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【アフリカ】1カ月過ごしてわかった。タンザニアとケニアの違い【旅行】
2025年のワールドスクール第1か国目は、ケニアからタンザニアに車で行きました。
その中で分かったお隣の国タンザニアとの違いを書いていこうと思います。
① タンザニアでは人がのんびりしている
タンザニアはイギリスからの独立後、社会主義を採用し、民族の違いを強調せずにみんなで一体となろう!という政策が取られました。
一方、ケニアは競争に基づく資本主義を導入し、民族の違いが政治的にも強調されてきました。
その影響もあり、タンザニアの経済はケニアに比べてゆっくり発展。
宗主国がイギリスだけではなく、その前にドイツの植民地となってたため制度の変更に振り回される時間が長かったこと、
そしてケニアでは英語が公用語になってるのに比べて、タンザニアは独立後英語ではなく主にスワヒリ語を推進してきたため国際的な発展が遅れた面もあります。
経済面でがつがつしていないタンザニア人はケニア人に比べて言葉遣いが一般的に穏やか。
例えばケニアではお店に行ったとき「nataka - ~がほしい」「nipe-~をくれ」という感じで店員さんに言いますが、タンザニアでは「Naomba~をください」という丁寧な言葉を使います。
タンザニアの子どもたちも「Mchina(中国人)」と言ってくることはありますが、ケニアのように馬鹿にしたようなニュアンスは少なく、「shikamoo(目上の人に対する丁寧な挨拶)」としっかり挨拶をしてくれる子どもも多いです。
騙されたり盗まれたりする危険と隣り合わせのケニアでは、常に臨戦状態で「何かあったらすぐ文句を言う!」という感じなのに対して、タンザニア人はのんびり穏やかな印象でした。
② ケニアに比べて商業施設が少ない
ケニアの首都ナイロビには大規模なショッピングモールがあちこちにあり、特に最近はもうモールだらけ!
3―4軒のモールが一か所に固まってるような場所もあり、さすがにこんなにいっぱいはモールいらないんじゃない?って思うくらいです。
それに対してタンザニアでは、首都ダルエスサラームにはいくつかのモールがあるけど、ナイロビほどの規模や数ではない。
ダルエスサラーム以外の都市では、大型モールはほぼ存在せず、基本的なスーパーマーケットしかありませんでした。
③ ダルエスサラームの住宅街でも、幹線道路以外は舗装されていない
ダルエスサラームの中心部ではある程度道路が整備されてますが、住宅街に入ると幹線道路を以外ほとんどの道が未舗装。
私たちがいったのは雨季のすぐあとだったみたいで、めっちゃ道路がぼこぼこでした。
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土地はあるのに道路全然整備されてなくて狭い
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四駆じゃないと走れません
ケニアの首都ナイロビでは舗装されている度合いがもっと高く、最近はバイパスや高速道路も整備されて渋滞率も減ってきています。
④ タンザニアの方が物価が一般的に安い
タンザニアはケニアに比べて物価が安い傾向にあります。たぶんケニアの税金が高すぎるから。
特にチョコレートやビール、肉類などの輸入品や嗜好品が手頃な価格で手に入ります。
一方、野菜や果物の価格はケニアと同じくらいか、ちょい高め。
牛乳はケニアより30円くらいも高い(500mlあたり)!
でもガソリンはリッターあたり約40円安くて助かりました。
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子どもたちはまずいって言ってた
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⑤ ケニアナンバーの車は警察の標的
ケニアではスピード制限がほとんどないのに、タンザニアでは厳しく制限されています。
何もない草原みたいな場所では80km/h、町がある場所では50km/hと速度が決まってて、警察官が道の脇の茂みに隠れて監視してます。
ケニアナンバーの車は特に目立つので、警察に止められる確率が高い。
タンザニアに入国してからダルエスサラームまでの600kmの間に、警察に12回も止められました。
そのうち1回はスピード違反で罰金1,000円!
最初は1,500円と言われ、支払ったらなぜか500円が返ってきました。
こういう違反金はほぼ言い値ですべて警察官のポケットに入るんですが、おつりをくれたのは初めてだったのでびっくりしました。
タンザニアで空いている道路でもずーっと速度を気にしながら走ってて、ケニアに戻ってきた瞬間100kmでも出し放題なのですごい開放感でした。
⑥ 英語が話せる人が少ない
ケニアでは英語とスワヒリ語を混ぜて、ブロークンなスワヒリ語を話す人が多いのに対し、タンザニアはスワヒリ語文化が根強く守られています。
英語が通じないことも多いので、スワヒリ語が必要になります。
ダルエスサラームで一番おしゃれで大きなモールに行ったとき、若い女性たち(英語話せそう)に「フードコートはどこ?」とスワヒリ語で尋ねたところ、「フードコート」という単語が伝わらず驚きました。
東アフリカの多くの国で話されているスワヒリ語ですが、その発祥はザンジバル島。
「スワヒリ語はザンジバルで生まれ、タンザニアで育ち、ケニアで病気になり、ウガンダで死に、コンゴで埋葬された」という冗談があるそうです。
つまりザンジバルとタンザニアでは正統なスワヒリ語が話されているがケニアでブロークンになり、ウガンダでは話せる人がほとんどいなくなり、コンゴで終了した/(^o^)\ という意味。笑
地図で国の位置を見ながら理解すると面白い。
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ケニアとタンザニアではスワヒリ語で使う言葉や言い回しもちょいちょい違う。
例えば
「電気」ケニアはstima/タンザニアはumeme
「場所」ケニアはmahali/タンザニアはsehemuと言います。
こんな感じで、日本と韓国が違うように、お隣の国だからなんでもわかってる、と思ってもケニアとタンザニアも結構違うところがあっておもしろいです。