見出し画像

繊維の種類28:キャメルについて

おはようございます。クリスマスイブですね。
日曜日の昼間から寒気、関節の痛み、喉の違和感に加えて鼻水が止まらなくなってさすがにこれは…と思って昨日発熱外来にいったらまさかのインフルエンザ/コロナどちらも陰性…。ただの風邪でこんなに辛いことある?って感じで、インフルエンザ用の治療薬ですぐに楽になることを期待していたので少し残念。まぁ自分が他の人にうつしてしまわなかったことを考えればヨシとしたい。

布の素材として、動物繊維の種類を毛繊維、絹繊維、羽毛繊維それぞれに分けて、まずウール、カシミアを見てきたが、今日はキャメルを見ていこう。

動物の種類

アジア毛のふたこぶらくだの毛。昼夜の寒暖差の激しい地域で育つキャメルも自分の身を守るため保温性の高い毛を身につけている。

毛の話から少し話がずれるが、灼熱の砂漠の生き物という印象も強いラクダはこの渇いた独特の暑さに対応できるように独自の進化をしていて、体の構造がそもそもいわゆる他の哺乳類と異なる。一度に80リットル、最高で130リットルもの水を飲み、その水は血液中に吸収され大量の水分を蓄えた血液が循環させることで長らく水を飲まなくても平気というサバイバル力を発揮する。また、水の摂取しにくい環境では、通常は34-38度の体温を40度くらいに上げて極力水分の排泄を防ぐ。また、人間の場合は体重の1割程度の水が失われると生命に危険が及ぶが、ラクダは4割が失われても生命を維持できる。そのかわり、渇いた時には一気に大量の水を飲むのでラクダの群れに水を与えるには非常に大量の水を必要とすることとなる。野生種のフタコブラクダは、海水よりも塩分の強い水でも水分として補給する事のできる唯一の哺乳類だとされている。

産地

シルクロードの足として、古くから人類の足として活躍してくれているラクダ。このため、現在のキャメルの主要な生産国はシルクロードを中心とした中国、モンゴル、イラン、アフガニスタン、ロシアをはじめニュージーランド、オーストラリアなど。オーストラリア(およびニュージーランド)は砂漠地帯を探索するためにイギリスが持ち込んだものが野生化している。

特徴

キャメルはカシミア同様美しい表面とドレープ性を持ち、贅沢で柔らかい生地が作られる素材だが、次のような違いがある。

  • 太さ:キャメルはカシミヤよりも太く、羊毛よりも細い。

  • 手触り:キャメルはカシミヤのようなトロリとした柔らかさよりもややコシがあり、羊毛のようなチクチク感が少ない。

  • 光沢感:キャメルにはラクダ色の独特の光沢がある。

スケールも縮れもありますが、手触りはきわめて良く、カシミヤのようにやわらかく保温性に富み暖かい高級ニット糸。
寒さに特化したカシミアに対して、寒暖差の大きい砂漠に特化したしたキャメルは保温性・吸湿性・放湿性など驚異的な機能を有している。さらに繊維が絡み合わずフェルト化しにくくヘタリを抑えるので抜群の耐久性があるのも特徴だと言える。
色はキャメル色で脱色できません。このため、染色等はできずそのままのキャメル色を活かしたアイテムが多い。

生産

キャメルは自然に体毛を落とす生え替わりの季節、春の終わりから初夏にかけて体表面から採取される。

せっかくのクリスマスイヴなので、あったかいニットを着て過ごしたいもの。くれぐれも風邪などには注意して(インフルエンザでなくとも風邪でも流行りのものはかなりしんどいので)楽しいイヴをお過ごしください。

明日は、アルパカを見ていこう。


こちらの文章は以下のリンクを参考文献として使用しています。

http://www.knit.one-thread.jp/sozai_2.html

僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。

皆様も、良い一日を。

いいなと思ったら応援しよう!