私は、毎日、お昼の時間がとても楽しみだ。

仕事がひと段落ついた時に、フワッと香ってくる、優しくて、美味しい匂い。

「ご飯できたよ〜!」と呼ばれる時、いつも童心に戻り、たまに嬉しくて泣きそうになる。

そして、誰かのために料理をつくり、「ご飯できたよ〜!」と声をかけれることも、この上ない幸せだと最近つくづく思う。

これからも、夫と仲良く、「おいしいお昼の記憶」を重ねていきたい。


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夕起あずさnote(夕起あずさ書店)
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