杉と人は、触れればわかる相性の良さ。
杉は植物です。
太陽と水と土が育てています。
だから、ひとつひとつ個性があります。
杉の床材は、触れたときの暖かさや皮膚から伝わるものが、産地によっても、個体によっても、部位によっても、それぞれ違います。
床材になっても生きている、と感じます。
昔の人は、100年育った木は100年、200年育った木は200年持つ、と言っていたそうです。
下はどちらも杉の床材です。
このような質の違いは、心地よさに直結します。
見ための好みはさておき、経験的に、上の黒い杉のように、精油が多く香りが強い方が、肌が触れたときに暖かさや気持ちよさを、より強く感じます。
杉の効果としてよく言われるのは、
暖かさ、
吸放湿性、
食品の長期保存、
二酸化窒素の浄化
・・・などなど。
これらの実験データなどをみると、
へえ、と驚きます。
でも、それらの、特に空調についての「効果」は、エアコンや床暖房、除湿機、空気清浄機といったもので代替できて、そっちの方が強力です。
杉がすごいのは、
それらすべてを兼ねていて、かつ人間にとって自然な作用であること。
つまり、過剰でなく、
副作用がないことです。
例えば、床暖房で暮らす子どもは、体温が過剰に上昇しないよう身体が反応して、その結果低体温症になることがあります。
それが床暖房をやめて杉の床にすると、いったん好転反応で高熱が出て、そのあと正常な体温に戻ったのです。
暖かさや吸放湿性といった一見わかりやすい特性よりも、こういう実例によって、杉という植物の恩恵が、あるいは人間の身体がどういうものを好むかが、少しわかってくる気がします。
精油の濃い杉の床の上では、多くの人が、
身体がよく曲がる!
便秘が治った(代謝がよくなった)!
鼻が通る(呼吸しやすい)!
と、実感してくれます。
人の身体は、
杉に「快」を感じて、ラクになり、
「ゆるみ、ひらく」ようなのです。
うちに遊びに来た幼児は、よく「おもらし」します。
そのくらいゆるんでる。
これは、皮膚から内蔵への作用や、香りにより鼻腔が開く作用、と考えられそうなのですが、包括的に表現しようとした場合、身体のが「ゆるみ、ひらく」という表現が合っている気がしました。
話は変わりますが、私は以前、尾鷲の植林地に産地見学に行って帰った翌朝、驚いたことがあります。
壁に貼った尾鷲杉に手のひらをあてたら、身体の奥から、大丈夫、という声が聞こえて、大丈夫、という気持ちに満たされました。
杉が、大丈夫、と言ってくれたような感じでした。
スピリチュアルな話なので、どう捉えるかはお任せしますが、私は、もしかしたら、人と木とは、精神的な部分でも通じあってるのかも、と、思いました。
そのカラクリについても、将来は解明されるのかもしれません。
そういったことから、
杉には○○の効果がある、○○の効果もある、という言い方がどうもそぐわなくて、
杉と人とは、生物的相性がいい。
杉と人は親和性が高い。
たから、
人は杉に触れていると快を感じて、
健康でいやすい。
よくできている。
そのように、人と杉はどちらも生き物だという認識に立って、人と杉との関係性にまで言及した表現が適切だと思っています。
こういった特性(関係性)を活かして、
自宅はもちろん、保育施設、子どもやお年寄りの居場所、被災地の避難所、ヨガや整体といった場所に杉を敷いて、活用してもらうことを夢見ています。
杉の床に、愛着をもってくれる人が増えるといいです。
杉は植物ですから、
おいしい野菜は、
食べればわかるのと同じで、
杉の床は、
触れればわかる。
ゴロンと寝転べばわかる。
そういうことだと思います。
だから、これからも杉を敷きます。
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