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Books_書評

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読んだ本の紹介記事をまとめています。 何かのお役に立てたら幸いです。
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#読書

子どもに伝えたい「お金の教育」:『夢と金/西野亮廣』

欠けていた「お金の教育」日本で生まれ育ったことは、とても恵まれていたし、それ自体が幸運なことだったと、個人的には思っている。 ただ、1つだけ残念だったと考えていることがある。 それは「お金の教育」に関してだ。 子どもが影響を受ける相手(大人)は、家族や学校の先生がほとんど全てだろう。 両親や祖父母世代は、「預金に置いておけば年利で7〜8%も付く時代」を過ごしてきたので貯金信仰が根強いし、学校の先生は、そもそも実体経済からは遠い世界にいる存在だ。 (もちろん、それが良い悪いの

「謙虚さ」は脳科学的にも重要だった:『認知バイアスの教科書/ 西剛志』

自分の見ている世界は「真実」か?昔読んだ本に、「『自分にはまだ何も見えていない』と思わなければいけない」という内容の記述があったことを思い出した。 その時は、「心構え」の話なのだろうと思っていた。 しかし本書を読んで、それは「脳のメカニズム」の話だったのだ、ということがわかった。 「認知バイアス」という単語は聞いたことがあったが、ここまで詳細かつ網羅的に解説されているものを読んだことはなかった。 これは人間である以上、生存のために、誰にでも必ず備わっているものだという。 そ

タイトルの衝撃度を超える内容:『腰痛は肛門力で治る/鈴木登士彦』

四十にして腰痛に惑う 40を手前にして、腰痛を覚えるようになってきた。 仕事柄、デスクワークも多いし、運転している時間も長い。そのせいもあるのだろう。 腰痛専門の整体のようなものにも行ってみたが、正直、あまり良くならなかった。 そんな折に、この本に出会った。 「すごいタイトルだな」というのが率直な第一印象だった。 まず、「肛門力」という単語を初めて聞いた。なんなんだそれは。 しかし、そのタイトルの衝撃度を超えた内容が詰まっていた。 序盤の方に、こんな一節がある。 「腰痛を

幸せについて本気出して考えてみた:『年収90万円で東京ハッピーライフ(大原扁理)』

「節約術」よりも「考え方」最近「ミニマルに生きる」といった風潮が注目されている。 自分に必要な最低限の生活費を把握し、その範囲内で自由度高く生きる、というものだ。 個人的にも、非常に憧れているライフスタイルだ。 そんな関心もあって、この本を手に取った。 しかし、タイトルにある「年収90万円」とは、月にして7万5千円だ。 そんな金額で、日本で最も固定費が高そうな東京で生活していけるのだろうか。 ところが、本書を読み進めるうちに、それは十分に可能なことだとわかった。 しかも、

より良く「生」きるために、「死」を思う。:『もしも1年後、この世にいないとしたら。(清水研)』

父の三回忌で思い出したこと先日、父の三回忌があった。 思い返せば、がんが発覚してから亡くなるまでは、急展開の連続で、体感的にはあっという間(実際は半年程度)だった。 そんなことを回顧していた時、以前読んだ本書のことを思い出した。 自分もそうだが、人間はなぜか、「何げない今日が永遠に続く」かのように生きてしまう。 それが当たり前でないことに、本書はタイトルだけで気づかせてくれる。 例えば。 私は週末は原則、朝イチから近所の喫茶店に行き、読書や、このブログを書くことを日課にし

敏腕プロデューサーは同時に、スーパービジネスマンだった:『佐久間宣行のずるい仕事術(佐久間宣行)』

敏腕プロデューサーは同時に、スーパービジネスマンだった。「ゴッドタンで、プロデューサーなのに演者のごとく出てる人」。 本書の筆者である、佐久間さんに対して抱いていた印象だ。 テレビ関係者でもなんでもない自分にとっては、これまでは失礼ながら、そのくらいの印象しかなかった。 本書を読んで、その印象は「超絶デキるビジネスマン」へと変貌を遂げた。 一般的に、尖った個性や、卓越したクリエイティビティを持つ人は、いわゆるサラリーマン的な「組織の中でうまくやっていくスキル」には少々欠けて

この1冊があれば営業研修はいらない:『Sales is セールス・イズ(今井晶也)』

「営業・販売」で世界は回っている世の中で最も多い職業は何かといえば、営業・販売の仕事ではないだろうか。 「何かを売る」という職業で世界は回っている、と言っても過言ではない気がする。 イコール、「営業・販売に対するスキルやノウハウ」も、それだけ多くの人に求められている領域ではないかと思う。 私自身も法人営業の仕事をしており、営業に関する書籍はこれまでに何十冊と読んできた。 そんな中、「この1冊だけで良いのではないか」「なんなら、営業研修といった類のものも、この1冊があれば不要

「成長」するための唯一の習慣とは:『1行書くだけ日記(伊藤羊一)』

「成長」するためには、〇〇以外は不要「リスキリング」という言葉をとてもよく聞くようになった。 成長意欲や向上心に溢れる人たちが増えているということで、ものぐさな自分からすると、尊敬の一言に尽きる。 その「成長」のために、本質的に重要なものは何か。 そんなことをぼんやり考えていたら、以前読んだ本書のことを思い出した。 再度目を通してみると、改めての気づきがたくさんあった。 本書では、「成長」のために必要なことを、次の一文で端的に表現している。 ・「振り返り」こそが成長に必要

最強の「習慣」とは :『ゴミ拾いをすると、人生に魔法がかかるかも♪(吉川充秀)』

胡散臭さにスルーしかけた「なんか胡散臭いなあ・・」。 書店で本書を見つけた時の、正直な第一印象だ。 なぜなら、書籍のタイトルでは滅多に見ない「♪」マークに、「魔法」という言葉。 さらに、そのテーマが「ゴミ拾い」だという。 これは何かスピリチュアル系の、雲をつかむような話なのだろうか。 そう思ってスルーしそうになったが、何か気になって、パラパラとページをめくってみた。 その1分後には購入を決めていた。 読み終えてみて、これは決してスピリチュアルな話ではなく、むしろ科学的な話

これが「ポートフォリオ」の最適解だ :『ビジネスエリートになるための 投資家の思考法(奥野一成)』

最強の「ポートフォリオ」とは「ポートフォリオ」という言葉がある。 主には、「金融商品(現金や預金、株式や債券、不動産など)の内容や組み合わせ」といった文脈で使われることが一般的だ。 ここ数年の投資ブームで、この言葉を目にする機会も飛躍的に増えてきた。 本書では、「ジブン・ポートフォリオ」という概念を提唱し、 「自分で働く=自分資産」と 「自分以外に働いてもらう=金融資産」 を組み合わせる、という考え方を説いている。 この両輪は、互いに対して相乗効果を発揮し、好循環を形成し

『一生お金に困らない家投資の始め方(永野彰一)』を読んで、「家」の概念が180度変わった。

「家」の概念が崩壊した「賃貸か持ち家か」というのは、あまりにメジャーな議論だ。 個人的には、一生賃貸で良いと思っている。 だが、そもそもなぜこの議論がここまでメジャーなのかと考えてみると、「家は買うとしても一生に1軒」という前提がどこかにあるからではないだろうか。 そりゃあ、一般的なサラリーマンからしたら、数千万円の家は「一生に一度の買い物」となるだろう。 この本を読んで、その概念が180度変わった。 何しろ「100万円の元手が用意できれば、3軒の家を手に入れて、それを上

『肝臓こそすべて(尾形哲/新星出版社)』は、脂肪肝を指摘されたその足で買って帰れ。

とうとう指摘された先日受診した会社の人間ドックで、人生で初めて指摘事項があった。 それは「脂肪肝」。 自分はお酒はほとんど飲まず、決して肥満体型でもないが、「とうとう来たか」と思った。 近年、NASH(非アルコール性脂肪肝炎)という概念が注目されているらしい。 その名の通り、お酒に起因しない脂肪肝炎、というものだ。 ではその主な原因は何かと言うと、「糖質の過剰摂取」だそうだ。 「とうとう来たか」と思ったのは、自分は昔から大の炭水化物好きで、毎食、大量の米や麺類を食べており

『自分の意見で生きていこう(ちきりん/ダイヤモンド社)』は、AI時代を生き抜くための教科書だ。

豊かに生きていくために海外に行くと、必ずといっていいほど感じることがある。 それは、「(日本人と比べ、現地の方々は)自己主張が強い」ということだ。 それはつまり、自分の「意見」を明確にし、かつそれを表明している、ということでもある。 ではなぜ、海外でそう感じることが多いのか。 日本では、自分の意見を明確にしたり、ましてや主張することが少ないからだろう。 背景には、日本の学校教育も関係しているのでは、と思う。 自身の経験を振り返ってみても、学校教育のほとんどは、 「正解があ

『キーエンス解剖 最強企業のメカニズム(西岡杏/日経BP)』

超高給な無名企業私が新卒時の就職活動をしていた十数年前から、「ものすごく給料が良い」と有名な企業があった。 しかし、その企業は、それまでの20年強の人生では、社名すら聞いたことがなかった。 「そんな会社が、電通や三菱商事やフジテレビよりも高給なのか」、そんな印象を持った記憶がある。 それが本書のテーマである、キーエンスだった。 日経ビジネスの記者である著者による本書は、そのキーエンスの「強さ」がタイトルの通り徹底的に「解剖」されている。 一言で言うと、「基本が超徹底されて