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【幼稚園探し⑤】幼稚園落ちた話

前回の話です↓

A幼稚園のプレを退園した後の2022年の9月、B幼稚園の見学と説明会に参加しました。
説明会で息子が療育に通っていることと発達に遅れがあることをB幼稚園の園長に伝えると、願書配布前に入園可能かどうか判断するための面接の機会をくださることになりました。

私の住む地域の私立幼稚園は一律に10月15日に願書の配布が開始され、願書の提出日は11月1日と決まっていました。
つまり私立幼稚園についてはほぼ併願ができません。

複数の説明会に直接足を運んで息子の発達に不安があることを相談してみたところ、このB幼稚園のように願書配布前の事前面接を提案してくれた幼稚園は他にもいくつかありました。

ただ、私の住む地域では私立幼稚園協会で願書の配布と提出日が統一されていたので、直接園に問い合わせた人にのみに事前面接の対応しているという印象でした。

【B幼稚園を選んだ理由】

B幼稚園は自宅から4km近く離れた場所にあります。
決して近くはなかったですが、家の近所から通う子も多くいる幼稚園で、見学した中では一番職員の数が多い幼稚園でした。

幼稚園見学の時に加配申請についていくつかの幼稚園で質問していましたが、B幼稚園を含めて私が住む地域の幼稚園に加配がつけられる私立幼稚園はありませんでした。

加配がつけなられないなら職員の数に余裕のありそうな幼稚園が良いと思い、この園の面接を受ける決断をしました。
また、B幼稚園では療育に通う在園児は1学年に2名前後いるとのことでした。

【面接当日】

9月下旬のB幼稚園の面接日、私が産後久々になるフォーマルに身を包むと息子が
「ママ、可愛い」
と言ってくれたのが嬉しかったです。

B幼稚園へ到着し中へ入ると園舎には子供達の元気な声が響き渡っていました。
たくさんの音が入り混じった園児達の声を聞き、息子の足は竦んでいました。
幼稚園の玄関先で園長と先生2名が出迎えてくれました。
園長先生が「こんにちは」と挨拶すると、息子は下を向いたまま「こんにちは」と小さな声で挨拶をしました。
園長はフレンドリーに息子に話しかけますが、息子は園長の顔を見ようとしません。

すると園長は息子の脇腹をくすぐりました。
触れ合い遊びで息子の視線をこちらに向かせるためだったのでしょう。

息子はひどく動揺し、目に涙を溜めながらもう帰ろうと私の手を強く引っ張りました。
私は「今日は少しお話するだけだから大丈夫だよ」と伝えてなんとか面接が行われる教室まで連れて行きました。
しかし息子は教室には入りません。
私が先に教室へ入り、中から誘っても一向に入ろうとしません。

先生二人が「こっちで遊ぼう」「どんな遊びが好きかな?」「おもちゃもあるよ」と息子に次々と話しかけていましたが、初めて会う先生に話しかけられた息子はパニックになり、教室の入り口の引き戸に手を掛けました。

そして引き戸の開け閉めを始めました。

先生がどんなに話しかけてもそれを無視して引き戸を開けたり閉めたりを繰り返す息子。
私がドアから手を離してやめるように優しく声かけをしても、息子の耳には届きません。
引き戸の開閉を繰り返す異様な息子を見て私も頭が真っ白になりかけました。

園長先生に「息子さんは先生達が見てますからお母さんはこちらで話を伺ってもよろしいですか?」と促され、私は教室の奥の椅子に着席しました。
私が園長先生に療育に繋がった経緯などを話している間も息子は引き戸の開け閉めを繰り返しています。

自宅にはドアも引き戸はありますが、息子がここまで引き戸に執着しているのを見たのは私はこの時が初めてでした。

引き戸の開け閉めは約15分近く続き、面接は終了しました。

結果、コミュニケーションを取るのが難しいと判断され、入園を断られました。

そりゃ息子のあの態度じゃ落ちるに決まってる。

そう思いながら心の中で自閉症の子供はドアに執着する傾向があるという知識がチラつきました。

帰宅して息子が夜寝てからは一人で静かに泣きました。

そしてこの時に息子は自閉症ではないかとスマホで自閉症の特徴について調べ続けていました。

とはいえこの時の私には息子の診断名をはっきりさせることにこだわっている暇はありませんでした。
入園願書の配布まであと約2週間しかなかったからです。

翌日、私は気持ちを切り替えて別の幼稚園に入園の問い合わせをしました。


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↓幼稚園選び1話です


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