簡単なぎっくり腰予防(inテニス)
腰やるとテニスは出来ない
このスポーツは性質上、全身を使うので、どこかに怪我を抱えるとプレーの質が落ち、精神的にストレスを溜めてしまいます。
そんな怪我の中でも、群を抜いてやりたくない部類であるが、高確率で誰もがやってしまう場所、腰。
手首とか肩、腹筋もやると満足にプレー出来ないのですが、一応走れるので誤魔化して続けることは可能です(もちろん怪我してる時は休むのか最善です)。
(上記画像:2014年マドリード決勝にて、
錦織選手は腰負傷により無念のリタイア)
しかし上半身において、腰だけはやってしまうとプレー続行は不可能です。
何故かといえば、ストローク、ボレー、サーブ、リターン、スマッシュ……、全てのショットに必要な土台となる部分だからです。
ストローク、ボレー、リターンでは、ユニットターン(テイクバックの準備とも言うべき全身の軽い捻り動作)が不可欠ですし、
サーブ、スマッシュでも下半身からの捻り戻しを上半身に伝えなくてはならない重要部位です。
そもそもの話、下半身は平気でも、腰の痛みで走れないんですよね。
普段はリターンポジションで腰を落とし、ラケットをくるくる回すルーティンをこなすフェデラーですが、2017年モントリオール決勝では違いました。
当時ライブで見ていて、確か第二セット序盤くらいからだと思います。
フェデラーがリターンポジションで腰を落とすのをやめたんですよね。
彼は相手のセカンドサービスに対して、早めに腰を上げて後方へと移動してリターンすることはありますが、それとは違う理由でした。
この時は腰ではなく背中、とのことでしたが、腰背部という場所を負傷するとフェデラーですらまともにプレーが出来なくなる、というが記憶に残っています。
本題、じゃあどう予防するか?
正直に告白しますと、僕はテニスコートでぎっくり腰を4回ほどやってしまってます……。
一度でもやった方ならご存知かと思いますが、完治するまで2~3週間はかかりますよね。
簡単になってしまうのに、その代償が余りにも大きく、しかも日常生活でも不便を強いられます。
ベッドに横たわる時は最悪です。
痛みで寝れませんし、眠れても寝返りによって頻繁に激痛が走ります。
椅子から立ち上がる時も、細心の注意を払わなくてはいけません。
出来ることと言えば、湿布や痛み止めでなんとか耐え忍ぶのみ。
あの経験は、何度も繰り返したいものではないですよね。
ではその予防策はどうしたらいいか?
テニスやる前のアップに、ラジオ体操第1の『身体を回す運動』をやってみてください。
もしかすると単純過ぎてスクールの準備体操であるかもしれませんが、本当にこれやるだけで違いますよ。
その証拠に、僕はこれをアップに取り入れてから5年、それ以来一度たりともぎっくり腰はやっていません。
不思議です、まるで魔法のようです。
こんな簡単なことで、テニスコートでのぎっくり腰は予防できるのです。
回数は左右それぞれ二回ずつ、取り入れてます。
それでも心配な方は、腰だけ回す運動(フラフープ回す動きをゆっくりする)を左右二回ずつ取り入れるのもありかな、と思います。
+α、もう一つ重要なリスクマネジメント
さて、ぎっくり腰予防策として最強の準備運動を紹介したので、別にそれだけで終わってもいいのですが、僕の経験からもう一点ほど、予防策をお伝えしたいと思います。
皆さんにお伺いしたいのですが、ぎっくり腰又はそれに準ずる腰痛をオンコート上で起こしてしまったタイミングって、いつですか?
これ、僕はダントツでボールを拾ってる時です。
ストロークで何とか追いついてスライスで返して、センターカバーしようとしたら逆打たれた時とかじゃないんです。
無理な体勢でスマッシュ打ったとか、スピンサーブで反りすぎたとかでもないんです。
一番油断してるタイミング、ボール拾いの時なんですよ。
ちなみに僕は4回中3回がこれに当たります。
気付いた時は衝撃でした。
これの対策についてですが、二つあります。
一つ目は、しっかり膝を曲げてから拾うこと。大体ボールを拾う時って、いちいちしゃがみたくないからと膝を伸ばしたまま腰だけ曲げてませんか?面倒だからと横着した代償は、高くつきますよ。
膝が悪く曲がらない方に関しては、多少仕方のないところだとは思います。
でもぎっくり腰は避けたい筈。
というわけで二つ目は、腰ではなく骨盤から前傾姿勢をつくることです。
感覚的な話ですが、腰だけで前傾姿勢を作る時は、背中が丸まっていると思います。
これでは腰に負担が掛かり、ぎっくりに直行です。
ではどうするか?
①直立します(足幅は肩幅くらい)。
②お尻だけ後ろへ少し突き出します。
③お尻の位置から身体を曲げていく(腰より下から曲げるイメージ)。
こうすることで、背中を伸ばしたまま前傾姿勢を作ることが出来ます。
身体の固い方は、柔軟を取り入れるとやりやすくなると思います(長座体前屈とかですね)。
柔軟ストレッチ系は、風呂上がりにするのが効果的です。
また、柔らかくするために痛いほど伸ばすのは逆効果ですのでご注意を。
終わりに
テニスに限らず、ぎっくり腰は日常でも起こり得る身近なものです。
伸び伸びとプレーするため、伸び伸びと生活するために、取り入れて貰えると嬉しいです。
朝起きて、軽く腰を回すだけでも簡単な予防になりますのでやって頂けると幸いです。
(ボール拾いで思い出したフェデラーのイタズラ動画)
ではこの辺りで。
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