「スコットランド-ウイスキーとサッカーの国/5日間」
1.旅のきっかけ - ウイスキーとサッカーの誘惑
私たち夫婦がスコットランド行きを決めたのは、ある夜のことだった。夫が愛飲しているシングルモルトウイスキーを片手に、テレビでスコティッシュ・プレミアシップの試合を観戦していた時だ。
「ねえ、このウイスキーの故郷って、どんな所なんだろう?」
私の何気ない一言に、夫は目を輝かせた。
「そういえば、アイラ島って呼ばれる場所があってね。スモーキーなウイスキーの産地として有名なんだ。」
夫の熱のこもった説明を聞きながら、私たちは次第に旅への想像を膨らませていった。ウイスキーの香り漂う蒸留所、荒々しくも美しい自然、そして古き良きスコットランドの文化。
「それに、セルティックの試合も観られるかもしれないよ。」夫が付け加えた。「古橋享吾のプレーが見られるかも!」私も興奮を隠せなかった。
アイラ島でのウイスキー蒸留所巡りとグラスゴーでのサッカー観戦を軸に、5日間の旅程を組み立てた。エディンバラを起点に、スコットランドの魅力を存分に味わおう。そんな思いを胸に、私たちの旅は始まった。
2.Day1:エディンバラ到着 - スコットランドの玄関口
朝もやに包まれたエディンバラ空港に降り立った瞬間、私たちはすでにスコットランドの空気に魅了されていた。
空港からエディンバラ市内へは、エアリンクバスが便利だ。約30分で市の中心部に到着する。バスの窓から見える街並みは、中世の面影を色濃く残しながらも、現代的な要素が調和している。
エディンバラ城を仰ぎ見ながら、私たちは宿泊先のホテルへと向かった。
【宿泊先】
ザ・スコットマン・ホテル (The Scotsman Hotel) https://www.scotsmanhotel.co.uk/
かつての新聞社の建物を改装したこの歴史あるホテルは、エディンバラの中心に位置する。重厚な石造りの外観と、モダンな内装のコントラストが印象的だ。部屋からは旧市街の景色が一望でき、エディンバラ城も見える。
チェックインを済ませ、さっそく街の探索に出かけた。エディンバラの旧市街は、そのまま歴史博物館に入り込んだかのような錯覚を覚える。狭い路地、石畳の道、そびえ立つ古い建物群。どこを見ても絵になる風景だ。
夕暮れ時、エディンバラ城のエスプラナードで行われるミリタリータトゥーのリハーサルに遭遇した。バグパイプの音色が街に響き渡り、スコットランドに来たことを実感させる。
夜は地元で人気のパブで、スコットランド料理を堪能することにした。
【レストラン】
ザ・ドッグス (The Dogs)
住所:110 Hanover St, Edinburgh EH2 1DR
https://www.thedogsonline.co.uk/
現代的なスコットランド料理を提供する人気店。地元の食材を使った創造的な料理が楽しめる。
おすすめメニュー:
・ハギス、ニープス、タティース(伝統的なスコットランド料理)
・アンガス牛のステーキ
ハギスは少し勇気が必要だったが、意を決して口に運んでみると、意外なほど美味しかった。スパイシーでコクのある味わいは、スコットランドの歴史と文化を感じさせる。
「明日はいよいよアイラ島ね。」
夫と乾杯しながら、翌日への期待を膨らませた。エディンバラの夜は長く、街の喧騒が静まることはない。しかし、私たちの心は既にアイラ島のウイスキーの香りに誘われていた。
3.Day2:アイラ島へ - ウイスキーの聖地を訪ねて
朝靄に包まれたエディンバラを後にし、私たちはグラスゴー空港へと向かった。アイラ島行きの小型機に乗り込む頃には、興奮で胸がいっぱいだった。
飛行機の窓から見下ろすスコットランドの風景は息をのむほど美しい。緑の大地と青い海が織りなす絶景に、カメラのシャッターを切る手が止まらない。
約45分のフライトを経て、私たちはアイラ島に到着した。空港はとても小さく、のどかな雰囲気が漂う。島の空気を胸いっぱいに吸い込むと、かすかにウイスキーの香りがする気がした。
アイラ島には8つのウイスキー蒸留所があり、それぞれ個性豊かなウイスキーを生産している。
最初に向かったのは、ラフロイグ蒸留所だ。
【アクティビティ】
ラフロイグ蒸留所ツアー
住所:Port Ellen, Isle of Islay PA42 7DU
https://www.laphroaig.com/
ピート香の強い、スモーキーなウイスキーで有名な蒸留所。
ツアーでは、ウイスキー製造の全工程を見学できる。
ガイドの説明を聞きながら蒸留所内を歩くと、ウイスキーの香りが強くなっていく。麦芽を乾燥させる工程で使われるピートの煙が、ラフロイグ特有の香りを生み出すのだという。
「このピートは、アイラ島の泥炭地から採取されるんです。」ガイドが誇らしげに説明する。「島の自然がウイスキーの味を作り出しているんですよ。」
試飲では、様々な熟成年数のウイスキーを味わった。夫は目を細めながら、「まるで海の匂いがするようだ」とつぶやいた。確かに、ラフロイグには海藻や塩気を感じさせる複雑な風味がある。
次に向かったのは、アードベッグ蒸留所だ。
【アクティビティ】
アードベッグ蒸留所ツアー
住所:Port Ellen, Isle of Islay PA42 7EA
https://www.ardbeg.com/
ラフロイグと同様にスモーキーなウイスキーで知られるが、より複雑な味わいが特徴。
アードベッグでは、蒸留所の裏手にある泥炭地を散策するツアーに参加した。ガイドの案内で、ウイスキーの原料となるピートが形成される過程を学んだ。足元がふわふわとして、まるで大地の鼓動を感じているかのようだった。
「このピートの香りが、アイラモルトの魂なんです。」ガイドの言葉に、夫は深くうなずいていた。
夕方、私たちは宿泊先のホテルにチェックインした。
【宿泊先】
ブリッジエンド・ホテル (Bridgend Hotel)
https://www.bridgend-hotel.com/
アイラ島の中心部に位置する歴史あるホテル。温かみのある雰囲気と、地元の人々との交流が魅力。
夕食は、ホテルのレストランで地元の海産物を堪能した。
食事の後は、ホテルのバーでゆっくりとウイスキーを楽しんだ。バーテンダーは、各蒸留所のウイスキーについて詳しく説明してくれる。地元の常連客との会話も弾み、アイラ島の暮らしや文化について多くのことを学んだ。
「明日は、ボウモア蒸留所に行くんですよ。」と話すと、隣に座っていた地元の方が目を輝かせた。
「ボウモアは島の誇りですよ。きっと素晴らしい体験ができますよ。」
その言葉に、明日への期待が高まる。窓の外では、アイラ島の夜が静かに更けていった。
4.Day3:アイラ島滞在 - 蒸留所巡りと島の魅力
朝もやの中、私たちはアイラ島最古の蒸留所、ボウモアへと向かった。
【アクティビティ】
ボウモア蒸留所ツアー
住所:School St, Bowmore PA43 7JS
https://www.bowmore.com/
1779年創業の歴史ある蒸留所。バランスの取れた味わいのウイスキーで有名。
到着すると、その歴史の重みが感じられた。白壁の建物が、朝日に照らされて輝いている。ツアーガイドのマリーは、蒸留所の歴史を熱心に語ってくれた。
「ボウモアは、アイラ島の中心地にある唯一の蒸留所なんです。」マリーは誇らしげに説明する。「島の人々の生活と密接に結びついているんですよ。」
蒸留所内を歩きながら、ウイスキー作りの工程を詳しく学んだ。特に印象的だったのは、海面下にある熟成庫だ。
「ここでウイスキーが眠っている間、潮の香りが樽を通して染み込むんです。」マリーの言葉に、夫は目を輝かせた。
試飲では、12年、15年、18年と熟成年数の異なるウイスキーを味わった。年数が上がるにつれて、味わいの深さと複雑さが増していく。夫は「海の香りと、かすかな甘みのバランスが絶妙だ」と感動していた。
蒸留所見学の後、私たちはアイラ島の自然を満喫することにした。レンタカーで島の西海岸に向かい、マハイアー・ベイのビーチを訪れた。
白い砂浜と青い海が広がる絶景に、思わず息をのんだ。強い風が吹き抜けていくが、それもまたアイラ島の魅力だ。波の音を聞きながら、砂浜を歩く。時折、遠くに野生のアザラシの姿も見える。
「ここの風景が、ウイスキーを作り出しているんだね。」夫のつぶやきに、私も深くうなずいた。
昼食は、地元で人気のシーフードレストランを訪れることにした。
【レストラン】
ポートナヘイブン・ホテル・レストラン (Port Charlotte Hotel Restaurant)
住所:Main St, Port Charlotte, Isle of Islay PA48 7TX
新鮮な魚介類を使った料理が自慢のレストラン。
おすすめメニュー:
・アイラ島産ホタテのグリル
・スモークサーモンのサラダ
窓から海を眺めながらの食事は格別だった。地元で獲れた魚介類の新鮮さに感動する。
「このホタテ、甘くて柔らかいわね。」私の言葉に、夫も満足そうにうなずいた。
食事の後は、アイラ島の歴史を学ぶため、フィンラガン城跡を訪れた。かつてアイラ島を支配していたマクドナルド卿の居城だった場所だ。今は石垣だけが残る廃墟だが、その佇まいには歴史の重みが感じられる。
ガイドのイアンは、城の歴史を熱心に語ってくれた。
夕暮れ時、私たちは島の北東に位置するキルヒョーマン蒸留所を訪れた。
【アクティビティ】
キルヒョーマン蒸留所見学
住所:Distillery, Port Ellen PA42 7DU
https://kilchomandistillery.com/
2005年に設立された比較的新しい蒸留所。島の伝統を守りながら、革新的なウイスキー作りに挑戦している。
キルヒョーマンでは、畑から蒸留所までの一貫した製造過程を見学できる。大麦畑を歩きながら、ウイスキーの原点を感じることができた。
「私たちは、アイラ島の自然をそのままボトルに詰めたいんです。」若い蒸留責任者のジェームズは、情熱を込めて語る。
試飲では、まだ若いながらも個性的な味わいのウイスキーを楽しんだ。フルーティーさと、かすかなスモーキーさのバランスが印象的だった。
夜は、静かな港町ポートエレンに戻り、地元のパブで過ごすことにした。
パブでは、地元の漁師や蒸留所で働く人々との会話を楽しんだ。彼らのアイラ島への愛情と誇りが、言葉の端々から伝わってくる。
「アイラの魅力は、ウイスキーだけじゃないんだ。」年配の漁師が語る。「島の人々の温かさ、自然の豊かさ、そして長い歴史。すべてが絡み合って、この島を特別な場所にしているんだよ。」
その言葉に、私たちは深くうなずいた。ウイスキーを通して、アイラ島の本当の魅力に触れることができた気がする。
夜遅く、宿に戻る道すがら、満天の星空が私たちを包み込んだ。都会では決して見ることのできない、神秘的な光景だ。
「明日はグラスゴーね。」私が言うと、夫は少し寂しそうに笑った。
「もう少しここにいたいな。でも、次はサッカーだ。」
アイラ島での2日間は、私たちの心に深く刻まれた。ウイスキーの香りと、島の人々の温かさが、忘れられない思い出となった。
5.Day4:グラスゴーへ - サッカーの熱気に包まれて
アイラ島を後にし、私たちはグラスゴーへと向かった。小型機でグラスゴー空港に到着すると、街の喧騒が私たちを出迎えた。アイラ島の静けさとは対照的な、活気あふれる雰囲気だ。
グラスゴーは、スコットランド最大の都市。工業都市としての歴史を持ちながら、近年は文化や芸術の中心地としても注目されている。そして何より、サッカーの街として有名だ。
空港からシティセンターへは、空港エクスプレスバスで約30分。車窓から見える街並みは、歴史的な建造物と現代的な建築が混在する独特な景観だ。
ホテルにチェックインした後、すぐにセルティック・パークへ向かった。今日の目的は、セルティックFCの試合観戦だ。
【宿泊先】
ダコタ・グラスゴー (Dakota Glasgow)
https://www.dakotahotels.co.uk/glasgow/
モダンで洗練されたデザインホテル。セルティック・パークへのアクセスも良好。
スタジアムに近づくにつれ、緑と白のユニフォームを着たサポーターたちの熱気が伝わってくる。彼らの歌声や掛け声が、街全体に響き渡っているようだ。
「すごい熱気だね。」夫の目が輝いている。
スタジアムに入ると、その雰囲気はさらに高まった。6万人を収容するセルティック・パークは、サポーターの歓声で満ちている。試合開始前から、スタンドではチームの応援歌が歌われ、その一体感に圧倒される。
試合が始まると、スタジアム全体がさらに熱を帯びた。セルティックの攻撃に合わせて観客が立ち上がり、声援を送る。その中で、日本人選手の古橋享吾のプレーに注目が集まる。
確かに、古橋選手の動きは目を見張るものがあった。スピードとテクニックを活かしたプレーで、相手守備陣を翻弄する。
試合は接戦となったが、最後はセルティックが勝利。古橋選手もゴールを決め、スタジアムは歓喜に包まれた。
試合後、興奮冷めやらぬ私たちは、地元のパブへ向かった。サポーターたちと一緒に勝利の余韻に浸りながら、地元のエールビールを楽しむ。
【レストラン】
ウェスト・ブルワリー (WEST Brewery)
住所:Glasgow Green, Templeton Building, Glasgow G40 1AW
https://westbeer.com/
ドイツスタイルのクラフトビールが楽しめるブルワリー。
おすすめメニュー:
・WESTビールの飲み比べセット
・ハギス春巻き
パブでは、地元のサポーターたちと話が弾んだ。
「古橋選手は本当に素晴らしい。日本人選手がセルティックで活躍してくれて嬉しいよ。」年配のサポーターが語る。
「スコットランドサッカーの未来は明るいね。」別のサポーターが付け加えた。
サッカーを通じて、文化の違いを超えた交流ができることに感動した。
夜遅く、私たちはホテルに戻った。興奮冷めやらぬ中、明日の最終日への期待を語り合った。
「グラスゴーの街をもっと見てみたいね。」
「そうだね。でも、エディンバラに戻る前に、もう一つウイスキー蒸留所に寄りたいな。」
夫の言葉に、私も同意した。ウイスキーとサッカー、スコットランドの二つの魅力を堪能した一日だった。
6.Day5:エディンバラに戻って - 旅の締めくくり
旅の最終日。グラスゴーを後にする前に、私たちはもう一つの蒸留所を訪れることにした。グラスゴー近郊にあるオーヘントッシャン蒸留所だ。
【アクティビティ】
オーヘントッシャン蒸留所ツアー
住所:By Dalmuir, Clydebank G81 4SJ
https://www.auchentoshan.com/
ローランド地方特有の3回蒸留法で知られる蒸留所。
オーヘントッシャン蒸留所は、都市近郊にありながら豊かな自然に囲まれている。ツアーでは、ローランドモルトの特徴である軽やかな味わいがどのように作られるのかを学んだ。
「3回蒸留することで、よりピュアでスムーズな味わいになるんです。」ガイドのサラが熱心に説明してくれる。
試飲では、12年、18年、21年と熟成年数の異なるウイスキーを味わった。アイラモルトとは全く異なる、フルーティーでエレガントな味わいに、夫も私も驚いた。
「スコットランドのウイスキーの多様性には驚かされるね。」夫が感慨深げに言う。
蒸留所を後にし、私たちはエディンバラへと向かった。途中、スターリング城に立ち寄ることにした。
スターリング城は、スコットランドの歴史上重要な城の一つだ。高台に建つ城からの眺めは圧巻で、スコットランドの美しい景色を一望できる。
城内を歩きながら、ガイドからスコットランドの歴史について詳しく説明を受けた。ウィリアム・ウォレスやロバート・ザ・ブルースなど、スコットランドの英雄たちの物語に、私たちは深く引き込まれていった。
「ここに立つと、スコットランドの歴史が生き生きと蘇ってくるようね。」私の言葉に、夫も深くうなずいた。
城を後にし、私たちは再びエディンバラへと向かった。夕方、エディンバラに到着すると、旅の締めくくりにふさわしい場所へ足を運んだ。
【アクティビティ】
スコッチ・ウイスキー・エクスペリエンス
住所:354 Castlehill, Edinburgh EH1 2NE
https://www.scotchwhiskyexperience.co.uk/
ウイスキーの歴史や製造過程を学べる体験型の施設。
ここでは、スコットランドの5つのウイスキー生産地域の特徴を学び、それぞれの地域のウイスキーを味わうことができる。この5日間の旅で得た知識を、ここで整理し深めることができた。
「まるで、スコットランド全土のウイスキーの旅をしているようだね。」夫の言葉に、私も同意した。
体験を終えた後、最後の夜を楽しむため、地元で人気のレストランを訪れた。
【レストラン】
エアド・オマー (Aizle)
住所:38 Charlotte Square, Edinburgh EH2 4HQ
https://www.aizle.co.uk/
現代的なスコットランド料理を提供する、ミシュラン星付きレストラン。
おすすめメニュー:
・シェフのおまかせコース
・ウイスキーペアリング
シェフのスチュアートは、各料理について丁寧に説明してくれた。
「この料理には、アイラモルトを合わせています。スモーキーな香りが、ラム肉の風味を引き立てるんです。」
一皿一皿に合わせられたウイスキーは、まるでスコットランドの旅の総まとめのようだった。アイラ島の潮風、ハイランドの雄大な自然、ローランドの穏やかな風景。それぞれの味わいが、この5日間の思い出を呼び起こす。
食事を終え、エディンバラ城を見上げながらホテルに戻る道すがら、私たちは旅の感想を語り合った。
「ウイスキーを通して、スコットランドの文化や歴史、そして人々の温かさに触れることができたね。」夫が言う。
「そうね。それに、サッカーを通じても、この国の情熱を感じることができたわ。」私も付け加えた。
ホテルに戻り、窓から見えるエディンバラの夜景を眺めながら、最後の一杯を楽しんだ。グラスに注がれたウイスキーの琥珀色が、街の灯りに照らされて美しく輝いている。
「次はいつ来ようかな。」夫がつぶやいた。
7.旅を終えて - スコットランドの魅力と思い出
5日間のスコットランド旅行を終え、帰国の飛行機の中で、私たちは旅の思い出を振り返っていた。
この旅で、私たちはスコットランドの多様な魅力に触れることができた。エディンバラの歴史的な街並み、アイラ島の雄大な自然とウイスキーの香り、グラスゴーのサッカーへの情熱。それぞれが異なる魅力を持ちながら、スコットランドという一つの国を形作っている。
観光地化されすぎていない自然の美しさ、何世紀も受け継がれてきた伝統、そして現代に息づく文化。それらが調和して作り出す独特の魅力に、心を奪われた。帰国後も、この旅の余韻は長く続きそうだ。
飛行機が雲を抜けると、はるか下に広がる大地が見えてきた。そこにはもうスコットランドの姿はないが、私たちの心の中では、スコットランドの風景が鮮やかに残っている。そして、いつかまた訪れる日を夢見ながら、私たちは静かに目を閉じた。
≪旅行情報≫
■入国方法
日本国籍の観光客は、6ヶ月以上の残存有効期間があるパスポートを所持していれば、180日間のうち最大90日間までビザなしで滞在可能です。ただし、最新の入国規制情報は随時確認することをおすすめします。
■現地での移動手段
エディンバラ、グラスゴー:市内ではバス、トラム、地下鉄(グラスゴーのみ)が便利です。また、両市間は電車で約1時間で移動可能です。
アイラ島:レンタカーが便利ですが、島内にはタクシーやバスもあります。■通貨
スコットランド・ポンド(GBP)が使用されます。イングランドのポンドも通用しますが、スコットランドの銀行発行の紙幣はイングランドでは使えない場合があるので注意が必要です。
■チップ
レストランでは通常、請求額の10~15%程度のチップが期待されます。ただし、料金に自動的にサービス料が含まれている場合もあるので、確認が必要です。タクシーでは、料金の10%程度が目安です。
■その他
・天候:スコットランドの天候は変わりやすいので、雨具や防寒具の準備をおすすめします。
・電圧:230V、50Hzです。日本の電化製品を使用する場合はアダプターが必要です。
・言語:英語が公用語ですが、スコットランド訛りが強い場合があります。ゲール語を話す地域もあります。
・時差:日本との時差は-8時間(夏時間は-9時間)です。
・ウイスキー蒸留所見学:多くの蒸留所では予約が必要です。また、運転する予定がある場合は試飲を控えましょう。
・キルト:伝統的な民族衣装であるキルトを着用している人を見かけることがあります。写真を撮る際は許可を得るのがマナーです。
※この記事は筆者の主観に基づいて作成されています。旅行前に最新の情報を確認することをおすすめします。