榮猿丸先生の俳句No.6

雪の教室壁一面に習字の雪

季語:雪《冬:天文》
教室のうしろ。壁一面に書かれた習字の「雪」は実に個性豊かでとびきり自由で美しい。さっきまでの吹雪は収まりつつはあるが、その壁一面の習字の雪の文字に覆われた教室もまさにいま雪に包まれている。年も迫った誰もいない教室。時折隙間風に習字の雪の文字が揺れる。まるでこの先の極寒への警告のように。 出典:榮猿丸句集  点滅

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