繊維の種類7:綿の加工
おはようございます。
今日も朝から12℃もあって昨日の3倍あるのに昨日とあまり変わらない様に感じてしまうから不思議。
さて、綿が素材の長さによって使われ方が違うということを昨日見たところで、今日は綿がどのように加工されていくのかを見ていこう。
綿(コットン)
綿(めん)はアオイ目アオイ科ワタ属に属する植物「ワタ」の種子から収穫された繊維。このコットンフラワーのポンポンの状態から引き延ばして撚って糸にしていく訳だが、その工程を見ていこう。
カード糸(Carded Yarn)
コットンの糸を作る際に、綿繊維を撚り合わせた糸の表面上に出る不要な繊維を取り除く工程を「カーディング工程」と呼ぶ。カードと呼ばれるカーディングの機械は剣山のような針がついている(ペットの抜け毛取り用のブラシが面であるようなもののイメージ)。この針のついたロールが回転するところに徐々に巻き込んでいくことで、綿の繊維を1本1本分離して、平行に引き揃えていく。
カード糸とは、このカーディング工程で細かいゴミや不要な繊維を除去し、このカーディングの工程がされた状態の糸を指す。
表面に出る糸はあまり取り除かれないため、毛羽が多い糸に仕上がる。カ―ディング工程で取り除かれる不要な表面繊維は約5%程度。カード糸は太番手の糸が多く繊維長も短めの糸に仕上がる。糸が太く、光沢感が抑えられた毛羽の多いカード糸は、コットンの中でも特にカジュアルな印象を与えます。
カード糸で使用される綿の多くは、中繊維綿のアップランド綿です。カード糸は、太くて丈夫なため、耐久性や強度に優れている。
毛羽が多い
光沢感がない
カジュアルな印象
硬めの風合い
丈夫な生地に仕上がる
安価である
コーマ糸(Combed Yarn)
上の「カード糸」のカーディング工程に加えて、「コーミング」と呼ばれる工程で繊維を削って伸ばす工程が施されたものを「コーマ糸」という。髪の毛をくしで梳く(comb)ように表面が整えられるため、こう呼ばれている。
この工程により、カ―ディングでは取り除ききれなかった不要な糸を落とし、より均整な糸に仕上げる。コーミング工程で、表面の不要な繊維は約20%取り除くことが可能と言われている。この工程のおかがでコーマ糸は、カード糸よりも毛羽が少なく、ツヤのある上質な糸になる。
コーマ糸は、カード糸に比べて除去される糸が多い分、1つの綿花から採取できる糸の量も少なくなる。また、工程も多いことからコーマ糸はカード糸よりも高級な糸になる。 綿花の原料は、中繊維綿や長繊維綿が使用されます。繊維長が長く、毛羽の取り除きもされるので、艶のある柔らかい糸に仕上がります。特に長繊維綿が原料の場合、糸自体に光沢感があり、原料自体の品質もいい高級品のため、シルクのような滑らかな仕上がりになります。洗濯後も、毛羽が出にくいので、清潔できれいな状態を保てます。
毛羽が少ない
光沢感がある
上品な見た目
糸が細く、柔らかい
高級な糸
「カード糸」も「コーマ糸」も、それぞれの良さがあるので、どのような見せ方や手触りにしたいかで、原料や紡績工程を使い分けることでコットンの魅力を最大限に引き出すことができる。
明日は綿の太さや強度に関する単位を見ていこう。
こちらの文章は以下のリンクを参考文献として使用しています。
https://all-about-textile.com/knowledge/about-length-of-cotton-staple/
僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。
皆様も、良い一日を。