また行きたい、スペイン17の街たち
こんにちは!久しぶりになりました、旅するトリです。
コロナのこともあり、自由にお出かけできない日々。ワタクシの飼い主さんの愛するスペインも今、非常に厳しい状況下でがんばっています。
そんなスペインに行ったことある人が想いを馳せ、まだ行ったことのない人が異なる世界を知るきっかけになれば。
そう思いながら、各地を歩き、おいしいものを食べたワタクシが、まずはここ行っときたい!スペインの街をまとめました。その街への行き方なんかも簡単に書きました。
旅なんて気分に今はならないかもとは思いますが、少しでも心のお出かけができ、またいつか旅できるときを楽しみにできる力になれたらいいな、と思っています。
※過去の写真を集めたため、写真サイズがバラバラなのはご了承ください。
①新旧が交差する首都・マドリッド
スペインの首都・マドリッド(マドリード)は、スペインのど真ん中にある街。海辺や“温かい気候”を好むスペイン人にとって、マドリッドは内陸であり、夏はかなり暑く(40度超えも……)、冬はとっても寒い(氷点下も多々)のが難点。
とはいえ、美術館や博物館も多く、首都らしいモダンな建物から老舗バルやレストランも多いのが面白いところ。
かの有名なマヨール広場。ここで年末年始のカウントダウンを生中継するのがスペイン的年間行事。
で、広場にはあやしい某キャラクターの着ぐるみがうじゃうじゃいます。
サボってスマホ触っちゃう人なんてのも笑。
マドリッドへの行き方
日本から直行便や経由便も多い。
バルセロナから:AVE(新幹線)で約3時間前後、長距離バスだと約8時間
②巨大な水道橋に圧巻!セゴビア
マドリッドの北西部にあるセゴビアは、何と言ってもローマ水道橋が見どころ!紀元1世紀前後につくられており、各石の間に接合材が使われていないのだとか。これを見るために訪れる価値がある街。ちなみに、冬は本当に寒い(2月に行ったら最高気温が氷点下4度……)
セゴビアへの行き方
マドリッドから:AVE(新幹線)なら約30分、普通列車でも約2時間
③スペインの美しい古都・トレド
写真が過去らしさ悶々としてますが、本当はもっと美しい古都・トレド。
以前行ったことを世界史ツウの友人に伝えたら、「西ゴート王国の首都だ!」と言われました(そんなことも覚えたなあ……!)。
詳しくは割愛しますが、ユダヤ人やイスラム教徒も多く住んでいた過去もあり、多文化の名残りが感じられる空気感が良いです。
ちなみに、スペインのクリスマス菓子「マサパン」が有名で、一年中食べられるのは、発祥の地トレドならでは。アーモンドプードルの風味やねっとりとした食感は、どことなく和菓子な印象です。
トレドへの行き方
マドリッドから:AVANT(特急列車)で約35分、バスで約90分
④スペインの聖母信仰の中心地・サラゴサ
マドリッドとバルセロナの中間にあるサラゴサでは、超巨大なピラール聖母教会がランドマーク。全スペインの守護聖母ピラールを祀っているのだそう。ローマ時代につくられたピエドラ橋も荘厳で、対岸から引きで見てもまた美しい……。世界遺産だらけの街です。
サラゴサへの行き方
バルセロナから:AVE(新幹線)で約1時間30分、バス約3時間30分
マドリッドから:AVE(新幹線)で約1時間15分、バスで約3時間45分
⑤地中海に浮かぶ島の街・パルマ・デ・マジョルカ
バレアレス諸島の中でも最大の面積を持つマヨルカ島の街。夏は多くのスペイン人が訪れ、近年ドイツ人の別荘地が増加傾向にある“リゾート地”です。
ガウディ建築のカテドラルや、ベルベル城など、壮大な建築物も多いので、海だけでなく街歩きも楽しめて飽きのこない!
パルマ・デ・マジョルカで一番人気のアイスクリーム屋&カフェで食べた「アーモンド味のアイス」(マヨルカ島はアーモンドが名産なんだって!)シャーベットのようなさっぱり感と、濃厚クリーミーなジェラートのようなスイーツ。うまかった……!
パルマ・デ・マジョルカへの行き方
バルセロナから:LCCで約60分弱、フェリーで約7時間45分
※バレンシアからも同様
マドリッドから:LCCで約90分
⑥スペイン屈指の芸術&観光都市・バルセロナ
カタルーニャ州最大の街・バルセロナ、といえば、ガウディ建築が世界的に有名です。ついに2026年完成予定のサクラダ・ファミリアは、一つひとつの装飾にストーリーがあって面白く、(入場料は高いのだけれど)人生に一度は行きたい名所。
サクラダ・ファミリアの塔、下りは階段のみなので、酔いに注意……!
ガウディ建築がお好きな方、ちょっと郊外のコロニア・グエル教会にもぜひ!(電車で約20分で行けます!)こじんまりとしている半地下の教会は、ガウディの最高傑作と評価されているのだとか。
ステンドグラスや椅子がかわいらしくて、お気に入りの建築物です。
バルセロナのゴシック地区は路地裏に小さなお店が多くて、街歩き好きな方にはたまらない場所。
地中海に面しているので、ビーチにも歩いてすぐ行けちゃう。
食事については、スペインの他の都市と比べたら物価が高いのだけれど、以下のお店はバルセロナの割に安くておいしいのでぜひ。
バルセロナへの行き方
日本から直行便や経由便も多い。
マドリッドから:AVE(新幹線)で約3時間前後、長距離バスだと約8時間
⑦河川沿いの旧市街が素敵!ジローナ
バルセロナより北部にあるジローナは、ゴシック様式の大聖堂を中心とした旧市街が残って、中世の雰囲気も抜群。ゲーム・オブ・スローンズの舞台にもなったみたい。
街には城壁が残っていて、うねうねとした旧市街散策は時間を忘れて楽しめます。バルセロナからも近いのにまだアジア人観光客が少ない穴場観光地かも。
カタルーニャ州は小さな町や村がどれもかわいらしくて、つい四方八方と巡ってしまった……!また後日お伝えしますね。
ジローナへの行き方
バルセロナから:AVE(新幹線)で約40分、バスで約90分
⑧アンダルシアの州都・セビージャ
スペインの南部、アンダルシア州最大の街・セビージャは、太陽、フラメンコ(正式にはセビジャーナス)など“ザ・スペイン”な要素が詰まった街。このスペイン広場のタイルには、スペインの歴史的場面や各都市の様子が描かれていて、うっとりするほど美しい……。
夏は40度超は余裕なので、このキノコ型建物の下で涼むのがおすすめ。
サッカー好きな皆さま!セビージャFCのエスタディオ・ラモン・サンチェス・ピスフアン(長い)も歩いて行けます!本物かっこよすぎる!
セビージャで行列人気のバル「Casa la Viuda」でトルティージャとサングリアを飲みました。今思えば、かなり観光客らしいごはんだったな(スペイン人的にサングリアは観光客の飲み物)。また行きたい!
セビージャへの行き方
マドリッドから:LCCで約60分、AVE(新幹線)で約3時間、バスで約6時間
バルセロナから:LCCで約105分、鉄道で約5時間半
⑨コスタ・デ・ソルの玄関口・マラガ
コスタ・デ・ソルこと太陽の海岸にふさわしい港町・マラガ。白い街がひしめくここは、画家のピカソが育った街であり、芸術施設が多いのも特徴です。
ワタクシはパリにあるポンピドゥーセンターの分館「ポンピドゥーセンター・マラガ」が気に入ってます!地下の展示室はどれを見ても興味深く、現代アートがよくわからなかったり、お子さまでも気軽に楽しめます。
カラフルな街並みも陽気な空気感があって良いなあ。
ここでも地元で人気のバル「Canela Fina」で食べたタコのから揚げ。アンダルシアは魚介×揚げ物がめっちゃ多い。でもめっちゃうまい!
マラガへの行き方
マドリッドから:LCCで約75分、AVE(新幹線)で約3時間、バスで約6時間
バルセロナから:LCCで約100分、鉄道で約5時間半
⑩スペインの白い村・フリヒリアナ
ちょっとツウな観光地、フリヒリアナは、あの有名な“スペインの白い村”のひとつ。
白い壁とビビットな扉のコントラスト、細い道や小さな階段のアップダウン、異世界にいるかのような心地になります。
でもちゃんとスペインのおばちゃま達も賑やかに歩いてたりするので、現実感もある(いい意味で)。
フリヒリアナへの行き方
ネルハから:バスで約20分
↑このネルハはバスで……
マラガから約60分ちょっとorグラナダから約2時間
⑪イスラム文化が今も残る街・グラナダ
アルハンブラ宮殿で有名なイスラム文化が漂う街・グラナダ。今もなおモスクやアラブ様式の建物が残っており、スペインとアラブの文化融合が味わえるのが魅力。こんな感じのバザールもあって、買い物も楽しい!
スパイスとか調味料、ドライフルーツやナッツ……なんて言葉に目がないワタクシは、量り売りでいろんなお土産を買いまくりました。
スペイン南部にありながら高台なので、陽射しは強いけれど爽やかな風が吹いて気持ちいい……ので、みんなで日向ぼっこ。
グラナダへの行き方
マドリッドから:LCCで約70分、AVE(新幹線)で約4時間、バスで約5時間半
バルセロナから:LCCで約90分、AVE(新幹線)で約7時間半
セビージャから:鉄道で約3時間、バスで約3時間
⑫目の前はアフリカ大陸!カディス
大西洋に細長く突き出した半島にあるカディスは、ヨーロッパ最古の街のひとつ。ここもアラブな要素を感じるのは、お向かいのアフリカ大陸にあるモロッコが近いのも理由に。海辺が美しすぎて、まるで絵画の中にいる錯覚に陥りました。いや、本当にきれいなんです……!
ポカポカ陽気にはおじいちゃま達がカートを引いてお散歩したりと、観光地とはいえローカルな一面も多々あり。
あ、2階と地上の人が井戸端会議するのは日常茶飯事です(笑)。これが5階と地上ってのもたまにあって、どんだけ話すの好きなんだよって思うよスペイン人(笑)。
カディスへの行き方
セビージャから:鉄道で約105分、バスで約110分
⑬シェリー酒といえば、へレス・デ・ラ・フロンテーラ
スペインを代表する甘いシェリー酒のふるさと、へレス・デ・ラ・フロンテーラは、フラメンコも有名。コンパクトな街だけれど、イスラム時代の王宮・アルカサルや大きなカテドラルもあって、異国情緒が漂っています。
地元のバルにこんな大きなシェリー酒の樽があるのが、やはりここならでは。街中にシェリー酒の工場やボデガがあって、住宅街より面積が多いくらい……!
ちなみに、タイル張りの駅舎もとっても美しいです。
へレス・デ・ラ・フロンテーラへの行き方
セビージャから:鉄道で約60分、バスで約90分
⑭世界中の美食家が集まる・サンセバスチャン
美食の街として近年人気急上昇中のサンセバスチャン。食べ飲み歩きが最高に楽しい街です。ワタクシ、バスク地方ファンの1人として、スペインに来たらこの街にはぜひぜひ行ってみてほしい……!
こんな感じで、いろんなバルやレストランがまだまだあります!
それも、ビスケー湾から近く、自然豊かな土地だから。
スペイン北部にあることから、夏のリゾート地でもあり、避暑地でもある保養地なので、ホテルのライトアップも輝かしいのです。
そうそう、ワタクシの愛するバスクチーズケーキ発祥の地でもあり、
バスク地方はタパスやピンチョスといったごはんだけでなく、焼き菓子も絶品!
サンセバスチャンへの行き方
マドリッドから:LCCで約80分、電車で約5時間40分、バスで約6時間
バルセロナから:LCCで約75分、電車で約5時間20分
ビルバオから:バスで約85分
⑮バスク地方中心の芸術都市・ビルバオ
バスク地方の港湾都市であり、グッゲンハイム美術館もある芸術都市のビルバオ。20世紀末に重工業の衰退による不況から、その打開策としてアートによる都市再生化計画が進められたのだとか。
バスク地方のバルには、カウンターにピンチョス、そしてグラスから高い位置で注ぐ微炭酸のワイン「チャコリ」が定番です。そうすることで、酸を和らげブドウ由来の芳醇な香りを開かせるのだそう(これを「エスカンシア」と呼ぶ)。
ビルバオで有名な「Café Iruña」では、羊肉の串焼きが絶品。注文を受けてから焼きあげてくれます。酸味と甘み、ちょっぴり辛味の効いたあのタレと、臭みのない羊肉……何本でも食べられます。
ビルバオへの行き方
マドリッドから:LCCで約65分、電車で約5時間、バスで約4時間45分
バルセロナから:LCCで約70分、電車で約6時間30分、バスで約8時間20分
⑯地中海に臨むリゾート地・アリカンテ
年間を通じて温暖な港町・アリカンテは、ヨーロッパ屈指のリゾート地。背の高いヤシの木があちらこちらに生い茂っています。
ここ、要塞なんです。サンタ・バルバラ城といい、丘の上まで登っていくと、アリカンテの港や地中海まで一望できます。かなり急斜面を登るけれど、がんばった先のご褒美が最高。
城には登って疲れてるのか、寝起きで機嫌が悪いのか??猫がいました。こちらは癒されて疲れが飛びました。
アリカンテへの行き方
マドリッドから:LCCで約60分、AVE(新幹線)で約2時間半、バスで約5時間
バルセロナから:LCCで約75分、電車で約4時間、バスで約8時間半
⑰パエジャ発祥の地・バレンシア
最後にワタクシの飼い主さんが住んでいた街・バレンシアをご紹介!ここで有名なのは、スペイン料理の主役「パエジャ(パエリア)」!現地の主流は魚介類でなく、ウサギや鶏の肉、モロッコインゲンなどなどが入っています。(写真はミスチョイスと言えます)
で、街路樹には普通にバレンシアといえばのオレンジがなっているけれど、防虫剤が多い&あまり甘くない説によって、勝手に食べている人は見かけないです。スーパーでも安いってのもあるかも。
こんなSFちっくな芸術科学都市もあったりします。
そしてかの有名な「火祭り」もここ、バレンシア開催!毎年3月になると、マスクレタという爆竹のショーが朝晩あるというとんだ騒ぎに(笑)。
二ノットと呼ばれる巨大な張子人形は、政治家や芸能人などの風刺が多いです。
3月19日、街中で優勝作品以外の二ノットを燃やします。今年は開催できなかったけれど……。
自然や気候、食事、人柄、都市規模、何をとっても飼い主さんにはぴったりだった、第二の故郷、バレンシア。会いたい人がいると、旅に出たくなる。
実は駅舎も美しいんです。
バレンシアへの行き方
マドリッドから:LCCで約65分、AVE(新幹線)で約100分、バスで約4時間15分
バルセロナから:LCCで約65分、電車で約2時間40分、バスで約4時間
長文になりましたが、心の旅はいかがでしたか?
今度スペインに行く機会があれば、この記事を見返して旅の参考になればうれしいです。
そうでなくても、いつかスペインに行ける日を信じて。旅ってのは、ひょんなことから始まるものなので。
※2019年1月~2020年1月時点の情報です。