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閉じた空間で、静かに知を育てる

新年あけましておめでとうございます!本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2025年になりました。今月はいよいよ最新刊『冒険する組織のつくりかた』が出版されます。

今月末から全国各地で出版イベントが予定されていて、しばらくはこの本を必要としている方々に届けていくことに注力します。第一弾は大阪です!1月27日(月)19:00~21:00に梅田にて。その後も各地で続々と。

今年は僕にとって40代が始まる年もであります。これまでの探究・知的生産の環境を見直して、今年から新たな試みを2つ始めることにしました。

noteメンバーシップ「安斎勇樹の探究ノート」開始!

ひとつは、noteメンバーシップ「安斎勇樹の探究ノート」を開設しました。

プランはシンプルにひとつ。月額980円をお支払いいただくと、私が月8本程度更新する限定記事をすべてお読みいただくことができるというものです。

昨年は音声プラットフォームVoicyの配信に力を入れていて、自分で記事を執筆する機会は激減していたのですが、改めて「書く」という知的生産の営みに向き合おうと思い直しました。40代はコンスタントに文章を執筆していく所存です。

昨年までは5,000-10,000文字の長文記事を月に1-2本程度更新していましたが、2,000-3,000文字の読みやすい記事を月8本程度更新予定です。あくまで予定ですので、「今月は7本だったじゃないか」とか「今日の記事短くない?」などと怒らないでください。

骨太で体系的なノウハウというよりかは、ここでしか読めないちょっとしたエッセイや考察、執筆中の書籍の未公開草稿、探究や知的生産・キャリアデザインの方法論、経営や探究の裏話など、雑多に発信していく予定です。

過去のVoicyの内容を振り返ってアップデートしてエッセイに書き上げたり、これから書こうと思っている本の1節をコツコツ書き溜めて、よさそうなものを出していく、みたいなイメージでしょうか。

あとは、最近はSNSなどに近況なども書きにくくなってきているため、日々の何気ない気づきについても短文で投稿もしていくかもしれません。やってみないとわからないことだらけですが、もしご関心があればご参加ください。

この機会に、過去の主要記事の大半を有料コンテンツに切り替えました。これらの記事は単発で購入いただくこともできますが、このメンバーシップ「安斎勇樹の探究ノート」にご参加いただけると、過去のすべての記事が読み放題ですので、お得です!

参加者同士の交流などは想定しておらず、いわゆるオンラインサロンやコミュニティというよりかは、思考の形跡をテキストとしてストックしていく場として運用します。

Voicy「安斎勇樹の冒険のヒント」プレミアム放送開始!

もうひとつは、昨年から運用していたVoicyチャンネル「安斎勇樹の冒険のヒント」のプレミアムリスナーの募集を開始しました。こちらもnoteと同様に月額有料サービスです。

これまでのような通常放送(無料)は週に3-4本にとどめて、その代わりに週に2本程度のプレミアム放送を新たに開始予定です。月額800円をお支払いいただくと、プレミアム放送を含んだすべての放送を視聴いただけます。

こちらはプレミアムリスナーの方々とのコミュニケーションも重視したいと考えています。これまでVoicyの放送にいただいたコメントはごくたまにしか返答しておりませんでしたが、プレミアムリスナーのみなさんからのコメントや質問には積極的に回答するほか、探究相談のようなものができる場もつくりたいと思っています。月に1度くらいは「探究ゼミ」と題してライブ配信も実施予定です。

週2本のプレミアム放送は、基本は通常放送の延長として放送しますが、通常放送に比べてオープンでは話しにくいこと、踏み込んだ探究論やキャリアハック、忖度しない書籍レビュー、プライベートや子育ての話など、クローズドだからこそ話せる内容に差別化していくつもりです。

ただし、通常放送よりプレミアムのほうが役に立つか?と言われたらわかりません。通常放送は新規リスナーにも向けて話すので、通常放送のほうがかえってわかりやすくて役にたつ可能性もあります笑。

noteのメンバーシップの内容とも一部連携させることで、両方に参加いただいている方にとっては学びが立体化するような体験設計にできればと思っています。

タダで情報が溢れる時代。なぜ突然、発信を「有料空間」に閉じることにしたのか?

これまであらゆる発信を無料でおこなってきたのに、急に課金してきたな?稼ぐモードなのか!?と戸惑われるかもしれません。

正直、ビジネス観点で考えれば少額の情報課金ビジネスに走るよりは、情報は無料で配布してコンサルティングなどの高額商材の販売につなげたほうが、多くの人に発信を届けられる上に、圧倒的に儲かります。

実際に、特に昨年に長年運営してきた月額2,980円のCULTIBASELabを「完全無料化」したところ多くの反響をいただき、CULTIBASEの会員数は急増。さまざまな企業に知を届け、社内の共通言語を形成する組織変革のプラットフォームとして成長中です。MIMIGURIのコンサルティングビジネスとしても成果につながっています。

2023年5月にCULTIBASELabは完全無料化
https://www.cultibase.jp/

MIMIGURIとしては、引き続きCULTIBASEで良質なコンテンツを無料で発信していくつもりです。組織やマネジメントのナレッジを体系的に学びたいかたは、引き続きCULTIBASEで学びを深めてください!サイトも使いやすく改善してます。

しかし今回の取り組みは、ユーザーがどうとか、MIMIGURIのビジネスの戦略がどうこうではなくて、「ひとりの作家」として自身の探究のエコシステムを考えたときに、知的生産の過程をむやみに開かずに閉じた空間で、静かに知を育てたいと考えるようになったのです。

これは僕だけではなく、周囲を見ていてもそのような傾向にあると感じています。実際に、僕の知人や書籍を読んで感銘を受けた作家の方々をみていると、オープンな発信を控えてクローズドな情報発信に切り替えている傾向にあることに気がつきました。

タダでそれなりに質の高い情報が世に溢れかえっていくなかで、一部の卓越した作家たちが、自分の発信を有料空間に閉じている。これはとても興味深い現象だと感じました。いわゆるビジネス系のオンラインサロンブームが下火になった後の流れとして、作家主体の創作空間としてのクローズドコミュニティが残っている/生まれているという印象です。

実際に、僕も昨年から何人かの有料noteマガジンやオンラインサロンに読者として課金していますが、いずれも価値のあるインプット源になっています。おそらく「課金してでも読みたい/聴きたい」という読者/リスナーに限定されているからこそ、アテンションエコノミーの呪縛からかえって解放されて、純粋な創作に専念することができることが、かえって情報の質をあげているのだと思います。(僕が誰に課金しているのかは、それこそVoicyのプレミアムなどで今度話します)

2024年はVoicyでその実験をトライアルして、半クローズドな場で生煮えの知をほぼ毎日発信し続けたところ、自分の探究が加速しました。多くのリスナーの方々とつながることで、自分の"探究の拠点"ができた感覚でした。

他方で、チャンネルのフォロワー数が約5000人となり、話題を選ぶようにもなってきました。このnoteのほうは、2年くらい前から「役に立つ、骨太の記事を書かなければ」「各記事、100いいねくらいは行きたい」という暗黙のプレッシャーが発生していて、気軽なアウトプットが抑制されていました。いずれも、フォロワーといいねを増やすために「遠く」に向かっていきんでアピールするような語りが増えてきていました。

逆説的なのですが、有料課金するからこそ、アテンションエコノミーの呪縛からクリエイションを解放できると思っていて、毎月お金を払ってでも僕の話を読んでくれる/聞いてくれる「近く」の人に向けて、肩の力を抜いて発信したほうが、健全に知を育てられると思ったのです。

どちらのクローズド空間に参加するか迷っている方へ

さて、ここまで読んでくださったということは、note/Voicyいずれか、もしくは両方の課金を検討していただいている方だと思います。お金に余裕がある方は、いますぐ両方に入ってください!けど両方に入ると1,000円を超えてしまうから、どちらにしようかな?と迷っている方もいるかもしれません。

noteメンバーシップは、知のアーカイブ。最新知をキャッチアップできる"安斎勇樹図書館"のような空間

ご自分の学習や情報収集のライフスタイルに合う方にご参加いただければと思いますが、noteメンバーシップのほうは、入会月前のコンテンツも含めてすべての記事が読み放題になります。Voicyで過去に喋ったことなどを踏まえて記事にすることもあるので、コンテンツストックの場。アーカイブ性が強い空間、いわば「安斎勇樹図書館」のアクセス権みたいなものです。

メンバーが閲覧・コメントできる掲示板機能などもありますが、いまのところは会員同士の活発な交流などをガンガン仕掛けていこうとは思っていません。安斎の最新のテキストを読みたい、把握しておきたい、時間があるときに過去記事を手繰りながら学びたいという方におすすめです。

Voicyは安斎勇樹の思考や生活を覗き、その価値観に触れたい方向け。脳をsyncして、ともに探究していく空間

Voicyは、リアルタイム性が強く、生々しい近況も含めて話します。昨日面白かった話もするし、対談でうまく話せなくて凹んだ話もするし、ときにこの世の不条理に荒ぶったりすることもあるでしょう笑。同じことを何度も話したり、整理しないまま収録しているから言い淀んだりもする。おそらく僕の文章には表出しない価値観が、その機微に滲み出ていて、それを「暗黙知」としてそのまま共有できるのが音声配信の魅力です。

そんなこともひっくるめて面白がってくれるリスナーの方と、脳みそをsyncして、インタラクションを通して新たな知が創発されていくような、ともに探究を深めていくような場にしていきたいと思っています。

迷っている方は、上記の特性やお好みに合わせて、まずはどちらかにご参加いただけると嬉しいです。両方合わせて1,780円。ビジネス書1冊分の値段、ちょっと高級なランチを安斎に毎月奢るくらいならいいよという方は、ぜひ両方合わせてご参加ください。

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