藍8:藍の用途・効用
おはようございます。
今日は薄曇りながらもおだやかで、朝からそこそこ暖かい。
さて、今日は藍が持つ美しさだけでない、機能面での魅力を見ていきたい。
美しい青の染料
藍は、藍色(青色)の色素(インディゴ)を含む染料、またそれを生み出す植物の総称。自然界から抽出できる青色は限られ、とくに植物染料の中では青を発色するのは藍(インディゴ)だけといわれる。
生薬としての薬効
1712年『和漢三才図絵』の序に「藍の実には諸毒を解し、五臓六腑を整える薬効効果がある」と記述されている。藍葉を煎じた「藍茶」には滋養強壮効果があるとされ、昔の旅人は藍葉を持ち歩き食あたりや解熱用、解毒用に果ては口内炎にも効くとされ漢方や生薬として用いていた。
抗炎症作用や抗菌作用
昨日のジーンズの箇所でも加えたが、藍で濃く染めた布や紙は虫を寄せつけないといわれ、野良着、足袋など仕事着に藍染めが用いられた。また、あせもやかぶれといった皮膚病などに対しても殺菌効果があるとして藍染めの下着や靴下は重宝された。さらには、江戸時代から藍で染めた肌着は肌荒れだけでなく冷え性やも効果があると言われたというから驚きだ。見た目に優しくマイルドな上にあったかい?とすれば、冷え性な僕も藍染めの下着を揃えたくなってくる。
ストレス緩和
藍には、ストレスで生じる一酸化窒素や(頭痛を起こしたり生理痛を悪化させる)プロスタグランジンを抑える効果もあると言われている。また、近年の成分分析では蓼藍は抗酸化物質であるポリフェノール、抗菌物質であるトリプタンスリンを豊富に含むこともわかっている。藍はポリフェノールの中でもアルツハイマーにも効果があると言われるケンペロールをホウレンソウの約10倍含有している。
食材
藍の生の葉は苦みがあるが旨味もあり、包丁で切ると粘りが出る。そのまま料理に使って食べることができる。藍の葉を乾燥させた藍茶だけでなく、粉末に加工した藍パウダーも商品化されている。
耐久性の向上
本藍染めで染められた生地は元の生地を30%強くし、化学染料で染められた生地は元の生地を10%弱くするとも言われる。色を重ねて染める藍の布は強く燃えにくく、保温性にも優れることから、道中着や火消しの半纏にも用いられた。当時の火縄銃にも、この燃えにくいという性質をいかして藍染めの糸で編んだ縄が利用されたというから難燃性は間違い無いだろう。
食べても飲んでも美味しいし滋養強壮効果があるだけでなく、体の内からも外からも抗菌・鎮静効果があって、挙げ句の果てには心にまでもストレス緩和させる形で効いてくる。美しい蒼い染料としての最大の魅力以外でこれだけの効能があるなんてもはやスーパープランツと言っても過言ではない。むしろなぜ社会でもっと幅広く浸透しないかわからないけれど、それが知った僕はこれからは安心して今まで以上に藍染めの作品は買えば良いということだけはわかった。
*上記の情報は以下のリンクからまとめています。
https://led-ai.pref.tokushima.lg.jp/ai/
http://www.japanblue-ai.jp/about/index.html
https://www.metro.ed.jp/koishikawa-s/assets/filelink/filelink-pdffile-9695.pdf
僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。
皆様も、良い一日を。