『運動脳(アンデシュ・ハンセン/サンマーク出版)』を読んで、ジョギングを始めた39の夜。
とうとう引っかかってしまった。人生で初めてだ。
振り込め詐欺でも、美人局でもない。健康診断の数値の話だ。
しかし、それなりにショックな出来事だった。
振り返ってみると、ここ数年はめっきり運動の機会が減っていた。
以前は、週5でフットサルをするなど、かなり運動好きな方だった。
しかし最近は、転勤・引っ越しなどによる環境の変化や、テレワークの影響から、すっかり運動不足になってしまっていた。
今回の健康診断の結果も、恐らくこの運動不足が大きな原因の一つではないだろうか。
そんなことを考えていた時にふと、この『運動脳』という書籍の広告を、日経新聞で見た。
その5秒後にはKindleで購入していた。
非常にボリュームのある書籍だったが、どの項目も興味深く、気づけばあっという間に読み終えていた。
もともとは、健康面が気になって読み始めたが、読み進めるうちに、「これは知的生産の本だ」と気がついた(タイトル的にはそりゃそうなのだが、そんなこともわかっていないほどのジャケ買いだった)。
以下、読書中にとった膨大な量のメモの中から、一部を抜粋。
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・身体を動かすことほど、脳に影響を与えるものはない。
・脳は頭を働かせようとするより、身体を動かすことでこそ威力を発揮する器官。
・定期的に運動すれば、前頭葉と扁桃体の連携も強化されることがわかっている。そうなると、前頭葉はさらに効率よく扁桃体を制御できるようになる。
・定期的に運動を続ければ、期間は長くかかるものの、前頭葉は物理的に成長までする。
・長時間座りっぱなしでいると集中力が損なわれるだけでなく、不安やうつになりやすくなる。さらには認知機能も損なわれて、頭の回転が遅くなるのだ。
・運動は抗うつ剤と変わらず、それどころか「ノーリスク」でセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンを増やせる。
・最強の脳物質「BDNF」。その生成に運動ほど効果的なものはない。
・毎日、意識的に歩くと認知症の発症率を40%減らせることを突き止めた。認知症の一番の薬は「歩くこと」なのだ。
・脳の最も重要な仕事は「移動」。地球上に初めて現れた脳細胞の最も大切な仕事は、その生物を移動させることだったのである。
・「移動距離」と脳の大きさは比例する。
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「具体的にどんな運動をどのくらいすればよいか」、は本書に譲るが、それを参考に、私も久々に運動の習慣を日常に取り入れた。
すると、数日もしないうちに、明らかに「体調・体重・脳のパフォーマンス」に良い変化が現れた。
これからの何十年という人生のパフォーマンスを上げるため、と考えると、非常に投資対効果の高い1冊でした。
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