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「彼女のいない部屋」を観ました

映画鑑賞備忘録です。

2022年22本目は「彼女のいない部屋」。

あらすじは「家出した女の物語、のようである」の一文のみ。なんとも意味深です。ある日の早朝に突然家出をする女性・クラリスとその家族について、時系列や視点の異なる映像をいくつも観ていくうちに彼女たちの真実が明らかになっていきます。ある種ミステリーの要素も含んだヒューマンドラマ作品ですね。

最後まで観ることで真相が分かるというのがこの映画の肝なわけですが、監督曰く「この映画は種明かし映画ではない」とのことで、原作の戯曲に比べて敢えてかなり早い段階で核心に関わるシーンが挿入されているようです。どうりで、と思いました。結末がある程度は察せてしまうのでオチに対する衝撃はそこまで大きくありません。見終わったあとに振り返れば、冒頭の写真めくりをしているシーンがすでに結末を示唆しているようでもあります。

なので、真相がどうだということにはそこまで気を揉まず、ピアノ曲で彩られた現実と夢想の日々に浸って彼女の気持ちを想像しながら観るのが良さそうですね。全体を通して、静かで綺麗な映像となんとなくな雰囲気の良さはいかにもフランス映画という感じでした。

ちなみに、オチが察せて衝撃は少なかったと言いましたが、見ず知らずの子どもを自身の子どもに見立てて数か月に渡って追い回していたことについてはちょっとびっくり。そこは現実なのかよ。明確に狂気のふちに立っていたことが分かるのは意外性がありました。

(2022年8月末に鑑賞)




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ぱすた大将軍
等身大リラックマをいつか購入したいです。

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