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「♯ないたずらっ子」 その少年が歌い出すと、辺りの空気は静かに共鳴を始め、清らかに澄み…
恒星間に横たわる膨大な距離は、むしろ有り難きことなのだ。 カール・セーガン…
ウィーンの古い石畳の路地をぷらぷらと、朝の散歩に繰り出していた卓斗さんは、ふと足元に落…
『額縁幻想』 ~ Flame Fantasy ~ 旧貴族の館の屋根裏に隠されていた等身大の額縁には…
「微笑みの額縁」 ① 6月7日 1960年 日本から来た彼女、ユイだかユリだとかいう、その女性…
「微笑みの額縁」② 6月8日 1960年 150年前のこの日の生誕を祝い、ぼくはささやかなピアノ…
シューマンの誕生日に寄せて、ピアニスト安斎 航さんより、録音したての、夢のような音楽の贈り物が届きました! 「微笑みの額縁」で、シュテファン・ハイデンベルクが、シューマンの生誕150年の誕生日に奏でる〈ミニヨン〉です♪
「微笑みの額縁」③(終) ── 今度こそ、彼と話さなきゃ ──。 アトリエを飛び出し…
♪ シューマン 〈ミニヨン〉 オリジナル録音 「微笑みの額縁」② と ③ の間で奏でられるシュ…
ハプスブルク家 中世の神聖ローマ帝国時代より近代に至るまで、オーストリア…
「ハプスブルクの鏡」② 1960年 ウィーン郊外 旧貴族の館 ── 何もかもが我が身にふりか…
「鍵は音楽で、あの鏡はピアノの音に反応しているのだろうか。愛しきベーゼンドルファーよ、ど…
「ハプスブルクの鏡」④ 真夜中のピアノの調べ、《悲愴》第2楽章……。 ぼくは静寂の世…
「ハプスブルクの鏡」④ 終 1910年 ウィーン しかし相手は屈強な軍人なのだ。芸術家ふぜいのぼくが力でかなうわけがない。 皇太子はいとも簡単にぼくをねじ伏せ、胸元に銃口を突きつけた。次に予想される一発の銃声に備えて、全身の筋肉が心臓の一点に向けて緊張する。 もはやこれまでか。ぼくは覚悟を決めた。 「殿下!」 若い男がすぐさまドアの外から飛び込んできた。 「お怪我は?」 「大丈夫だ」 とりあえず、惨劇は回避されたようだ。 おそらく皇太子の側近と思わ