米国編#1あなただけのx10バーガーを探そう
はじめに
x10バーガーと聞いて最初に思い浮かぶのは米国株ではないだろうか。テクロノジーとイノベーションを世界的なスケールで短期間に席巻する企業は北米発のスタートアップのイメージに近しい。近年で言えばTeslaやNdiviaかもしれないが、他にはどんな企業があるのだろうか。また、米国株はNISAの成長投資枠で買える商品であり、日本の証券会社での取り扱いも豊富なことから最初に取り上げてみようと思う。
米国のX10バーガー銘柄
雨後の筍のように出てきそうな米国のX10バーガー銘柄だが、過去10年でNASDAQ, NYSE, NYSEAMERICANから合わせて27社ある。この中で数が多いのは圧倒的にNASDAQであり、最多の19社だ。NASDAQには今年の5月時点で4203社が上場しているようなので、単純に割り算すると0.47%が10バーガーを達成したことになる。そしてこの27社のうち外国企業はたった4社しかない。また、産業カテゴリで見ればバイオテクノロジーが3社、半導体、IT、ソフトウェアが2社づつ、そのは他は1社づつリテールから金融まですそ野は幅広い。つまり、アメリカ株に限って言えば、NASDAQに上場している米国資本の企業、特にテクノロジーとイノベーションを推進している会社を買え、ということになる。ただし昨今は産業カテゴリの分類が正直なところ、あまりあてにならない。分類ではアマゾンは小売、そしてテスラは輸送機器ということになるが、誰もただの小売や自動車メーカーだとは思わないだろう。
買ってはいけない
様々な資本の流入が増えた今、明らかに仕手株と思われる銘柄もX10バーガーには存在する。GameStopは世界最大のゲームリテイラーであり、4年前まで1ドル前後で取引されていた。2021年の1月に著名なアクティビストが取締役に就任し、イーロン・マスク氏のツイートをきっかけに急騰。今は24ドル前後で取引されている。ゲームストップのビジネスは4年前からどのように変わったのだろうか。こここでは売上高、設備投資、販売管理費を見てみよう。ビジネスの実体が伴っているのであれば、利益はそれとして対前年で2倍以上の成長は欲しい。
ひたすら減収である。次に販売管理費と固定資産を見てみよう。
この銘柄がミームと呼ばれる所以はここにある。これを見て誰も実需に伴ったX10バーガーだと感じる人はいないだろう。私たち"ふつう"の人はこのような商品に手を出してはいけない。あなたが生粋のレトロゲームファンで趣味で持つならともかく実体は企業の成長とはほど遠いものだろう。ミーム型のX10バーガーには近づくのを辞めよう。さて、ここでもう1社だけ見てみたい。MicroStrategy だ。マイクロストラテジーは暗号資産に関するソフトウェアを提供する会社でいわゆる"ほぼトラ"銘柄である。そしてこの銘柄は暗号資産の価格に株価が連動すると言われる。売上高は伸びていない。
端折って申し訳ないが、マイクロストラテジーの無形固定資産は増え続けており、販売管理費は微増傾向にある。確かにほぼトラで暗号資産銘柄なら買いたいという人もいるだろう。しかし、売上高の伸長を見る限り、僕は評価が高すぎると感じる。株式分割も予定しているようなので、もうしばらくは伸びるかもしれない。ただこの価格は会社の実力が反映されたものだろうか。
まとめ
NASDAQは魅力的な取引所であり、米国資本のテクノロジーとイノベーションを推進している企業を狙うのは悪くない。ただ、イベントドリブンで急騰した銘柄には実力がついてきてないのも事実だ。チャートや財務をしっかり見なければミームに踊らされることになる。次回は米国株のうち比較的ストレートに成長してx10バーガーを達成した銘柄を見ていきたいと思う。このNote が少しでも困っている人に届きますように。
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