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陶磁器36:日本の焼き物(佐賀県:唐津焼)

おはようございます。
今日は晴れ寄りの曇り、顔を撫でる空気が冷たくていよいよ秋本番。もう十月上旬も半ばだもんね。

さて、日本各地の焼き物の名産地をピックアップしたところで、具体的に1つずつ見ていこう。
27回目の今日は、佐賀県の唐津焼。

唐津焼(陶器)

唐津焼は、佐賀県・長崎県周辺で作られている陶器。16世紀の頃から作られている伝統工芸品で、茶陶器を始め様々な種類が作られている。
唐津焼の特徴は、素朴だけれど粗野ではない、土を感じさせる味わい。安土桃山時代には「1楽、2萩、3唐津」と言われ茶道のなかでは代表的な器として重宝されていた。1の楽焼、2の萩焼はそれぞれ京都、山口で作られているが、楽焼も萩焼も歴史は400年ほどで、唐津焼に比べ新しい。
わび・さびを良しとする茶道では、シンプルで深みを感じさせる作風が好んで作られ、唐津焼は茶陶器以外も多くある。絵唐津と言う作品は花や鳥、草木などの意匠を描き、李氏朝鮮から伝わったという朝鮮唐津も有名で、黒の鉄釉と白の藁灰釉を交わらせた表現が魅力。ほかにも斑唐津など様々な作風がある。

歴史

唐津焼は1592年(文禄元年)の頃、豊臣秀吉が朝鮮出兵を行った際に、朝鮮の職人によって作られたことが始まりだと言われている。しかし、昨今の調査では、朝鮮出兵以前の1580年(天正8年)頃には作り始められていたという説もある。
当初は日用食器として利用されていましたが、唐津焼本来の素朴さやわびさびを感じさせる味わいなどが好まれるようになり、次第に茶の湯道具として使用されるようになっていった。桃山時代には茶の湯の名品という地位を確立し、西日本では「焼き物といえばからつもの」と呼ばれるほどに有名に。
しかし、江戸時代以降は窯場の乱立による山が荒廃し、佐賀藩は取り締まりを始める。佐賀藩が乱立する窯元を取り壊して有田へと集約したことで、窯元の数は大幅に減少。明治維新以降も窯元は減少し続けましたが、その後、人間国宝である中里無庵の手によってその技術が復元された。

地理

唐津焼は佐賀県唐津市で作られており、伊万里市のすぐ北に位置する。福岡県博多市から見ればすぐ西、糸島市と県境で接している。日本海側の伊万里湾のすぐ北(右上)に位置する唐津湾は玄界灘の南、唐津市と島市に囲まれており、日本百景にも選定されている。伊万里湾にも接しているもののこちら側には作陶地はなく、出荷もなかった。
穏やかな唐津湾を囲むようにその周辺と、唐津湾に注ぐ松浦川を登っていくとさらにいくつか工房がある。

作り方

  1. 陶土の採掘 唐津焼の魅力は土で決まると言われるほど、土の特徴が作品に現れるため、作風に合う土を見つけ採掘することは最初に行う最も大切な作業。採取した土はまず、削り鎌で土削りが行われます。粘土を山状に積み上げたら根気強く削り、どんじいと呼ぶ槌を使って凹凸をなくしていきます。この作業を丁寧に行うことで、焼き物自体も良質な仕上がりになる。

  2. 土踏み 削り取った粘土へ水を混ぜたら、そのまま踏んでいく。円盤状になったら、今度は粘土を切断して再度踏む。土の固さの感覚は一朝一夕には身に付かないため、土踏みは職人の感覚や経験が問われる工程だと言える。体に染み付いた感覚を頼りに調整していき、繰り返し土踏みを行ったら玉状に分けて成形する。

  3. 土練 土をよく練り、土の中に含まれる空気を抜いていく作業。よく練ることで粒子を均一にし、練ったものは砲弾形に成形していく。

  4. 成形 成形にはさまざまな方法があるが、一般的なのは「ろくろ成形」。ろくろ成形は「水挽き」とも呼ばれ、水を手につけることで回転するろくろに対して滑らかに手を当てることができる。電動ろくろも使用されますが、古くは伝統的な技術である「蹴ろくろ」なども使用されていた。また、粘土を高い円筒の形にして内側に当て木をして、外側から叩く、「叩き」の手法も使用される。ほかにも、「板おこし」、「紐づくり」などがあるが、焼き物によって適した成形が使われる。成形が終了したら、高台の削りを行い自然乾燥させる。

  5. 加飾工程 彫りや櫛目、刷毛目などの伝統的な技を用いながら加飾していく。絵付けを行う前に、低温で素焼きを行うこともある。

  6. 絵付工程 絵付けに用いる道具は毛筆・刷毛が主ですが、指や竹を使って描く職人もいる。平面ではない器の上に直接描いていくこの作業は、やり直しがきかないうえにイメージ通りの絵を付けるのは難しく、長い修練が大切となる。絵付けをしたら、施釉をして乾燥させておく。

  7. 本焼成工程 最後の工程・本焼成では作品を窯に詰めていく。焼成に入ると、1250~1300℃の高温で焼きあげる。焼き上がりによって作品の風合いが大きく変化するため、集中した技術が求められる。



*上記の情報は以下のリンクからまとめています。

https://kogeijapan.com/locale/ja_JP/tokonameyaki/



僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。


皆様も、良い一日を。

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