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「ビリーバーズ」を観ました
映画鑑賞備忘録です。
2022年21本目は「ビリーバーズ」。
1999年に山本直樹が小学館「ビッグコミックスピリッツ」にて連載した同名漫画を実写化した作品。新興宗教「ニコニコ人生センター」の信者である議長、副議長、オペレーターの3人が教団の"プログラム"のため孤島で暮らすうち、狂気に駆られていく様を描いたサイコスリラーです。
洗脳プログラム、知らずのうちにやらされてる裏の仕事、極限状態でタガが外れていく登場人物、愛欲に溺れる男女……等々、カルト宗教を題材にした作品にありがちな要素が散りばめられているほか、孤島が舞台なのでサバイバルものっぽさも感じられる内容です。
見どころは議長を演じる宇野祥平の怪演っぷり。議長は、誇張された異常さと可笑しさのバランスが絶妙なところで保たれているキャラクター性が特徴的です。中盤からはオペレーターと副議長が関係をもったことに気づき、欲望を剥き出しにした狂気的な面を見せます。その完全にキマってしまっている感はさすが宇野祥平といったところ。最後の最後まで登場するしぶとさもちょっと面白いです。
クライマックスの自衛隊による教団掃討作戦はなんだかやっつけ感が漂っていてシュールさもありますが、あっけない終わり方がB級っぽくて嫌いではなかったです。あとは、性描写が濃厚なのは作品の売りであり、人を選ぶポイントかなと思いました。とはいえ、この映画を観ようと思うような人にはそんなに問題ではないかもしれませんが。
ちなみに、私は原作未読なのですが、wikipediaを読む限りはあまり展開に相違ないのかな?という感じですね。ただ、原作では「ニコニコ人生センター」について成り立ち等の説明があるっぽいですが、映画ではその辺不明なので完全に謎のカルト宗教と化しています。
(2022年7月中旬に鑑賞)
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